
タイヤをPSSに交換してから車体振動にお悩みのオーナー様から
ユニフォミティマッチングのご依頼が有りました。
オーナー様は四国在住の為、今回は通販で対応させて頂きました。
症状は高速走行時の車体振動で、シミー(ステアリング回転方向の微振動)よりも上下振動を伴った車体に伝わる振動との事でした。
車両はB5のRS4です。F10系と並んでA4、S4、RS4もシミーが出やすい車両です。
早速タイヤホイールを送って頂いて作業開始です。
タイヤはミシュランPSS ホイールはワークさんのエモーションXT7 18インチです。
PSSはミシュランの中でも特に組み方にコツが必要です。
現状の数値を測定する為にユニフォミティマシン
GSP9700にセットして測定します。
測定結果です。RFV(ラジアルフォースバリエーション)が100N以上と廉価なアジアンタイヤ並みに悪いです。特にリア左は220Nと通常なら不良品レベルの数値です。車体振動の原因はRFV不良と考えられます。
RFV不良の原因を探るべくタイヤを外し組み立て直していきます。

ホイール単体のビードシート部を測定し、ローポイントにマーキングします。

測定後、秘密の技を駆使してタイヤを組み付け、ユニフォミティを測定します。

タイヤ単体のRFV1次ピークをマーキングして、マーキングを合わせるように位相合わせを行います。

位相組換え後再度測定します。RFVが最小になるまで組み替えを行います。
RFVを最小化してから重量のホイールバランスを1g単位で取ります。

ユニフォミティマッチング後の数値です。RFVがびっくりする位大幅に低減しました。4番は220Nから50Nになってます。
事故の無いように厳重に梱包して発送します。
詳細数値です。
ホイールの振れは0.1mm程度と良好です。タイヤのRFVはC3M製法の割には今一つの物も有りましたが可です。
今回の車体振動の原因は組立不良です。タイヤの組み付けは簡単そうに見えて実は結構難しい作業なのです。PSSは特に
組込み不良が多いです。
ミシュランタイヤは組込みにコツが要り、オーナー様もそれを分かった上で購入されたそうなのですが、振動が出ても購入店ではホイールバランスが取れているので半ばクレーマー扱いとなってしまったそうです。
振動問題は原因の特定が難しく、ユニフォミティテスターが無いと定量的に表す事が出来ないので判断が難しくなります。
後日振動問題は完治したとオーナー様からご連絡を頂きました。治って良かったです。ご利用ありがとうございました。
遠方の方で振動問題でお悩みでしたら通販でも対応しておりますので
こちらからお問い合わせください。
組込みのコツについて良く質問を頂くのですが、企業秘密?の為全部はお答えできませんが下記を参考にしてください。
① ② ③
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ユニフォミティマッチング | 日記
Posted at
2014/08/24 18:02:54