
<1109ヒリゾ浜>
Twitter上でつけている、偶に見る明晰夢の覚書。2月分のまとめです。
ちょっと呑んだ日や、考え事がある日など、眠りが浅い日の夢は覚えていることが多いようです。逆に、仕事が忙しくて帰宅が遅かったり、激しく呑んだ日は夢も見ていない様子。
いや見てはいるけど覚えていないと言うか…
120127
海の底に居る。青緑の濃い海。透明度はさほど高くない。
水底に横たわり、ぼんやりと水面で揺らめく太陽を見ながら、バブルリングを断続的に作っている。
やがて肺の空気が底をついた。最後はわっかもつくれず、小さな泡をぽつん。
水面へ向けて上っていく泡を眺めていると、だんだん視界が狭くなり…真っ暗になった。
苦しさに意識が途切れそうになったころ、耳元でだれかがなにかをつぶやく声がした気がした。
目が覚めたら遅刻決定の時間。目覚まし仕事しろ。
120131
雨降りの夕方。図書館からの帰り道を、自転車で傘差しながら進んでいる。突然スキール音が。先の交差点を曲がると、ライトバンが歩道に乗り上げ、その前方に女子中学生が座り込んでいる。自転車を降り、かけよる。茫然自失の状態だが、怪我は酷く無いようだ。ひとまず上着を脱いではおらせ、傘を差し掛ける。傘に小さな穴が二つ開いているのが気になる。
大丈夫?と声をかけるが、上の空で「帰りたい…帰りたい…」とつぶやくのみ。振り返ると、ライトバンからようやく運転手が降りてきた。明らかに様子がおかしい。救急車を呼んだのか確認するが、酔っているのか要領を得ない。小銭がないから…とかいいながら、横にある自動販売機に抱きつき、揺らし始めた。埒が明かないので、自分で連絡しようと携帯を探すが見当たらない。運転手は自動販売機によじ登り、なにか空に向かって叫んでいる。
そこへ、サイレンを鳴らしながら、1BOXタイプのパトカーが急行してきた。後輪をスライドさせながら、道路を塞ぐ形で停車。6名の制服警官がバラバラと飛び出し、こちらを半包囲してきた。これで一安心、と思ったら、なぜか自分に向かって銃口を向けている。件の運転手をさがすが、自動販売機の上にはもういない。
混乱していると、私服警官が拡声器で投降を呼びかけてきた。足元でうずくまる女子中学生も、相変わらず茫然自失でなにかつぶやいているだけ。ああ、これは完全に犯人にされてるぞ…必死で弁明しようとするものの思考がまとまらず、言語化することも非常に困難。呂律も回らない。つまり、酔っ払っている状態のようだ。
中学生が急に足にしがみついてきた。異常な力で、爪がぐいぐい足に食い込む。常軌を逸した顔をしている。むしろ恐怖を感じ、引き剥がそうともみあっているうちに、パン、パンと乾いた音がした。ストン、と視界が下方向へ移動。身体が倒れ、力が入らない。警官隊が発砲したんだ…なんでこんな…
そこで目が覚めた。中学生とライトバンが怖いです。

<0601芝崎海岸>
120211
駅前の歩道橋、欄干の上に立っている。高所恐怖症の自分としてはありえない。強い風にゆられながら、足下の人の流れを見ている。見ている…
120214
マラソン大会終盤、一応先頭グループに食らいついている…自分を自分が沿道で見ている。走る自分は非常に醜い。弱虫ペダルの変顔選手権クラス。とても見ていられない。
いたたまれなくなり、観客の列から一歩下がり、休憩しているしらない紳士と会話を始めた。
「自分、自転車好きなんですよ。弱虫ペダルも読んでます。」とかなんとか。紳士は特にこちらの話を聞いているようではなかった。なぜか鼻の奥がツンと痛くなってきた。
120216
バーのカウンターで、女性と呑んでいる。いつものモヒートをお願いするものの、冬期につき生ミント不足で作れないらしい。しかたないのでライム多めのラムライムにした。ラムはバカルディのゴールド。コルコルは切れているらしい。
携帯で写真を撮りあおう、というので、まず自分のIS04で撮ろうとするが、酔っているのか薄暗いのか、うまくいかない。iPhoneユーザーの女性が、アンドロイドはしょうがないわね、と言いつつ、自分を撮ってくれた。
撮影結果を確認しているようだが、なぜか無言。店内は益々暗く、女性の表情も確認できない。やがて無言のまま、iPhoneをこちらに差し出してきた。闇の中でディスプレイの明かりだけがぼんやりと…緑色に…
そこに写る自分の顔は、もうすっかりインスマウス面に成り果てていた。
120217
身体の一部が白化している。アラバスタのようで、白く若干ざらついている。さわると弾力は残っているが、感覚はない。あんまり覚えがないけど、病気を移されたか…いや、違う。これは…
「衣服を引き裂き、髪の毛を乱し、口ひげを覆って『汚れている、汚れている。』と叫ばなければならない。」
120222
波打ち際の露天風呂に、一人入っている。雰囲気は黒根岩風呂。深い立ち湯で東京湾に面し、遠く都心が見えている。空は赤黒く淀んでいる。
やはり今日世界が終わるんだな、と、ぼんやりと海を眺めていると、大きな波の間に間に、ヒトでもサカナでもない、ナニモノかが泳ぐ姿を目にした。
ついに対岸の都心にも黒い煙が立ち上り始めた。「いよいよだね」と誰かに声をかけられるが、なんと返答していいのかわからない。
やがて急に腥い空気が漂い始め、湯船に注ぐお湯が、血のような色を呈し始めた。

<0711彫刻の森>
120223
朝方、ベッドで微睡んでいると、外でさえずる雀の言葉が理解できていた。私の行動範囲内の人間関係にまつわるゴシップ。醜い噂話。
いや、だいたい雀が人間を個体別に認識するわけはないし、生息域的にも知りえない情報もあるし、そもそも最近川崎では雀なんか見かけないし。やはりこれは自分の歪んだ妄想なんだ…って、この家の住人は考えているんだぜ。怖いよね通報もんだよね。
と、ここまでの全体についてが、その雀たちの会話。いや気がつけば、自分自身が雀目線でそう語っていたのかも…
って荘子?胡蝶の夢?って感じでね。
120227
女性と実家の富山県に来ている。なぜか納屋を使ってバイクショップを営み始めていた。挨拶を済ませ、近隣の山道を散歩している。最近はクマが出没するようになって困っている、などと話していると、道の山側の崖の上から物音が。クマがいる。大きい。ツキノワグマではなくヒグマのように見える。
パニックになり、走って逃げ出してしまった。クマは一瞬とまどっていたが、結局後を追ってきているようだ。なんとか実家にたどりつき、バイクショップの前においてあるトランポのハイエースに逃げこむことができた。
車はロックされておらず、キーもささったまま。これは助かった、と思ったが、女性が入ってこない。車内がバイクと部品でいっぱいで、ドロとオイルとで汚れているのがいやだ、と言い出した。なにを分けをわからないことを、命がかかってるんだから、と説得していると、バイクショップの方から悲鳴が。クマはそちらの屋内に侵入したようだ。
店員が慌てて外に飛び出してきた。私も車から飛び降りて、入り口のガラス戸を必死で抑えるが、クマはガラスを割らんばかりの勢いで突進してくる。とても人の力では対応できるものではない。これはまずい…と思ったところに、村の駐在さんが駆けつけてくれた。
しかし、ニューナンブの扱いに慣れていないのか、非常にまごついている。なんとかホルスターから抜き出し、銃を構えてくれた。ドアを押さえる我々も限界で、その瞬間にクマが外に飛び出してきた。
さあ撃ってくれ!しかしまだまごついている。ああ、発砲する前にクマの手が駐在に…銃ごと手首が飛んでいく…やがてクマはこちらに向き直り、生臭い体臭が……
ここで目が覚めた。
120228
割と空いている首都高、自分のビートで走行中。いつになく苛立っているようだ。料金所のETCゲートを通過する。3速にシフトダウンし、ベストなタイミングでゲート突破。前に車はなく、追い越し車線を良いペースで加速。
と、走行車線を進む大型トレーラーが急にこちらに車線変更してきた。かなりぎりぎりだが、慌てるほどではない。まだ。
ブレーキを踏み、距離を開けるが、トレーラーの挙動がおかしい。瞬間、トレーラー右後のタイヤが白煙を上げてバースト。中央分離帯にリアをヒットした。おそらく居眠り運転だったのだろう、その衝撃で目覚めた運転手が左に急ハンドルを切った。
ここからはスローモーション。コントロールを失ったトレーラーがくの字になり、行く手を塞ぐ形で、ゆっくりと横転していく。もう制動できる距離ではなく、すり抜けるスペースも…中央分離帯側にかろうじて…ここで短い電子音とノイズ音が鳴り、視界が暗転した。
男声「だからいったであろう。」
女声「あれだけヒントを与えていたのに…」
男声「だがもう遅い。」
女声「自業自得というものだ」
またノイズが走り、視界が回復した。引き続き、ゆっくりとトレーラーに近づいてゆく。ああ、トレーラーの裏側はこんななのか…トレーラーは倒れつつアウト側に滑ってゆく。中央分離帯側のスペースは広がりつつ有る。
とっさに右にハンドルを切るが、それが仇となり、ビートもコントロールを失ってしまった。運転手側を前に横滑りしていくビート。ただ直突するよりも、側面衝突では…恐らく死は免れないだろう。
つうかヒントってなんだよ。なにも言われてないし。つうかあれらは誰だったんだ?で目が覚めた。
とりあえず、安全運転で行こう!

<0901和田長浜>
120301
無菌室で全身無菌スーツを着用して単純作業に従事している。ベルトコンベアで流れてくる、白くて柔らかい、長めのロールパンのような形態の物体を、くの字にひねって箱に収める作業。簡単な仕事だが、一つ難点が。ひねる際にロールパンが、黒板をひっかくような断末魔の叫びを上げること。耳と言うよりも、脳膜の裏を直接かきむしられるような耐え難い叫び。
まあそれはそれとして、作業そのものは楽だし、ロールパンは柔らかくて暖かいし、単純作業は得意なので、音さえ気にしなければ、結構楽しい作業。ちょっとだけ気になったのは、それがたまにビクッと蠕動すること。特に自分が独り言をつぶやくと、それに感応するかのように動く。
やっぱりこれってあれだよなぁ。デ・ウェルミス・ミステリイスというかルリム・シャイコースというか…深く考えるのをやめようとしたら覚醒。
どうも寝てる間に何度か地震があったそうで。
120302
近所の100円ローソンに入ったイケメンのバイト君の対応が素晴らしい。ヲレみたいな汚いおっさんにも丁寧だしにこやか。
あれなんですよな、最近の深夜の芸術作品でもある、主人公の親友的ポジションのイケメン完璧超人。ちょっと前だったらそういうのは腹黒だったりコンプ持ちだったりしたけど、それは嘘なんだよね。顔だけに限らないけど、幼少より対人で有効な武器を持っていれば、余裕もできるし、真っ当な成長の土台にもなる、と。
なんてことをつらつら考えていると、ああ、ヲレもがんばろう。今生で徳を積んで、来世以降に賭けよう!と思うのでした。
「でした」って…
今月はこんなもの。
そうか。ヲレはリアルブラックロックシューターなのか(謎
D