
100123、大盛況でなかなかタイミングが合わなかったアバターをようやく。ラゾーナ川崎、109シネマズのIMAXシアターで見てきました。
映画「アバター」オフィシャルサイト
ひとまず、映像がすんごいです。
最初の内は3D表現に目がついていかず違和感もあったのですが、それもすぐに慣れました。
ちょっと前の3D映画では、飛び出し感を重視していたと思うのですが、今作ではその技術を奥行の表現に活かしているように思えます。絵作りに重層的な深みが。
そして、何と言ってもCGの凄さ。原始の森に覆われた惑星パンドラの自然を存分に活写しています。CGさえあればもうなんでもアリなんですね。お金さえかければ描けぬものはない、と言う。
青い宇宙人ナヴィの、しなやかかつ強靱な肢体、躍動感溢れる動きの表現も秀逸。そのひんやりとした青い肌、その下の筋肉の動き、息づかい、体温。実に生々しいです。最初は「あ、宇宙人だね」なんて思っていたのですが、話が進む内にどんどん感情移入してゆきます。ヒロインなどは、途中から完全に可憐に。一見突飛な存在でありながら違和感を覚えさせないのは、やはり実際の俳優の演技にあとからCGをかぶせるモーションキャプチャ技術のお陰でしょう。
同じくキャメロン監督のターミネータ2、タイタニック。また、ジュラシックパークやマトリックス、新スターウオーズ等とジャンプアップしてきた、CG技術のさらなる伸長を実感できました。
ストーリーのあれこれはひとまずおいておくとして、技術的な面だけでも、確かに今見なければならない、エポックメイキングな作品である。と思う次第です。
是非映画館の大スクリーンで、できれば3D版を。確かに目はちょっと疲れます。それと3Dメガネが大作りで重すぎて、最後までしっくりフィットしなかったりするのですけど…でもそれだけの価値はあると思います。
ただ、技術以外の点ではちと気になる所も…
ネタばれぽくもありますので、また捨てカットを挟んで下に続けます。

<ラゾーナ川崎>
と言うことで、ストーリーはわりと既視感のあるものでした。
ポカホンタスやダンス・ウィズ・ウルブスなどのネイティブアメリカンもの+ナウシカ、もののけ姫、ジブリ系。まれびと伝承をベースとしたアンチ文明的なスタンス。もちろん王道ハリウッド映画として、最終的にはパワーとパワーがぶつかり合うスペクタクルもご用意。悪の存在が凝縮され、ヒーローの一撃によって一件落着のカタルシスで一丁あがり。
もちろん勧善懲悪が悪いと言うことではないですし、個人的にもそんな感じでドキドキハラハラ、最後にスッキリ、というのも嫌いではないのです。それにしても単純だったかなと。
特に、最終決戦にて、主人公が軍服着てマシンガン振り回してYeah!という所には、ちと失望を禁じ得ぬ感も。ジブリ作品を範とするのならば、背景の精神的な部分ももうちょっと汲んで欲しかったような気もします。あちらはあちらで、教育的に過ぎると鼻につかなくもないのですけど。
あ、でもこれまでのハリウッド映画で、主人公が完全にあちら側に移行してエンド、という結末ってありましたっけ。特に今回は人間であることを捨ててしまう訳で。911以後の反省というか内省がそこに現われているのでしょうかね。主人公が戦傷を負っていること、事の発端が地下資源、ホームツリー崩壊のカット、色々と想起せざるを得ない部分もありました。
個人的には、このラストでシナリオへの不満はかなり解消されました。ちょっとひねった、あいまいにぼかしたハッピーエンドは嫌いではないのです。
できれば私にもアバターを一体。
いつでも人間を捨てる覚悟があります(笑
D
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Posted at
2010/01/25 16:45:15