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2019年03月18日 イイね!

3つの1シリーズのエンジンと足回り

3つの1シリーズのエンジンと足回りこの正月、NBロードスターをMTで乗っていた私の若い弟子が、BMWに乗りたいと年賀の挨拶メールを送ってきた。

「よし来た!」とばかりにメールで盛んに連絡を取り合いながら中古市場を検索して車種を絞り込んでいき、最後はみん友のアオちゃん&シロちゃんさん(以下アオちゃん)のディーラー紹介に頼って、ついに先月末、彼はF20型118i M Sportエディション・シャドーを手に入れることができた。

そのお披露目と、BMWの特徴に応じた操作を伝授するために、三人で三台の1シリーズを乗り換えながら試走を重ねた。ちょうどアオちゃんの修理代車が118d Styleだったので、私(というより女房)の120iMスポ、弟子の118iMスポの三種類を比較できて面白かった。

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最初は118iに乗った。中古とはいえ去年9月登録2千キロの上物で、まだ慣らしが終わったばかりという距離だ。エンジンは「B38B15A」という3気筒1.5Lターボ、パワー136ps(100kW)/4400rpm、トルク22.4kgm(220Nm)/1250~4300rpmで、18インチの黒塗りホイールを履いている。
「エディション・シャドー」は、黒を基調にしたシックなデザインと豊富な標準装備(たとえばアクティブ・クルーズ・コントロール)が特長だが、さらにこの車には「アップグレード・パッケージ」として、電動の黒革シートやHi-Fiスピーカまで付いている。

「BMWの特徴に応じた操作を伝授」などと偉そうに書いたが、軽量で柔らかいNBのボディをMTで操っていた弟子に、パドルすら付いていないBMWを勧めた私の罪滅ぼしのような気持ちもあって、BMWの8速ATをシフトノブで操るコツと、剛性感の塊のようなBMWのボディと18インチを履いたMスポの足を、ブレーキングとステアリング操作による荷重移動で操るコツをアドバイスしたかったのだ。

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次に118dに乗った。実は中古市場検索の時に、私が真っ先に目を付けたのがこの1シリーズのディーゼル車だった。3シリーズのディーゼルに遅れること4年の2016年に発売されて以後、とても人気が高いモデルなのだ。エンジンは「B47D20A」という4気筒2Lターボで、パワーは150ps(110kW)/4000rpmと118iより少し大きい程度だが、ディーゼルならではのトルクの方は32.6kgm(320Nm)/1500~3000rpmもある。

けれども1.5L3気筒の118iに比べて、鼻先に載せている4気筒2Lの重いディーゼルエンジンの挙動への影響が気になったことや、当時の出物の関係などから、結局弟子には勧めなかったのだ。

それなのに私の方は、これまで118dを実際に運転したことはなかった(無責任だ(汗。この日はそんな思いを混じらせながら運転してみて、まず、320Nmのトルクにビックリした。出足が軽快かつ強力なので、今ではあまり驚かない150psというパワーも十分以上の大きさに感じた。それで私は思わず、
「う~ん、やっぱりこっちにするべきだったかな」などとつぶやいた。

すると同乗していたアオちゃんが「だけどパワーの出方が急でコントロールしにくいね」とか「パワーがだんだん盛り上がっていく感じがしないね」などと言ってきた。確かに彼の言うとおりだった。この日は、いくらか高いスピードでスムーズにコーナーをクリアして再加速する練習をしていたので、アクセルとブレーキとハンドリングのタイミングがハッキリしてわかりやすいことの方が大事だった。

確かに118iは118dと比べると、パワーは14ps(約91%)、トルクは100Nm(約69%)も低い(ただし車重は50kg軽い)。けれども、数字の上ではわずか400回転ではあるが、回転数の増加に応じて伸びていく、ガソリンエンジンらしい漸増的で透き通ったパワーの出方が、エンジン音や排気音に連動して体感しやすい。逆に、118dのモリモリパワーは、それを味わったり確認したりする暇もなく、車をあっという間にかなりの速度に持って行ってしまう。音もちょっと単調だ。

「これは直線番長だね」「なんていうか、うりゃーどやー!って感じだね」などと評し合った。もちろん、この暴れ馬のような特性をうまくコントロールできれば、ダイナミックな満足感があると思う。
しかし、やはりエンジンの重さのために、角を曲がる時に鼻先が外側に残る、アンダーステア傾向がいくらか感じられた。

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最後に私(の女房の)120iに乗った。「N13B16A」という今や一世代前のN型4気筒1.6Lターボで、パワーは177ps(130kW)/5000rpm、トルクは25.5kgm(250Nm)/1500~4500rpmのガソリンエンジンだ。「120i」の名前どおりパワーは三台中最高で118d比118%だが、トルクは同比78%である。距離は1万3千キロで、他の二台よりも1万キロくらい多く、また私が慣らしからよくしつけたので吹け上がりも良い。

「これいいねー、売っちゃうのもったいないね」とアオちゃんが言う。「そだねー、まだこれからだよね」と私は答える。本当にそうなのだ、この前車検を通したばかりだし。「次にこれを買う人はお得だね」と彼が畳みかける。「そーそー、おれが時々ムチ入れてたからね-」とだんだん私の目と口調が棒状になる…まあこれだけ褒められたんだから、120iには満足して旅立ってもらおうか。

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最後に、バネとタイヤの違いで面白いことに気付いたことを書いておきたい。18インチを履いた他の二台と違って、118dだけは標準の16インチを履いていた。サスペンションも、他は固めのMスポサスなのに対して、この車だけノーマルだった。だから走る前は、この車が最もロールやピッチが大きく、荷重移動がわかりやすいと思っていた。

ところが、実際にはそれは大して変らなかった。その代りによくわかったのは、ロードインフォメーション(路面状況)の伝わり方の違いだった。それは同時に、トラクション(路面を蹴る力)とその反応速度の違いにもつながるだろう。

だから16インチでスポーティに走るには、「よくタイヤに圧をかけて、上手にゴムを潰しながら、車を動かす意識がいっそう必要になる」(アオちゃん談)。Mスポでもその意識はもちろんあった方が良いが、バネやダンパーの硬さと太くて薄いタイヤが、それを最初から補ってくれていたのだった。
2016年03月11日 イイね!

ひとまず完成した120i

ひとまず完成した120i昨日はディーラーで光軸調整をお願いした後、ひと気のない冬の水上公園駐車場で、前車116iで使っていた豪華なフロアマットを敷いて、少し写真を撮ってきた。これで、妻の120iがひとまず完成した。

納車後、最初に始めたのは慣らし走行だった。10日ほどで約2,400km走って、最高回転まで使える車に育てた。その間、レーダー探知機を設置したり、愛犬のステッカーを貼ったり、アルミペダルを装着したりした。洗車も三回した。

慣らし終盤は、高速道路上で初めてキックダウン・スイッチを踏み込んで何度かレブリミットまで持っていき、カタログ値の最大トルク250Nmと最大出力130kWを記録した(写真のオレンジの針がピークホールド)。

その帰りに行きつけのガソリンスタンドでオイル交換をお願いした。短期間にちょっとハードな慣らしをしたせいか、そこそこ汚れていた。交換後は、ハッキリわかるほどエンジン回転がスムーズになった。

車の飾り付けにあまり興味がない妻だが、珍らしくこだわったのがリヤの愛犬ステッカーと、このアルミペダルだった。

折良く右ハンドル車用のフットレストも初めて発売されたので、グレーとブラックのロングパイル生地カーペットとともに、とてもオシャレな足元になった。

これをきっかけに他のM Performanceパーツ(PDF)にも興味を持ってくれると良いなぁ。

慣らしが終って、ペダルを深く踏み込んで加速できるようになったのもさることながら、どんな速度からでも、ためらいなくギヤを落として、高回転のエンジンブレーキが使えるようになったのが、エンジンやギヤの操作感が好きな私には嬉しい。まだ固さの残るエンジンだが、これからの成長も楽しみだ。

妻はエコプロモードで運転するのが好きなので、私はたまに鞭を入れて「強いエコプロ」を育てたいと思っている。
2016年02月25日 イイね!

BMW F20 120i M Sportの納車日のこと

BMW F20 120i M Sportの納車日のこと最短の納車日をお願いしたら平日になってしまった。朝から寒い曇り空だったが、仕事を終え、はやる気持ちを抑えながらディーラーに着くと、暮れ際の駐車場の真ん中に、目にも鮮やかなブルーの車が期待通りに待っていた。
かたや別れを惜しんで走ってきたオレンジの116iを隣に停めて写真を撮った。今撮らねば二度とチャンスはない。妻も複雑な気持ちながらも、ブルーの120iに夢中だ。
荷物を入れ替えねばと思っていたら、アンロックの音と同時に、まばゆいLEDの白とオレンジが光った。担当セールス氏が、リモコンキーを片手に出迎えてくれたのだった。

新しい車に荷物や犬の入ったキャリーを載せ換えていくうちに、ブルーの120iがすっかり乗り馴染んだ車に変っていく。サイズも造りも前の車と同じなので、そう感じるのは当たり前のようだが、やはり不思議な感じだ。
リヤシートで作業する自分の手に当る光を見て、まだ日射しがと驚いたが、それはLEDの色だった。太陽光と似ているのだ。ドアを閉じる音が車に吸い取られるような響き方も独特だ。そんな風に、後期型の120iはあちこちが少しずつ違うのだった。

お店に入って熱い紅茶とクッキーをいただきながら、いくつか質問をすると、期待以上に詳しい答えが返ってくる。私の担当Y氏は有名なトップセールスなのだが、やはり伊達ではない。
帰り際に「納車終わっちゃっても、また来て下さいね」などと言う。「来なくなるわけないじゃないですか!」と私は笑う。(ディーラーくらいしか行くところがないので)とまでは言わずに。
どうもありがとう、Yさん(と言うか私たちはこの方からこの5年間に3台も買っている)。

今日はディーラーから自宅までの数キロを妻と交代で運転して帰っただけだが感想を簡単に書くと、18インチにして良かった。パワーのゆとりが納車直後から感じられた。エンジン音にもゆとりあった。ブレーキは前期型と同じように効いた(代車118iの効きが悪かったのだ)。バリアブル・スポーツ・ステアリング(可変ギヤレシオ&可変パワステ)は上質な操舵感だった。シートの張りが心地良かった(材質が変化?)。
そして何よりも、妻がぞっこんだった。ちょっと羨ましい。
2016年02月13日 イイね!

F20前期型116iと後期型120iの違い

F20前期型116iと後期型120iの違い◆ とても違うような、ほとんど似ているような

前の記事に「とても違うような、ほとんど似ているような、前期116iから後期120iへの乗り換え」と書いた。今回はその辺りをマニアックに突き詰めてみたいと思う。

最も話題となったフェイスの変更を含むデザインの違いについては、いまさら言うまでもない(が、私は個性的な前期モデルの顔も本当に良かったと思う)。

最初に、この二台の主要諸元などを表にしてみた。ついでに我が家のもう一台、ボクスターGTSも入れた。

車 名 F20-116i M Sport(前期) F20-120i M Sport(後期) Boxster GTS
サイズ 4,340×1,765×1,430mm 4,405×1,800×1,270mm
ホイールベース 2,690mm 2,475mm
トレッド F: 1,520 / R: 1,555mm F: 1,515 / R: 1,530mm F: 1,525 / R: 1,540mm
トレッド比 1.75 1.77 1.62
タンク容量 52L 64L
車両車重 1,430kg 1,440kg 1,360kg
エンジン 直4ターボ [N13B16A] 水平対向6NA [MA123]
総排気量 1,598cc 3,436cc
内径/行程 77.0 / 85.8mm 97.0 / 77.5mm
圧縮比 10.5 : 1 12.5 : 1
最大出力 100kW〔136ps〕
/4,400-6,450rpm
130kW〔177ps〕
/5,000-6,450rpm
243kW〔330ps〕/6,700rpm
最大トルク 220Nm〔22.4kgm〕
/1,350-4,300rpm
250Nm〔25.5kgm〕
/1,500-4,500rpm
370Nm〔37.7kgm〕
/4,500-5,800rpm
P/Wレシオ 14.30kg/kW〔10.51kg/ps〕 11.08kg/kW〔8.14kg/ps〕 5.60kg/kW〔4.12kg/ps〕
T/Wレシオ 6.50kg/Nm〔56.1kg/kgm〕 5.76kg/Nm〔56.5kg/kgm〕 3.68kg/Nm〔36.1kg/kgm〕
加 速 8.7sec (0-100km/h) 7.2sec (同左) 5.0sec (同左)
燃 費 16.6km/l 16.8km/l 11.1km/l
ギ ア 8速AT 6速MT
変速比
[1速~後退]
4.714/3.143/2.106/1.667
/1.285/1.000/0.839/0.667/3.295
3.307/1.950/1.407/1.133
/0.950/0.813/-/-/3.000
ファイナルギア 3.077 3.888
トータル比
[1速~後退]
14.505/ 9.671/ 6.480/5.129
/3.954/3.077/2.582/2.052/10.139
12.858/7.500/5.411/4.358
/3.654/3.127/-/-/11.538
価 格 348万円
420万円 885万円

言うまでもなく、116iと120iの最大の違いは、エンジン・パワーの増加だ。数字だけではわかりにくいが、よく見ると、なかなか面白い増え方をしている。次にそれをわかりやすくグラフで比べてみる。




◆「厚み」と「伸び」が増したパワー

見てわかるとおり、120iは116iよりも14%~30%パワーアップしているが、回転域によって増加の質が異なっている。
低中回転の14%増はパワーの「厚み」の増加だ。それに加えて中高回転以後の30%はパワーの「伸び」の増加が大きい。
「厚み」の増加は、最大トルク自体が116iの220Nmから120iの250Nmへと14%増えているためで、アクセルにゆとりが出る。
それに対して「伸び」の増加は、最大トルク域が116iの上限4,300回転から120iの上限約5,000回転まで増えているためで、アクセルに伸びが出る。
「厚み」と「伸び」が増したパワー。それはちょうど、4気筒と6気筒のエンジン・フィールの違いに似ている。

しかし逆に言えば、上まで回さないと30%増しの旨みは味わえない。
次にそれをギヤとスピードから見てみる。




◆ パワーの「伸び」の使い方



上のグラフから150km/hまでの範囲を切り取ったものが左のグラフだ。右端に回転数ごとのパワーも補足した。
わずか3,850回転で116iのパワー(オレンジの横線)を超えている。問題はそこから上だ。
120iのパワーが、116iの14%増~30%増以上(4,300回転~5,000回転以上)となる速度は、
1速で約 35km/h ~ 41km/h以上、
2速で約 52km/h ~ 62km/h以上、
3速で約 78km/h ~ 91km/h以上、
4速で約 98km/h ~115km/h以上。
だから低いギヤを使えば、一般道でも十分にパワーの「伸び」の恩恵にあずかれる。
高速道路なら、3速以上のギヤで、かなり活躍してくれそうだ。




◆ かつてなかった「BMW」

以前、116iが初めて我が家に来る前に、それまで乗っていた車と比べる記事を書いたことがあるが、120iは後期モデルから5kW(7ps)ほどパワーアップしたので、改めてエンジン性能曲線のグラフを描き直してみた(ついでに薄くボクスターGTSも入れたが、パワーがはみ出している)。

左側が素の値によるもの、右側は120iの車重を基準に各車重に応じてパワーを変えたものだ。



こうやってNAのエンジンを載せた車と比べてみても、120iのパワーやその出方はなかなか良い形をしていると思う。やはり、約5,000回転まで最大トルクが落ちないために、パワーの「伸び」が大きいことが効いている。

その結果、私がかつて乗ってきた、どのBMWよりも「駆け抜ける歓び」を感じさせてくれそうだ(妻の車だが)。




◆ 我が家のメイン・カー

最後に装備の違いを見てみる。次の表は、116iの標準装備を除いた特別装備の一覧だ。

116i前期Mspo 120i後期Mspo Boxster GTS
バリアブル・スポーツ・ステアリング(可変ギヤ)
サーボトロニック(可変パワーステアリング)
オプション・ホイール 17インチ 18インチ※ 20インチ
LEDヘッドライト
ライト・パッケージ(ドアハンドル&インテリア)
リヤ・ビュー・カメラ ○※ △※
PDC/パーク・ディスタンス・コントロール(リヤ) ○※
レーン・ディパーチャ・ウォーニング
前車接近警告機能
衝突回避・被害軽減ブレーキ
クルーズ・コントロール
コンフォート・アクセス
ストレージ・パッケージ
ITSスポット対応DSRC車載器(含ETC) △※ △※
電動シート
ヘッドライト・ウォッシャー
○は標準装備、※はオプション注文、△は一部機能

120iの走りの機能としては、上の二つの電子制御の可変ステアリングが魅力的だ。また18インチ・ホイールも、クイックなレスポンスを期待させる。

光り物としては、やはりLEDヘッドライトが文字通り光っている。6シリーズでも高価なオプションだったのは、それほど昔でもない気がする。ほかにも、最近流行の安全装備の充実が目立っている。

安楽系としては、乗り込む時に便利なコンフォート・アクセス、走っている時に楽なクルーズ・コントロールもある。ただちょっと残念なのは、後期モデルから電動シートが標準装備ではなくなったことだ。逆に、うっかり吹き出して往生するヘッドライト・ウォッシャーがなくなったのは喜ばしい。

私の愛車登録には、ボクスターも116iもメイン・カーとしてあるが、こんな贅沢な120iなら、実質的に我が家のメイン・カーとなることは間違いない(妻の車だが)。
2016年02月07日 イイね!

オレンジの116iからブルーの120iへ

オレンジの116iからブルーの120iへ初めての妻の車、バレンシア・オレンジの116iが、エストリル・ブルーの120iにバージョンアップすることになった。

それはこの車を買った時と同じように、二年目点検がきっかけだった。当日まで乗り換えなど全然考えもしなかったが、担当セールス氏が上手だったのと、私たちにも潜在的に、そんな気持ちがあったのだろうか。

点検代車は後期モデルで3気筒の118i(1.5Lターボ)、紺のSportだった。
良いところと悪いところがあって、
「やっぱりうちの116i M Sportが一番良いね」なんて言って帰宅するつもりだった。

すると、その感想を聞いたセールス氏が、
「後期モデルでも、4気筒でオレンジの118i M Sportがあるので一応見積しませんか」などと言うのだ。私は元来そういう話は嫌いではないので、お願いします、と即答した。まあ、話だけだろうし。

セールス氏が戻るのを待ちながら、後期モデルがデビューした頃、オレンジのM Sportが全国のディーラーにそろって展示されていたのを思い出していた。

当初「118i」はまだ4気筒エンジンで、その後わずか一ヶ月半を経て、すべて3気筒エンジンに置き換えられていったという(ちなみに名前の数字が増えても気筒数が変ってもパワーは116iと同じだ)。
つまり、4気筒の118iという車は、ちょっとレアな仕様なのだ。しかも在庫処分でいくらか安くできるらしい。それにオレンジは妻がお気に入りの色だった。

しかし、セールス氏が見積ったその車は、革の電動シートその他いろいろとオプションが多くて結構高かったので、下取りや値引きサービスがあるとはいえ、ローン完済を延長してまで買い換えたいとは思えなかった。そもそも116iは妻の車で、肝心の本人の気持ちが動かなかった。

ところが、見積書を見ていて、私はふと、この額なら120iが買えるではないか、と思った。それをセールス氏に話してみたら、しばらく後に彼は見事に似た見積書を持って戻ってきた。
ただ、色がオレンジはなくてブルーだった。

色はともかく、この時私は「120iのM Sport」には、とても気持ちが惹かれた。つまり、この時点で私は「負け」たのだ。しかし心の中では、肝心の妻にとってはお好みの色ではないし、そもそもローン延長が嫌だろうから、乗り換えはないだろうと思っていた。

ところが、横を見ると、妻はまんざらでもない顔をしている。私は本気か?といぶかしんだ。
そして彼女は
「あたし最初に116iを買った時、本当は120iが良いなぁと思ったけど、高くて無理無理って思ったの」などと言い出した。

え、ヤバい、これは買いそうだ…目の前のセールス氏を見ると、すでに眼の色が、さっきまでとは全然変っている。しかも私自身が、抑えようという気持ちとは裏腹に
「120iのM Sportは良いなぁ…速いよ!116iとは全然違う」などと口走っているのだ。
そして最後は、
「ブルーも良い色だよ。悪くない」という本人の言葉で、ついに乗り換えが決まった。

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妻はごく最近、ちょっと辛い山を乗り越えたばかりだったので、それを引きずっていたのかもしれない。延長されたローンも、次の完済を新たな目標にして、倹約生活の緊張を車に乗る張り合いに変えていこうか、などと話し合ったりもした。

ともあれ、とても違うような、ほとんど似ているような、前期116iから後期120iへの乗り換えは、その意味で結構興味深い。話が決まって帰宅してから、初めて色々と本格的に調べ始めた。私は普通は、よく調べ尽くしてから買うかどうか考えるので、その順序が逆になっている(…と思ったが、結局いつもそうだったかも(汗。その違いについては、近いうちに記事にしようと思う。

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「[整備] #ケイマン 2024/7/12:12ヶ月法定点検:走行距離 9,593km https://minkara.carview.co.jp/userid/224462/car/2612759/7865831/note.aspx
何シテル?   07/14 02:42
Porsche Cayman GT4に乗っています。他にBMW320dツーリング(G21)が妻の車です。 ハンドルネームの「スパグラ」は、初めてのBMW車...
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