
1970年から1980年代にかけて活躍したダリル・ホールとジョン・オーツのデュオHall & Oatesは、数多のヒット曲を残しており、今でもBGM等で耳にすることがあります。今秋に来日公演も予定されています。
人気TV番組だった「ASAYAN」のオーディションでCHEMISTRYが結成されていますが、和製Hall & Oatesを作ることがコンセプトになっていました。
ところで、標題の「HOLLAND ROSE」は、松田聖子「ハートのイヤリング」の作曲者です。佐野元春氏であることが公表されています。当時、松田聖子プロジェクトなるものがあり、若手で勢いがあった佐野氏に白羽の矢が立ちました。オファーを引き受けたあと、深い懊悩が続いた、とご本人が述懐していました。
既に、音楽界で数々の成功を収めていた佐野氏は、歌い手が知名度ナンバーワンともいえる女王SEIKOでしたので、彼女向けのヒット曲を作ること自体に難しさは感じていなかったようです。問題は、曲に佐野元春らしさを混ぜ込む手法でした。プロの意地とはこういうものなのだと思いました。最終的には、イントロの部分や全体にブルースの要素を散りばめ、自分らしさを表現していました。
作曲者名を「HOLLAND ROSE」にした点も、印象的でした。佐野氏のラジオ番組を熱心に聴いていた少女に縁があるそうです。この少女は、「HOLLAND ROSEのKiss on My Listをお願いします」とハガキに記していました。Hall & OatesをHOLLAND ROSEと聞き違えていたわけですが、「なんと素敵なミステイクなんだ」と佐野氏が喜び、自分の筆名にしたといわれています。
この少女は、今50歳くらいになっているものと思われ、作曲家としてのHOLLAND ROSEは、来年で40周年を迎えます。
何故、このような細かい数字を覚えているのか、ここでようやく自分の得意領域をねじ込みますが、菊池桃子さんのデビューも1984年なのです。ファン向けに新曲も発表されることでしょう。彼女の曲は、ほぼすべて林哲司氏が作曲していますので、記念の曲を「HOLLAND ROSE」に、という個人的願望は叶いそうにありません。
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2023/09/26 07:18:03