
今日は1日雨ですね。
昨日ちょっと乗ってみて、燃料が薄過ぎる気がするのと、アイドリングが高過ぎる気がするのが気になったので、今日ちょっと見てみました。
まず、今日もエンジンを掛けるのにチョークを引いたのですが、なんか引き心地がおかしいんです。それでチョークケーブルをよく見てみると、キャブ側の取付部のケーブルカバー側の根元が浮いているようでした。
チョークを引いてもなんか反応がイマイチで、すごく引かないと効かなかったのですが、それはこのせいですね。ケーブルカバーごと中に入っちゃっていて、肝心ケーブルがあまり引かれていません。
ここって本当は何か留め具があるんじゃないかと思いますが、ひとまずは、手元にあるもので何とかするしかありません。どうしようか少し考えて、タイラップを3本使ってケーブルカバーが留まるようにしておきました。
これで一応、チョークノブが良く効くようになりました。
でも、なんかケーブルのゆとりも少し足りない気がするし、そのうちにちゃんと見直した方がいいですね。実は、チョークノブが本来の位置から2つ隣に移設してあるので、それでケーブルが少し張り気味になっているんじゃないかという気もしています。
また、チョークがちゃんと引けないために始動直後の回転を維持することが難しくなって、予備検査のときに温間時アイドリングを高めにセッティングしたんじゃないかという気がしてきました。燃調を薄くしていたようなので、なおさらなんじゃないかと思います。
さて、チョークはそんなところで、今日やりたかったことに移ります。
エンジンを掛けておいて、水温が通常温度近辺に上がってきたところで(赤↑)、だんだん回転数上がってきて1200rpmくらいになりました(青↑)。
空燃比は14.4なので(緑◯)、それについてはちょうどいい気もします。
それで、キャブをチェックしながら回転数を確認したいので、事前に用意していたこれを使います。
これは、プラグケーブルにクランプするだけで、エンジン回転数がわかるタコメーターで、本来はタコメーターのないバイクに後付けするものだと思います。安くて使えそうなので買ってみました。
箱から出したり何だかんだして、さっそくクランプしてみると、1350〜1400回転くらいになっていました。
車内のメーターもそれくらいになっています。昨日もそうだったので、予備検査を受けるにあたって、そういうセッティングにしたということでしょう。
さすがにちょっと高過ぎると思うので、エアクリーナーを外して、キャブをいじってみることにしました。エンジンを一旦切って、エアクリーナーを外していきます。
エアクリーナーを外すと、こんな感じで前後に並んだSUツインキャブが露わになります。
写真を撮り損ねましたが、エンジンルームの前側から吸気するホースを外すのがちょっと大変でした。
なお、エアクリーナーを固定していたボルトの頭は1/2インチ、吸気ホースを固定していたボルトは7/16インチだと思われます。そう、スピットファイアはほとんどインチ規格なんです。インチ工具なんて持ってなかったので、この機に買いましたよ。

(でも、7/16インチはソケットしかなくて、スパナも必要だったんです。7/16インチ=11.1mmなので、11mmで代用しました。)
エアクリーナーを外したところで再びエンジンを掛けて、まずは今のセッティングのままで風量を計ってみます。
使う道具はドイツ製のこちら。
これで、前側のキャブを計ってみると、10くらい(単位はkg/h)、
後側のキャブは、5くらいでした。
前後でかなりずれていますね。これはよろしくないです。(と、Youtubeで習いました)
SUキャブのアイドリング調整は、ここのマイナスネジで行うのですが、
こんな感じの配置にして、タコメーターで回転数を確認しながらちょっとずつやりました。
で、前後ともに5弱(4.8と4.7くらい)にしました。
アイドリングは、880〜930くらい。
ラジエーターのファンが回って、オルタネータ負荷が増えると回転が800台に落ちるようなので、若干高めにしておくことにしました。初めてやるのでよくわかりませんが、まあこんなもんでいいんじゃないかと言うことにします。
次に、キャブのピストンを動かしてみて、燃料の濃さを確認してみました。
SUキャブは可変ベンチュリー型と呼ばれるタイプです。エンジンの負圧に応じて動くピストンを使って、ジェットに挿さるテーパー状のニードルが上下する仕組みになっています。アクセルを開けて負圧が高まると、ピストンが上がってジェットと針の隙間が大きくなり(燃料が出やすくなり)、負圧が下がると隙間が小さくなる仕掛けですね。
アクセルを開けないでピストンだけ上げると(負圧が低いのにピストンだけ上げると)、
・濃すぎるときには回転が上がり、
・薄すぎるときには回転が下がり、
・ちょうどいいときには回転数が変わらない、
となるらしいので、ちょうどになるように調整してみます。
なお、ジェットの上下調整は、キャブの下のこのナットで行います。
ところで、この写真の後ろに見えるパンチングメタルは、パーコレーション対策のために前オーナーが取り付けたものだと思います。吸気系・燃料系をエキマニの熱から守るための遮熱板ですね。
話を戻します。
それで、最初の状態のままでピストンを上げてみると、止まりそうな勢いで回転がスッと下がりました。やっぱりかなり薄いみたいです。少しずつジェットを下げては確かめてを繰り返して、前後ともにだいたい回転数が変化しない位置にしてみました。
その後に、もう一度風量の前後合わせも行いまして、調整完了です。
ここまで来て、車内の空燃比計の数値を見てみると、12.6〜12.8くらいになっていました。調整前は14.4だったので濃くなりすぎているようにも思いますが、この値は実は横浜税関で見た値とほぼ同じ値です。
空燃比計で見た空燃比をまとめ直すと、
《横浜税関》
始動直後:14.5前後、温間時:12後半
《昨日》
始動直後:17〜18、温間時:14.5前後
という感じです。
今日のところは冷間時始動直後は確かめられませんが、温間時の値が横浜税関のときと同じになったので、おそらく燃料の濃さは元のセッティングに近付いたのではないかと思います。アイドリングについては、横浜税関のときには低すぎる気がしたので、そこは変わっていると思いますけどね。
理論空燃比的には(14.7)、昨日のセッティングの方が良いとも言えますが、SUキャブの調整としては今日のやり方の方が標準だと思うので、ひとまずはこれで様子を見てみることにします。予備検査を受けるにあたっては薄くすることが望ましいようなのですが、そのままと言うのはどうなんでしょうね。薄くすると熱害とかも気になる気がします‥‥‥知らんけど。詳しい方がいらっしゃいましたら、コメントお願いします。
さて、キャブ調整をしたので試走してみたいところなのですが、今日は1日雨なので、また今度にするしかありませんね。
今日のところはそんなところです。