
目の前に迫る日高山脈、国道274号線沿いにて。

新日本海フェリー「らべんだあ」で迎えた翌朝、小樽港到着まであと30分というところ。
3時くらいから起きていたが、3時半から下船についての船内放送が始まるので、
寝ている人もたいていはこの放送で起きるのではないかと思う。

バルコニーから外を見ると月明かりと、写真中央には日和山灯台の灯りが見える。
海は穏やかで船に乗っていることを忘れるくらい揺れていない。

防波堤内に入る。

これから太陽が出てくる後方を見ると、水平線の一部が赤くなっている。

小樽港はもう目の前。

この写真を撮った4時15分、車輛甲板開放の放送があったので部屋を出る。

新潟港12時出航して小樽港4時半到着ということで16時間半乗船するこの航路、
いつものことながら、あっという間に時間が過ぎていった。

車輛甲板はギッシリ埋まっていて、ドアの開閉に気をつかう。
新日本海フェリーは下船時は同乗者と一緒に車に乗って下船できる。
下船も別々を経験したのは太平洋フェリーと対馬へ行った時の九州郵船。

下船後はまず小樽港フェリーターミナルの駐車場へ。

ここまで運んでくれた新日本海フェリー「らべんだあ」。

フェリーターミナルの駐車場で日の出を見る。

今から北海道のどこへ行くか考える、ここが最初の運命の分かれ道。
羊蹄山、洞爺湖、函館方面が真っ先に浮かんだが、朝から黄砂の影響が強そう。
黄砂を避けるなら稚内だが、その稚内方面は肝心の天気が悪い。
今日は黄砂の影響で遠景が霞んでしまうけど、桜が見られそうな帯広方面へ行くことに。

小樽から東へ進んで由仁PA。

こんなに天気が良いのにこれから黄砂かと思うと気が重い。
今日、黄砂の影響は北海道の西から始まって、帯広は午後から影響が出る。

看板が無かったら分からなかったが、ここはハーブガーデンということだった。

斜面に何を植えたんだろうと思うと。

バラでした。

右に並んでいる木もトゲが見えたので、バラなんだろうと思った。
このバラが咲くころに北海道に来ると、他のエリアも含めて全然違った風景が楽しめるだろう。

8時前、まず清水公園に寄ってみた。

向こうには日高山脈が見える。

残雪の日高山脈に少し見える桜、春のこの時期しか見られない光景。

昨年、ここでまさに見頃の桜並木を見たが、今日はまだ早かった。
清水公園の駐車場へ入るときにこの桜並木を通ったが、期待が大きかっただけに落胆。

今いるのは清水町だけど、桜の開花予報で帯広は4月23日開花して、4月26日満開予報。
この開花予報が帯広方面を目指した理由の一つ。
その後のニュースで帯広は今日の4月26日が満開日となったが、
この場所は少し標高が高いから桜の開花もやや遅くなるのだろう。

手前のムスカリ、その奥は咲く前のチューリップかな。
自分が住んでいる所とは1ヶ月ほど季節が違うのも面白い。

けっこう咲いている桜もある。

桜がまだいっぱいに咲いていない中、白いコブシが目立って見える。

桜と白樺のツーショットもまだ早くて残念。

今日は北海道各地で季節外れの暖かさとなり、帯広の予想最高気温も26℃。
エゾヤマザクラは一気に開花が進むことがあるので、
例えばまた明日、再びここへ来るとけっこう咲いている可能性もある。

せっかく来たので少し歩いていると、昨年見つけられなかったものを見つけることができた。

この十勝清水四景の看板。
他の3か所にはあったのに、ここだけ見つけられなかった。

東屋の天井裏にあって、昨年はここに人がいたから近づかなかったんだ。

十勝清水四景ということだけあって、景色は素晴らしい。

これで昨年のように桜がもっと咲いていたら最高だっただろう。

駐車場へ戻るとき、右手に見頃に近い一本の桜に目が留まる。

石碑には「植樹 えぞ山桜 平成四年十月」ということで32年前に植樹されたもの。

一斉に咲くソメイヨシノと違って、野生種のエゾヤマザクラは一本一本に個性がある。
同じ場所にあっても咲くタイミングが異なり、こうして早いかなと思っても見頃の桜もある。

色が濃くて鮮やかなエゾヤマサクラ、青空にすごく映える。

しかし、全体的には開花状況は惜しかった。

木の間から見るのは日高山脈。

真ん中あたりにある大きな木、新緑のグリーンのようでキレイ。

コブシもそうだが、みんな立派な木だ。

頭の中ではこの後、清水公園の下にある池の方へも行くつもりだったが、
桜があまり咲いていないので今回は行くのをやめた。

それでも天気は良いので日勝峠へ向かうことに。

春の時期に北海道へ来るとあちこちで見られる残雪の山々、この日高山脈の風景も美しい。

日勝峠展望台のところ。

昨年来た時も閉鎖中だったトイレ、5月から使えるのだろうか。

日高山脈に迫る大迫力。

十勝清水四景の一つ日勝峠展望台。

昨年は天気が良くなくて遠くまで見えなかった。

今日はだいぶ良さそうなのではと期待して来た。

昨年よりはずっと良いが、この霞んでいるのはもう黄砂がかかり始めているのか。
実際に訪れたタイミングで、遠くまでクリアでキレイにというのはなかなか難しいかもしれない。

まだ雪が残る。

昨年は天気が良くなかったので行かなかった上にある展望施設へ。

長い冬を終えてフキノトウが芽吹く。

しかし、入れなかった。

もう少し先まで行ってみたが、木で視界が遮られる。

階段を下りて戻っている途中。

この少し高い位置からの眺めが良いことが分かった。

次に日勝峠へ来るときは、さらにキレイな十勝平野が見られることを期待しよう。