
前編で私が傘を預けた親友、小倉(仮名)の話です。彼は、和製エディ・マーフィーの風貌をした男前なのですが、大学生活4年間にカノジョができませんでした。正確には、由希子(仮名)というたった1人の女性を片思いで待ち続け、最終的には4年間に3回振られて、大切な青春時代を棒に振ってしまったのでした。
しかし、恋愛の神様は、そんな愚直な彼をけっして見捨てていませんでした。社会人になると大ブレークし、不調なときでも最低2人はカノジョがいる芸能人のようなプレーボーイになりました。セリカの助手席が常に賑やかだったのです。
社会人3年目くらいに開催された同窓会で、由希子といい雰囲気になり、忘れかけていた想いが蘇ったこともありました。なのに、最後の詰めでfailureとなりました。通算4回目の失恋を喫しましたが、十分潤っていた最中でしたので、ドンマイという感じで終わりました。
問題は、その2年後でした。小倉の家に、由希子からの電話があったというのです。内容は、「もう一度やり直したい。誰が一番大切か、やっと気づいたの」と半泣きだったそうです。小倉の部屋には、本命のカノジョがいて熟睡中だったといいます。勘の鋭い由希子から「誰かいるの?」と訊かれたそうですが、刹那に否定したそうです。
この直後に、小倉から相談の電話がありましたので、迷わず「Go」を進言しました。「由希子こそ、遠慮なく二股くらいかけてやればいいんだ」とまで言った記憶もあります。
それでも、小倉は、由希子と付き合いませんでした。ずっと友達でいてくれた彼女とは、不誠実な関係になるわけにはいかない、と自制してしまったのです。
結局は、またしても振られたのに等しいと思いました。
ですが、これが、失恋王小倉の人生最後の失恋になりました。連戦連勝の末に、今は、とても幸せな家庭を築いています。
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2022/11/23 11:52:34