実録「どぶろっく」162

自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
洗車後に首都高速を走り、そのままピットインする感覚で、八重洲線に進むルートを好んでいました。八重洲線と東京駅ヤエチカ駐車場は直結しており、とても便利でした。駐車場から階段を上がると、目の前が広大なレストラン街になっているのです。別稿「グルメモ」でも、ヤエチカグルメを多数紹介しています。
4月のある日、いつものように首都高速を走行していると、八重洲線が通行止めになっているのに気づきました。トンネル区間ですので、相当大きな事故で、直ぐに復旧はできないだろうと予想していました。
短時間では済まないという部分に限って、この予想は当たっていましたが、その真相とは大きな乖離がありました。――数時間や半日間の通行止めではなく、10年間の通行止めだったのです。
今後、ヤエチカ駐車場には、宝町IC等の別のアクセスを利用するしかありません。多少不便になりますが、最悪の事態は免れました。
最悪の結果に至ったのは、八重洲トンネルから汐留に抜ける銀座KK線が廃止になってしまったことです。速度が出せる区間ではありませんが、割と空いており、銀座のど真ん中を突っ走る快感が味わえる区間でした。モナコGPの日本版のような景色を楽しめたのです。
西銀座ICは、ナビを使用しても、土地勘がないと一発で入ることが難しいレアな入口でしたが、そこも閉鎖されました。
今回の八重洲線の長期通行止め及びKK線の廃止は、老朽化の問題と日本橋の再開発が重なっています。現在の日本橋には、首都高速が居座っており、文化的には日本橋ではなくなっているという意見が多く聞かれていました。この部分の首都高速を完全に地下へ移行させるための八重洲線工事とのことです。
捨てる神あれば拾う神ありということなのでしょう。それにしても、自分が愛しているドライブコースがなくなるのは寂しいものです。気づくのが遅過ぎたとしかいいようがありません。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、10年後の、俺と桃子の新居を整備するための工事なんじゃないの～。




窓の下には神田川