
今回タイヤマニアにはたまらない事象が有りましたので詳細レポートします!
但し大人の事情で消えたときは勘弁願います!!
今回とあるところから検査依頼が来ました。新品タイヤを装着したのですが
まともに走らないようで。。。。。原因は何でしょうか?
事前にホイール単体の重量バランスとランナウトを測定しておきます。
重量バランスは良好です。スタティックに30g程度です。
測定結果です。赤色の丸の数字が重量バランスの狂いです。ホイール単体時と比較しても
あまり変化なしですので、タイヤ自体の重量バランスは良好だと思われます。
問題は黄色い丸の数字です。こちらはRFV(ラジアルフォースバリエーション)です。
100Nを超えると車体振動等が出やすくなりますが、何と今回は270N!!と不良品の
レベルを大きく超えています。
プロでも良く勘違いされていますが、重量バランスが良い事と、空転時のタイヤ真円度と、タイヤの剛性的真円度(FV)が良い事には完全な相関関係はありません。いくら重量バランスを追い込んでも、空転時の真円度を追い込んでも、あまり意味は無いのです。
FV(フォースバリエーション)剛性的変動を測定するにはGSP9700等のユニフォミティテスターを
使用する以外に方法はありません。いくら職人の経験と勘でも不可能ですので、機材を使用せずにユニフォミティマッチングと謳っているところはFV最小化ではありませんのでご注意ください。
詳細ですが、タイヤ単体のRFVが300Nです。
RFV1次、2次も悪く、TIRに至っては400Nオーバーです。
プロットを見てみると1箇所が異常に悪いことが分かります。
RFV1次ピークをマーキングしていると、両サイドが少し膨らんでいました。ピンチカットのようですが左右同じ位置に有るのは不自然です。バルジデントの逆バージョンでしょうか?
RFV1次ピークと同じ場所なので、非常に怪しいです。ばらして中を見てみましょう。
インナーライナーの継ぎ目が丁度RFVピーク部分に有り、触ってみると通常より少し段差が
大きいような感じでした。
触診をすすめると驚愕の事実が。。。あくまでも仮説ですがあれが原因かも?長らく業界にいますが初めての経験かもしれません。。。。
とりあえずメーカーに検査依頼をしました。結果が出るのが楽しみです。
大人の事情がなければ乞うご期待!!
Posted at 2020/01/18 17:09:25 | |
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ユニフォミティマッチング | 日記