ウィンドウズXPが稼働し始めたくらいの時代の話です。営業現場から本社の中間管理職として落下傘のように降りてきた富ヤン(仮名)こと、当時の上司の話です。
パソコンが苦手だった富ヤンも、Wordでごく簡単な文章を作り、自分で印刷できるくらいにはなっていました。こうしたなか、会社にグループウェアソフトのロータスノーツを導入することになり、何班かに分かれて講習会に参加することになりました。パソコンに関して富ヤンの右腕となっていた私は、「一緒に出てくれ」と頼まれ、隣同士に並んで講習を受けることになりました。
インストラクターの女性が、「では、皆さん、ノーツのアイコン上でマウスを動かしてみて下さい」と説明したときのことです。
私は、この目ではっきり見ました。間違いなく、目撃しました。富ヤンが口をパクパクさせていたのです。周囲の動きで自分の誤りに気づき、すかさずあくびをしていましたが、それがカモフラージュだったことを、私だけはよく知っています。
のちに、富ヤンのお嬢様が、マイクロソフトに入社したことを知りました。富ヤンの機械オンチは、社内で広く知られていましたので、パソコンでの珍プレーよりもそちらのほうが、すべらない話として有名になっていました。
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2022/08/31 11:52:43