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ジェームス安城店のブログ一覧

2014年01月05日 イイね!

タイヤ組込みのコツとは?その2

タイヤ組込みのコツとは?その2前回 タイヤ組込みのコツとは?その1 からの続きです。
タイヤとホイールを組み合わせる時に、唯一の接点となるビード部分の画像を8枚掲載しましたが、違いは分かったでしょうか?
ビード部分は、タイヤの真円度を決める重要な部分なのでメーカー毎に色々な工夫を凝らしていますが、有るメーカーのみ特殊な形状をしています。恐らく特許だと思いますが、日本人らしい考え方から生まれた形状だと思います。



正解はNo4とNo8です。
No4はブリヂストンGR-XTです。


No8は同じくブリヂストンのスタッドレスREVO GZです。


ビード形状の違いですが、ビード部のヒール部分が少し膨らんでいるのが分かるでしょうか?この形状を膨出ヒールと言います。この形状はブリヂストンのみが採用しています。


下の画像はミシュランタイヤですが、ヒール部分は真っ直ぐな形状です。ブリジストン以外はこのような形状です。是非店頭で触ってみて下さい。


ある程度タイヤ交換の経験を積んだプロの方なら分かると思いますが、ブリジストンのタイヤは誰が組んでも丸く組めると感じると思います。ホイールバランスもそうですが感覚的にスーと綺麗に回るので不思議に思っていました。その秘密の一つがこの特殊なビード形状なのです。
この道何十年の職人さんから昨日今日アルバイト始めたあんちゃんでもブリヂストンタイヤは普通に組み付けるだけで真円度が有る程度出るように設計されているのです。
誰が組み付けても有る程度の品質が確保できる日本人らしい考え方なのです。
逆にミシュランなんかは組み方により真円度に大きな差が出るので、メーカーにより考え方が違うのが面白いです。

詳細は 特開平7-81334 車輪ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ を参照して頂ければ分かると思いますが、文中に 

”【0005】発明者は、すぐれた工作精度を有する規格リムに、タイヤそれ自体についてはRROの良好な空気入りタイヤを組付けたときにでも、そのタイヤ車輪としてのRFVが小さくならないことに気付き、その原因がリム組の際における偏心装着に由来することを究明した。”

とあります。これは精度の高いホイールとタイヤが有っても、組込み方で真円度が大きく変わるという事に成ります。ユニフォミティマッチング(位相合わせ)以前に組み方で大きく変わることが重要なのです。

タイヤ組込みのコツの一つはいかに偏心装着させずにビード部を正確に篏合させるかが重要になります。バーデンでは企業秘密の特殊な方法を使い篏合させます。この方法は多分世界中?でバーデンしか用いていない方法だと自負していますが、時間が掛かるのと、従来の機材では出来ないのとユニフォミティテスターGSP9700が無いと確認できないのが難点です。

ブリヂストンが開発した膨出ヒール形状ビードですが、当然完全ではなく少しの事で大きく真円度が違ってきます。次回はユニフォミティマッチングを実施しないで、バーデンオリジナルのコツのみで真円度(RFV)がどれ位変化するか定量的に示したいと思います。

※独学と経験に基づく考えなので間違いが有ればご指摘ください。特に本職の方からの情報は有りがたいです。
2013年12月19日 イイね!

メガーヌRS 低速シミーの原因は?

メガーヌRS 低速シミーの原因は?兵庫県にお住いのオーナー様から低速シミーのご相談が有りました。バーデンで良くご相談を頂く高速シミー(高速域の微振動)では無く低速(50~60km/h)での微振動との事です。
低速シミーとの事でしたので試乗しましたがあまり感じることは出来ませんでした。
車両はルノーメガーヌRS(ルノースポール)ニュルでFF最速記録を持っているホットハッチです。2Lターボ265ps タイヤは標準でミシュランPS2 18インチです。





現状把握の為にユニフォミティテスターGSP9700にセットしてユニフォミティを測定します。


測定結果ですが、右フロントの2次RFVが80Nと今一つです。(青丸)


RFV波形を確認しても、1回転中に2回剛性の変動が有ります。


右フロント以外は良好でした。
今回の低速シミーの原因は2次RFV不良によるものと考えられます。何故2次RFVが悪いと低速で微振動が発生するのか解説したいと思います。

シミー(ハンドル回転方向の振れ)は通常サスペンションのバネ下固有振動数が共振する事により発生します。構造上固有振動数は10~15hzとなっています。
今回のタイヤサイズは235/40R18なのでタイヤ外径は約645mmとなります。シミーが発生しやすい100km/h時には約13.7rps(hz)(1秒間に13.7回転)となりますのでサスペンション固有振動数に近く共振して振動が増幅されてステアリングが振れるのです。
2次RFVが悪いと1回転に2回の入力が発生するので100km/hの半分、50km/hで13.7hzとなり低速シミーの原因となります。3次RFVが悪いと33km/hでも振動が出る場合が有ります。
2次RFVが悪いという事はタイヤが卵型(3次は三角形)になっているという事に成ります。

今回はオーナー様の官能評価能力の高さが数値で証明された結果になりました。
定量的に提示出来るのがGSP9700の良い所だと思います。


2次RFVを含めRFVを最小化する為にユニフォミティマッチングを実施します。作業は見習い1号です。


珍しい車両なのでじっくり見ていると、フロントサスペンションが特殊な形をしていました。
一見ストラットのようなのですが、転舵軸が別に設けてあり、目から鱗が5枚位落ちました。
キングピンを立てながらスクラブ半径の自由度が高く、スピンドルオフセットも小さく出来るのでトルクステアも低減出来そうです。おまけにキャスターも寝かせそうです。
トヨタのスーパーストラットも同じような考え方ですが、ショックアブソーバーの容量はこちらの方が確保出来そうです。
通常はキングピンを立てたい場合はピボットを外側に持っていくのですが、全部ホイールの中に入れてしまえと言う発想が素晴らしいです。考えた人、作った人はすごいです。
後から調べると、フロントダブルアクスルストラットシステム(DASS)と言うそうです。スクラブ半径もネガティブみたいなので一度サーキットで乗ってみたいです。
ホイールリムサイズが8.25Jインセットが65と変態サイズなのも納得です。


右フロントのユニフォミティマッチング結果です。RFVは1次、2次共に半減しました。


1次RFVも30N以下にする事が出来ました。


偏芯取付に注意して装着します。


完成です。丸一日掛かってしまいました。


詳細数値です。PS2も基本C3M製法なのでユニフォミティは良好です。タイヤ、ホイール共に真円度、精度共に良好です。


数値的には問題無いのですが、オーナー様は非常に官能評価能力が高い方なので改善しているかどうかは実走して頂くしか方法は有りません。
改善していることを祈って納車しました。
遠方よりご来店ありがとうございました。
2013年12月04日 イイね!

ユニフォミティマッチングの通販始めましたが大変なことにその1

ユニフォミティマッチングの通販始めましたが大変なことにその1

BMW F10 535iにお乗りのオーナー様からユニフォミティマッチングの依頼を頂きました。但しオーナー様は北海道にお住まいで来店して頂くことは難しいとの事でしたので、当社のネット通販部門 carparts.co.jp (カーパーツ)経由でご注文いただきました。
ユニフォミティマッチングご希望の方でご来店が難しいお客様はこちらからお問い合わせください。出来る限り対応させて頂きます。
症状はタイヤホイールを交換してからシミーが発生して、ホイールバランスを数度取り直したが改善せずにバーデンのブログを見て問い合わせ頂きました。世界的?に100km/h~120km/h時の高速シミー(微振動)が問題になっているF10ですが改善出来るのでしょうか?

とりあえずタイヤホイールを装着していた位置が分かるようにして送って頂きました。ホイールは鍛造2Pのフライハイトセブン20インチ タイヤはアドバンdBです。


現状把握の為にユニフォミティテスターGSP9700にてユニフォミティと重量ホイールバランスの狂いを測定します。


測定結果です。RFV(ラジアルフォースバリエーション)が左リア以外100Nオーバーです。F10の場合は80N程度でも振れが出る場合が有るのでこの数値は厳しいです。200Nオーバーは廉価なアジアンタイヤ並みの数値ですので、いくらホイールバランスを取っても振動は無くなりません。


原因追及の為、タイヤとホイールをばらします。


バランスウエイトの糊跡もバッファ液を使って綺麗に取ります。


ハブの当たり面とビードシート部も綺麗に清掃します。


軽く洗浄します。(サービスなので時間的に厳しい場合は行わない場合も有ります)


そこそこ綺麗にしてからユニフォミティマッチング作業を行います。


ホイール単体の縦と横のランナウト(振れ)を測定します。


ランナウト測定後、真円度を高める技を使ってタイヤを組み込みユニフォミティを測定します。


測定後RFV1次ピークとホイールのローポイントを位相合わせして、再測定します。この作業をRFVが最小化するまで繰り返します。特に2Pや3Pの組立ホイールはテクニックが必要です。


組付けのRFVを最小化してから重量のホイールバランスを取ります。


残留アンバランスも1g単位で精密にバランスを取ります。



4本位相合わせ後のRFVです。組み合わせ上は55N以下と激減しています。


詳細数値です。組付け後の数値は悪く無いのですが、タイヤ、ホイール共に公差内ですがあまり良くありません。お互いに振れが大きいので最適な状態で組付けると組み付けのRFVは低減するのですが、実際に走行すると振れが出る場合が有り注意が必要です。特に組立ホイールはラテラルランナウト(横振れ)が良くないので高速域~超高速域でシミーが出やすいです。


装着方法やデータシートを同梱して梱包します。保険もしっかり掛けて発送します。


車体側に問題が無い前提でのシミーやハンドルの振れの原因は大きく分けて次の4つが有ります。
タイヤ単体のユニフォミティ(主にRFV)不良
ホイールのランナウト不良(歪み等)
組込み不良(篏合不良や、位相合わせ不足)
車両装着不良(偏芯取付等)
今回の微振動の原因ですが、タイヤ、ホイール共に振れが大きく、軽点合わせで組み込んだ為にRFV上は最悪に近い形になってしまった事のようです。現在では軽点合わせは機能的にはほぼ意味が有りません。

シミーが改善しているかは実走するしか方法が無いので、到着次第確認頂くようにお願いしていたのですが、輸送中にとんでもない事が。。。。。
何故か4本中到着したのは3本で1本行方不明、おまけに運送事故によるホイール破損が発生してしまいました。。。。次回に続きます。。。。

※オーナー様ご迷惑をお掛けして大変申し訳ございませんでした。

2013年11月27日 イイね!

タイヤ組込みのコツとは?その1

タイヤ組込みのコツとは?その1タイヤ交換(組付け)は機材だけ有れば誰でもできて性能は変わらないと思われていますが、(昔は私もそう思っていました)ユニフォミティテスターGSP9700を導入してから色々なタイヤ、ホイールを測定してみて、やはりタイヤ、ホイールによりユニフォミティマッチングをしなくても、組込み方で大きく真円度が変わることが分かってきました。
一部のタイヤ職人さんは長年の経験で真円度を高める技を使っていますが、勘に頼らずに(一部分ですが)定量的に分析できる事の意義は大変大きいと思います。
バーデンのブログで時々記載しているタイヤ組付けの職人技?(コツ)を出来る範囲で公開したいと思います。(一応企業秘密なので参考程度でお願いします)特にミシュランタイヤについてはプロの方からの問い合わせも多く、本当にコツなど有るのかと疑われて?いるので定量的に表したいと思います。

タイヤとホイールを組み合わせる時に、唯一の接点となるビード部分の画像を8枚掲載します。8枚の内2枚のタイヤが明らかに違うのが分かるでしょうか?ビード部分は特許や技術の結晶なのです。真円度を上げる大きな要因となるビード形状を良く観察してみて下さい。

No1、2


No3、4


No5、6


No7、8


見分けにくいですが分かりましたでしょうか?分かった方は何がどう違い、どんな影響が有るか想像してみると非常に楽しくタイヤフェチにはたまらないです。
この部分の設計を見るだけでメーカーとしての考え方がよく分かります。
答え合わせは次回にしたいと思います。

※独学と経験に基づく考えなので間違いが有ればご指摘ください。特に本職の方からの情報は有りがたいです。
2013年11月21日 イイね!

レクサス LS460 ユニフォミティマッチング

レクサス LS460 ユニフォミティマッチングLS460のお客様から、ハンドルが振れるということで、
ユニフォミティマッチングのご依頼を承りました。

ホイールは純正の18インチです。


タイヤも純正タイヤのTURANZA ER33 235/50R18です。


早速、測定してみました。結果はこちら↓


国産車であれば、ハンドルが振れるか振れないかの微妙なところですが、
高性能、高級車のため振れてしまうのでしょうか。難しいところですね。

タイヤをバラしてホイール単体をHUNTER GSP9700 ユニフォミティテスターに装着し、ホイールビードシート部のランナウトを測定します。
…その前にビードシート部のタイヤカスをキレイに掃除します。
 
掃除の後、測定をします。

ホイール測定後、タイヤを組み付けて行きます。
 
組付け後、GSP9700にてユニフォミティを測定します。

ユニフォミティ測定後、ホイールのローポイント、タイヤのRFV1次ピークにマーキングをし、
タイヤを脱着して位相合わせをします。その後、GSP9700で測定します。
位相合わせ後の測定結果です。

④の組付けのRFVが50Nから25Nに半減しました。

これを4本ともRFVが最小になるまで位相合わせを行い、重量のホイールバランスをとります。
重量のバランスも1g単位で精密にとります。
最終結果はこちら↓

車両に取り付ける前に、清掃、グリスアップをします。

RFV1次ピークを上死点にして装着します。


完成です。詳細の数値です。


ホイールの精度は良好でした。①、②が③、④と比べてタイヤ単体のRFVがあまり良くない為、
組付けRFVもあまり良くなりませんでした。③、④は組付けRFVは良好となりました。

オーナー様ありがとうございました。


見習い1号がお届けしました。
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