
100605、またまた自転車で川崎のラ・チッタデッラへ。
今更ながらようやく「アリス・イン・ワンダーランド」を観覧してきました。
アリス・イン・ワンダーランド オフィシャルサイト
今作はファンタジーの元祖、「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」の世界観のもと、その続編的なストーリーとして構成。
主人公は19歳になったアリス。6歳のときの不思議の国での冒険の記憶はすっかり薄れ、大人としての現実を生きなければならない状況に。好きでもない貴族に求婚され、思わず逃げ出した先で、三月うさぎを見つけ再びあの木のうろへ、落下した先には不思議の国(アンダーランド)が…
監督はティム・バートン。大好きです。悪夢というか幻想というか妄想というか、突き抜けたアダルティな「アリス」を、最新の3Dで堪能出来るぜ!と意気込んでおりました。
絵造りについては期待通り。豪華絢爛な映像世界が繰り広げられ、作り込まれたキャラクターも秀逸。CG&3Dで描かれる、チェシャ猫やアブソレム、マリアムキンのキャッチーなこと。これはもう最新技術の賜物でありましょう。今からディズニーランドで展開されるであろうアリス・アトラクションが楽しみです。
3D表現そのものも、アバターよりさらに一歩進んだこなれ具合とお見受けしました。3Dはもうハリウッドのメインストリームですね。
ただ、個人的にはちと残念な部分もちらほらと。
ネタバレ&ちょい毒チックな感想は、予告編を挟んで下に。
<アリス・イン・ワンダーランド 予告編(動画)>
あくまで個人的感想なのですが、今作はディズニー配給という面が裏目に出たような気がします。
それは主にストーリー展開で。これはアバターでも思ったのですが、今作も3D映画黎明期の作品として、必勝を期し過ぎているように思えました。つまり、映画としての深みや複雑さを廃止し、より分かりやすさ・より無難さを重視。より多くの皆さんに広く浅くご覧いただきたい、そんな内容であるような。
だがしかし、残念ながら、ただの3D技術のプロモーション映像でしたら、20分も見れば飽きてしまうのです。もちろんファーストインパクトは素晴らしく、豪華絢爛美麗な映像のラッシュではあります。しかし、内容が単調で無難なストーリーでは、2時間は持ちません。
3DもCGも、技術は全て手段であり、目的ではないということ。映画という総合芸術には、シナリオ、俳優の演技、等、やはり人間の手の業が伴ってこそ、とも言えるようなそんな感じがするようなしないような、とかなんとか言っちゃったりしちゃったりして…ゴニョゴニョ
暴言ついでに書いてしまいますと、ジョニー・デップの帽子屋をメインキャストに格上げして、アリスとの軽いラブロマンス風味を加えた事にも違和感が。「マッド・ハッター」なのに、この設定ではどうしたって、逆に「マトモ」にならざるを得ません。白の女王と赤の女王の単純な二元的対比にも、なんだか興ざめな観も。
さらに、ラストに加えられた後日譚が、もうまた残念で。そりゃもうアリスも19歳の大人の女性な訳ですから、いつまでも夢見ているわけにも行かないんでしょうけど、アレはねぇ…もうちょっとなんとか……ファンタジー映画ぐらいでは夢みていたいじゃないですか。
そう、「アリス」なんですから、もっと不条理であって欲しかった…しかもティム・バートン監督なんですから。もっともっとめくるめく夢のような、それも多分に悪夢成分過多な暗黒幻想世界が繰り広げられると、ついつい期待をしてしまったのが敗因でございましょう。
映画でも何でもそうなのですが、過分な期待や思い入れはむしろ害。むしろ観覧者側の過失とも言えましょう。スイマセンスイマセン。
ただそんな意味でも、「パンズ・ラビリンス」は素晴らしかった…あちらは全てに完璧で…

と、なんだかんだと偉そうなことを書いてしまいましたけど、ホントにCG表現、3D表現は素晴らしかったです。アバターに続くエポックメイキングな作品として、見ておく価値はあると思われます。こればっかりは、是非最新の3D施設のある映画館の大スクリーンで。そこを外してしまうと、むしろ価値は半減かもしれませんです。
ということで、次は「告白」「アウトレイジ」あたり。「プリンス・オブ・ペルシャ」もよさそう。ゲームは98版でさんざんやりこみました…映画でも、あの動きを再現してくれてたら嬉しいですね(謎)。「トロン」の予告編も面白そうでした。こちらも楽しみ。
映画の後は、もちろんエノヴィーノでワイン呑み放題!で(笑
ワインブティック&カフェ「エノヴィーノ」
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Posted at
2010/06/07 23:18:31