
<覚悟完了>
111119
毎月恒例のワイン会「Salon de Soleil(サロン・ド・ソレイユ)」にお邪魔して来ました。
会場は赤坂の北イタリア料理店「
アレーナ・ロッサ」さんにて。
こちらはソムリエ・女優の竹本聡子さんが主催されるワインの会。今回のお題はオーストラリア・ワイン。
1時間ほどのワインについての講義、講義内容に沿ったワイン各種、そしてワインに合わせたコースが楽しめます。
flickr 1012- Salon de Soleil Wine Class
御酒:1109 Salon de Soleil 36th ワイン会参加/カルト・カリフォルニア の事
御酒:1109 ワイン会参加/BVLGARI il Ristrante の事
御酒:1108 Salon de Soleil 35th ワイン会参加/泡沫のテンプテーション の事
御酒:1107 Salon de Soleil 34th ワイン会参加/次回は泡特集 の事
御酒:1106 Salon de Soleil 33th ワイン会参加/Visca! Espana! の事
御酒:1105 Salon de Soleil 32th ワイン会参加/Io amo LUCE! の事
御酒:1104 Salon de Soleil 31th ワイン会参加/イタリア南部 の事
御酒:1102 Salon de Soleil 30th ワイン会参加/イタリア中部 の事
御酒:1101 Salon de Soleil 29th ワイン会参加/イタリア北部 の事
御酒:1012 Salon de Soleil 28th ワイン会参加/フランス総集編 の事
竹本聡子先生 公式ブログ

<カリフォルニア>
そんな感じで小一時間ほどの講義の後、饗されたワインのリストは以下の通り。
・パイパーズ・ブルック・クレリンガー・ブリュット 2003(泡)
Pipers Brook Kreglinger Brut 2003
タスマニア州 パイパーズ・ブルック(Pipers Brook)造
ピノ・ノワール 70% シャルドネ 30%
「タスマニア最大の生産者。1tのブドウから450lのみノンプレス・フリーランジュースを搾汁。瓶内熟成5年(シャンパーニュ以上)。南緯41度の冷涼な気候、素晴らしい風味の白。香り高く、引き締まった充実感。タスマニア最高!」
・ヘンチキ・ジュリアス・エデン・ヴァレー・リースリング 2006(白)
Henschke Julius Eden Valley Riesling 2006
南オーストラリア州 エデン・ヴァレー ヘンチキ(Henschke)造
リースリング 100%
「1841年、ドイツからの宗教迫害移住者、ヨハン・クリスチャン・ヘンチキ創業。黄金の酒色、ママレードのような酸味甘味。リースリング独特の重油香が逆に素敵。」
・トレンサム・モーニントン・ペニンシュラ・ピノ・ノワール 2006(赤)
Trentham Mornington Peninsula Pinot Noir 2006
ヴィクトリア州 モーニントン・ペニンシュラ トレンサム・エステート・ワインズ(Trentham Estate Wines)造
ピノ・ノワール 100%
「五つ星高評価の醸造家。オール手摘み、フレンチオークで14か月熟成。贅沢な作り方。完熟ピノのまろやか凝縮された果実味、タンニン。米国未上陸でコストパフォーマンス高し。」
・ピカーディ・シラーズ 2007(赤)
Picardy Shiraz 2007
西オーストラリア州 ペムバトン ピカーディ(Picardy)造
シラーズ 97% ヴィオニエ 2% マルベック 1%
「ブルゴーニュで修行。シラーズにヴィオニエ、マルベックを極少量ブレンド。ヴィオニエの華やかな香り、マルベックのタンニン。センスの光る逸品。つうか美味い。」
・グロセット・ガイア 2003(赤)
Grosset Gaia 2003
南オーストラリア州 クレア・ヴァレー グロセット(Grosset)造
カベルネ・ソーヴィニヨン 75% カベルネ・ブラン 15% メルロー 10%
「リースリングの帝王、グロセットの手掛ける赤。『豪州で最もエレガントで洗練されたボルドースタイル』との高評価。凝縮された果実味、強めの酸味が最高。フレンチオーク16か月熟成、スモーキィかつスパイシィ。オーナー醸造家ジェフリー・グロセットはスクリューキャップのパイオニアでもある。」
豪州恐るべし!
スタートのタスマニアのスパークリングから、本格派のリースリング、ふくよかなピノ、天才的シラーズ+ヴィオニエ、骨太カベルネ・ソーヴィニヨン。隙無しの布陣。
寡聞にして不勉強なため、豪州といえば諭吉以下の安シラーズしか知らなかったのですが…認識を改めねばなりません。と申しますか、新世界のワイン、安いし品質高いし実験的で面白いし、最高ですね。
特にタスマニアの泡はコスパ最高ですよ。あとピカーディも面白いので一度ぜひ。




<豪州コース>
お料理は、生ハムとウイキョウのサラダ、ミートソースのパッパルデッレ、オーストラリア産牛モモ肉のコショウステーキ、デザート。
アレーナ・ロッサさんといえば、このウイキョウのサラダ。温泉卵がのった贅沢サラダです。パッパルデッレはトスカーナの幅広パスタ。タリアテッレににてますけど、巾は倍。こちらは自家製生パスタなので、もちもち感が違います。
そして、豪州ワインに相応しい、豪州牛のコショウステーキ。がっつり歯ごたえ、溢れる肉汁。牛はこうでないとね。
まいどおいしゅうございました。
次回は12/17(土)、愛宕の「
J.H.V(ジェアッシュヴェ)」さんにて。世界のワインの会です。
Xmas時期ということで、ビンゴ大会もあるそうです。楽しみ。つうか明日だ(笑

<Henschke Julius Eden Valley Riesling 2006>
オーストラリア・ワインのウンチクについて少し。
オーストラリアのワイン用ブドウ栽培面積は16万ha、生産量は1170万hl、仏伊西米爾に次いで世界第6位。世界で6番目に大きい国であり、一番大きな島国。
・歴史
豪州にブドウが上陸したのは、1788年。イギリスのアーサー・フィリップ大佐の入植に伴い、シドニー港近郊に植えられる。
その後、多湿なシドニーから内陸に移動し、1825年にニューサウスウェールズ州のハンター・ヴァレーに初めて本格的なぶどう畑ができる。同時期にタスマニア島、1829年に西オーストラリア州、1834年にヴィクトリア州、1837年に南オーストラリア州へ広がる。1847年には南オーストラリア州バロッサ・ヴァレーにドイツからの宗教迫害者の入植。欧州からの移民が増えるにつれ、同時にワインの知識と技術の移植も強まる。
1950年代には欧州向けの輸出のため、保存の利く酒精強化ワインが生産の90%をしめるようになる。その後、スティルワイン(通常ワイン)の嗜好が高まり、現在では99%がスティルワインに。なお、販売量の60%が海外輸出向けとなっている。
1990年代にはアメリカで豪州産品種シラーズへの注目が高まり、「シラーズ・ブーム」が起きる。1995年にはロバート・パーカーが1990年産の「グランジ」を絶賛し、シラーズの人気に拍車が。
豪州ワイン産業の特徴は、品質向上のため積極的に最新技術を導入する点にある。スクリューキャップを初めて導入、紙パックのカスク・ワイン、マイクロ・オキシジェネーション(醸造過程で微細違法を混入、熟成を早める)の導入など。
近代的なブドウ栽培技術・醸造技術に関する研究・教育機関も多く、優れた醸造家も多い。さらに、南半球という立地から、豪州のブドウ醸造が終わると、北半球に移動し、その優れた技術を活用する、フライング・ワイン・メーカーという存在も生まれた。
現在でも、低価格ワインの生産は多いが、地域性単一畑の特徴を強調する高級ワインも増えている。庶民的なワインから、高級ワイン、先進的な設備を備えたワイナリーに、伝統的な手作業を重視するワイナリー、現在の豪州ではさまざまなスタイルのワインが生まれている。

<準備中>
・法律
豪州ワインの法律は、地理的呼称制度(GI:Geographical Indications)。1993年に、EUとのワイン貿易協定により制定。土壌・気象条件・標高などにより設定。欧州のワイン法のような、栽培品種・方法、醸造方法の規定は無い。
ラベル表記は、収穫年・品種・産地名。各85%以上使用で表記する。産地名は3つ以下の産地を使用し、その合計が95%以上の場合は、多い順に列記できる。
スタイルはジェネリック(赤白)、ヴァラエタル(ブドウ品種名:85%以上使用の場合に1品種のみ)、ヴァラエタル・ブレンド(含有比率の多い順にラベルに記載)の三つ。
豪州の主要ブドウ品種は、赤:シラーズ(28万t)、カベルネ・ソーヴィニヨン(18万t)、メルロー(8万t)、ピノ・ノワール(2.5万t)、グルナッシュ、ムールヴェードル。白:シャルドネ(36万t)、セミヨン(7.5万t)、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン。等。

<Prost!>
・生産地
気候的に、その広大な国土の南半分南緯30〜40°がワイン産地。東西は実に3,000km。欧州ならば、ポルトガルからギリシャまでの距離がある。そのため、一口に豪州産、とまとめられないほどの特色が生まれる。
南オーストラリア州:豪州最大の産地。全生産量の50%を生産。あらゆる品種の高級ワインを生産。
主要GI:
バロッサ・ヴァレー:最大の高級ワイン産地、大手のワイナリーが集中。昼夜の気候差が激しく、フルボディーの赤が強い。冷涼な地域ではリースリング。赤はシラーズ、ペンホールズの「グランジ」などが超有名。フィロキセラに未感染のため、古木が多く、凝縮感の強いシラーズ、バロッサ・シラーズを生み出す。
アデレード・ヒルズ:高地にあり、最高級のテーブル・ワイン、スパークリング・ワインの産地。ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ノワールを生産。最先端の近代的ワイン製法。
クレア・ヴァレー:最高のリースリングを生産。一流のシラーズ、カヴェルネ・ソーヴィニヨンも。
クナワラ:比較的涼しい産地。ボルドーに似る。テラロッサ(赤土)の土壌を持ち、優秀な赤ワインが生まれる。大手のワインメーカー注目。
マクラーレン・ヴェイル:多様な品種を栽培。イタリア品種も。
ニュー・サウス・ウェールズ州:豪州ワイン発祥の地。シドニーを擁す。
主要GI:
ハンター・ヴァレー:最北の産地。つまり暑く多湿。ワインには本来向かないが、大都市・シドニーに近いため発展している。シラーズの赤、セミヨン、シャルドネの白が高い評価。
マジー:アボリジニ語で「丘の上の巣」の意。標高は500m。シラーズ、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨンなど。
ヴィクトリア州:州全体がワイン好適地。
主要GI:
ジーロング:メルボルンから1時間。海岸沿いの冷涼な気候。ボルドー、ブルゴーニュに似る。シャルドネ、ピノ・ノワールなど。豪州初のフィロキセラ(ブドウ根アブラムシ)発生地。
ヤラ・ヴァレー:豪州最高のピノ・ノワール、シャルドネの産地。モエ・シャンドン社のプロデュースする、ドメーヌ・シャンドン・オーストラリアがある。
モーニングトン・ペニンシュラ:海洋性気候の冷涼な地域。ピノ・ノワール、シャルドネ、ブルゴーニュ品種に適す。
西オーストラリア州:冷涼地でつくられるワインは最高の品質。
主要GI:
マーガレット・ヴァレー:1970年代にスタート。パースから南280km、観光地としても人気。ボルドーに似た気候で、良質なカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローを生産。豪州のボルドー、ケープ・メンテルが人気。
クイーンズランド州:緯度が高く熱帯地方に近いが、内陸部高地で高品質ワインを生産。
タスマニア州:生産量は少ないが、世界的にも高い評価。ピノ・ノワール、シャルドネ、リースリング、高品質の白ワインを生産。

<竹本先生のソムリエバッヂ>
flickr 1012- Salon de Soleil Wine Class
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