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平成26年度個別労働紛争解決制度施行状況によると、総合労働相談において「いじめ・嫌がらせ」についての相談件数が3年連続トップとのこと。
業務量の増加により労働者に余裕がなくなり、いじめや嫌がらせが増えているのではないかと分析もあります。
また、精神障害による労災補償状況も高止まりしており、特に対人関係によるものが増えています。

パワハラやセクハラ等いわゆる「ハラスメント」という言葉が一般的になり、パワハラやセクハラによる訴訟事案もニュース等で見聞きする機会が多くなりました。
ハラスメント自体、その行為者のみが悪と思われがちですが、使用者には職場環境配慮義務があり、場合によっては使用者にも責任が及ぶこともあります。

本書では、判例を交えながら具体的に説明されている他、対処方法がフローチャート等で示されており、解決策と予防策もわかりやすく書かれています。

ただ、これらの事案はやっぱり「人対人」なんですよね。
単に暴力的とか、好き・嫌いでやるようなハラスメントは問題外ですが、日頃からしっかりと上司・部下あるいは同僚とコミュニケーションが取れていれば、起こりにくいのではないかと思います。

身近でもパワハラ事案を見聞きしたことがありますが、まさにお互いの意見の食い違いであったり、問題のとらえ方が違っていたりしたことが原因ということもありました。

もしかすると無意識のうちに、自分自身がハラスメントの当事者になるかもしれません。
日頃から気をつけていかなければなりませんね。

間もなく始まるマイナンバー制度。
今年の10月から各個人や法人に個人番号(マイナンバー)を通知し、2017年1月から税や社会保障、防災分野のうち可能な範囲から番号の利用が始まります。

社労士の分野においてもマイナンバー制度の施行は、大きな影響を与えると言われており、現在発売中のビジネスガイド別冊SR第38号でもマイナンバーの特集が組まれています。

本書はマイナンバーとは何かから始まり、マイナンバーにどのように対応すべきか、重要となるマイナンバーの管理について等わかりやすく書かれています。
また、Q&A形式での記載もありますので、ハンドブックとしての役割も果たすのではないかと思います。

書名だけ見ると難しそうな印象ですが、非常に読みやすく、そしてわかりやすく書かれており、マイナンバー初心者にはお勧めできる本だと思います。

マイナンバーを運用、管理する方だけでなく、マイナンバーが振られる側としてもこの程度の知識は入れておいて損はないと思いますので、機会があれば是非読んでみて下さい。