桃子の熱視線

私のメーテルこと、菊池桃子さんは、ステージのプロだなあ、と思います。TVでは絶妙な視線をカメラへ送り、コンサートでは、会場のほうぼうを見つめながら歌い続けてくれます。
観客席にいると、彼女の視線がくるのが分かります。一瞬ですが、歌唱中の彼女と目が合うのです。「うわあ、俺を見つめながら歌ってくれてるよ」と感激します。
歌いながら目を合わせてくれているのは、事実です。しかし、自分だけ、というのは完全な錯覚であり、そうではありません。彼女は、見つめている周囲一帯へ同時に視線を送ることができる方なのです。長年の鍛錬によって修得したのか、天賦の才が大きいのかまでは分かりません。
あるコンサートで、桃子さんが客席を煽ったことがありました。「みんな照れちゃだめだよ。もっと、私のことをがん見して欲しいな」という発言でした。視線が合う感覚が彼女にもある様子でした。