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2010年12月19日

輝けるコブラ

輝けるコブラ 私がフォードに共感を覚える大きな理由は、フォーカスST170の日本向けカタログにある次の一節が象徴しています。
“・・自動車は人や荷物を運んで、社会を豊かにし、スポーツは人生を豊かにします。そして望むなら、誰にでも平等にその豊かさへの扉を閉ざさないのがフォード流でもあるのです”

自動車の存在価値をこれ以上も以下もないほど見事に言い表したと思えるフレーズですが、私にとってそうしたフォードの姿勢の象徴に思える一台が、マスタングの高性能グレード「コブラ」でした。
ポピュラーなパーソナルクーペであるマスタングをよりスポーツ志向に振ったコブラは、イタリアやドイツのスポーツカーに比べれば、おそらくピュアなスポーツ度合いでは及ばないのでしょう(最新のシェルビーGTなど性能面でもかなりそれらに迫るようですね)。しかし、元来が手の届きやすいところにあるマスタングの商品性をうまく活用して、さらに刺激を欲するドライバーに対して、過剰な労力を課することなくドライビングの悦びを与えてくれる。その塩梅にとても魅力を感じていて、ぜひ一度実車を見てみたいと思っていました。

今日、信じられないようなコンディションのマスタング・コブラを偶然に見かけ、じっくり眺める機会を得ました。ちょうどオーナーの方がいらして説明してくださったところでは、近鉄モータースから新車で購入された個体で、98年式にして走行はわずか6,000km程度!ふだんはシェルター内で保管されているため、赤いボディの褪色やツヤ引けも皆無です。ガリ傷どころか微細なキズさえ見当たらない写真のホイールを見ていただければ、まるで下ろしたての新車のような輝きが想像できるかと思います。

ご覧のようにコブラR用のパーツが組み込まれたり、いくつかのモディファイもされていましたが、オリジナルのよき印象を保った本当に品のいいコブラでした。整備作業中にもかかわらず親切に応じてくださったオーナーさん、どうもありがとうございました。
ブログ一覧 | Mustang | クルマ
Posted at 2010/12/19 18:21:27

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この記事へのコメント

2010年12月20日 19:49
マスタングに限らずコブラって、キャロル・シェルビーの哲学が詰まっていますよね〜

同じ歳を取るならキャロル・シェルビーのようなジジィになりたいと思っているんですよ。公安委員会からは免許更新しないでって言われちゃいそうですが・・・

お邪魔しました。
コメントへの返答
2010年12月21日 7:39
コメントありがとうございます。

ある個人の想いやフィロソフィーが詰まったクルマというのはいいものですね。だんだんそういうクルマづくりが難しくなっているご時世の中で、人がクルマに共感する大きな要素だと思います。

で、コブラやシェルビーGTのベースたるフォードにも、そうした(創設者の)想いの系譜を感じているのですが、これもややひいき目でしょうか?
2010年12月21日 10:47
おはようございます!
ひいき目では無いと思いますよ〜

フォードは世界的企業でありながら、フォード一家が公開株式の半分近くを保有するという、まれに見る世界的ファミリー企業です。そのためでしょうか、会長が変わっても創設者の哲学が、経営の背景に見え隠れしているように思います。

フォード創始者のヘンリー・フォードのことに想いを馳せるとき、グレン・カーチスという人物を思い出します。ヘンリー・フォードは車の始祖ではありませんが、自動車を陸上交通の手段として発展させたことに間違い無いと思います。一方、グレン・カーチスは現実的な移動手段としての飛行機を発展させるために、飛行機の始祖ライト兄弟と戦った人物です。ともに、現実的な哲学と情熱を持った野心家で、彼らがいなかったら、現在もっと不便だっただろうと、インターネットすら生まれていなかった・・・そう勝手に思っています。

そうしたことを考えつつ60年代のフォードとフェラーリの戦いについて思いを馳せると、単にアメリカ車vsヨーロッパ車ではなく、大衆車の雄vsスポーツ車の雄だったとも言えるのではないでしょうか。もちろんレーシングモデルが大量生産の大衆車であるはずはありませんが、自動車ビジネスに対する考え方はフォードとフェーラーリとは対局にあり、そうした両者が同じ土俵で戦ったのは面白い出来事だったと言えると思います。

もしフォードに次ぐ自動車メーカーがあるのだとすると、それはアメリカでもヨーロッパでもなく、日本なんじゃないかと思っています。ホンダファンの方には申し訳ないが、それはホンダではなくトヨタです。豊田喜一郎の想いのほどをどう進化させるかで、フォードに次ぐ哲学を感じさせる企業になれる企業だと思っています。

話を戻しますが、フォードという企業は、とても興味深い企業であることに間違いありません。思えば横浜にアジア進出の拠点として工場がありましたが、日本政府がこれを排除しなかったら自動車の歴史そのものが変わっていたかもしれません。アジア拠点が日本でなくなったことは残念ですが、きっとアジア全体を見据えた新しい大衆車の提案をしてくれるに違いないと思っています。もっともアジア向けの車が日本道路事情に合うとは思っていませんが・・・

ヘンリー・フォードという人物に想いを馳せると、欧州フォードやアジアフォードの在り方とか、創始者の哲学に沿っていると思います。車のラインナップを見ると、試行錯誤があるかもしれませんが、大局的には創始者の哲学が生きている企業だと思います。

けっして、ひいき目では無いと思います。

長文失礼しました。
コメントへの返答
2010年12月22日 0:15
エルチェさん、ご賛同いただきありがとうございます。

私はフォードのことを考えるとき、フォルクスワーゲンを引き合いにします。VWも国際的な量産車メーカーの雄ですが、ある時期から製品の品質とブランド力の向上がめざましく、もはや単なる大衆車メーカーとは括れないほどの地位を獲得しました。

主観的なものの見方を承知で言いますと、フォードはそこまで表層的なクオリティをあえて追求していないように思えます。
フォードも物量的には、VW並みのクオリティコントロールは十分に可能であるにもかかわらず、そこまで踏み込んでいない・自ら抑制しているような気がします。
世界屈指の量産車の供給主体として、国際的にみて“このくらいが適切”とみなせる水準のクオリティを維持することを心がけているのではないか‐と。

フォードのように世界各国で大量の製品を生産し、販売する立場であれば、好むと好まざるとにかかわらず、それぞれの地域でユーザーに対する「デファクトスタンダード」にならざるをえません。
そうした立場として、過剰なまでのハイクオリティを打ち出すことは、ユーザーの要求値を不自然に吊り上げ、製品に対する人々の期待値と、実際に供給される製品との間にアンバランスな状態をもたらし、不健全な市場を誘発することにつながりかねません。

そうしたギャップを百も承知で、市場の要求値を一足飛びに引き上げるかのような、荒技的なVWの手法(それが世界の自動車市場の品質水準を高めたことは間違いないですが)に対して、フォードは人々がクルマに求める水準をもう少し穏やかに受け止め、徐々に向上させていくというスタンスを厳守しているように思えてならないのです。
それが、大衆のために適切な品質の車を適正な価格で提供するというフォードの矜持ではないでしょうか。

これまた長文になり失礼いたしました。
2010年12月22日 10:10
>フォードはそこまで表層的なクオリティをあえて追求していないように思えます。

なるほど、確かにそうかもしれません。それはヘンリー・フォードの数多くの名言や格言にも合致するように思います。そんなフォードのクオリティ管理やデザインノウハウは、アメリカの大量生産品に対しての指針となったようにも思えます。ヘンリー本人は、そうした基盤を持って、世界の隅々に自動車を配布することを考えていたようです。世界で通用する車・・・やがてそれは、世界で通用する企業というように形を変え、車そのものは各国の事情に合わせた製品となったように思います。ヘンリーの哲学は、フォードだけでなく、アメリカの企業全体に息づいているのかもしれません。

VWとの対比で考えたことはありませんでした。非常に面白い視点でかつ深い考察だと思います。お話を伺っているうちに、VWがあれだけクオリティにこだわるようになったのは、欧州フォードの成功が影にあるのかもしれないと思いました。

またまた、長文で失礼しました。
コメントへの返答
2010年12月23日 8:39
ありがとうございます。

この前のエルチェさんへの返信を書きながら、自分ではなんとなく無印良品のスピリットみたいだな・・と考えていました。
「これがいい」という強い意志に基づいた支持よりも、「これでいい」という、もう少しゆるやかな支持がよりどころになった企業とユーザーとの信頼関係のあり方です。

それは消極的・妥協的な選択を意味するのでなく、お互いがほぼ折り合えるバランスを確かめ合いながら、よりよいサービスの需給関係を育てていくという前向きな関係だと思います。

クルマという商品と、無印良品的なコモディティを同一視することには異論もあると思いますが、しかし自動車は確実に社会の共有財・共有資産としての側面が増しています。フォードの取ってきたスタンスがそうした傾向に対して大いに示唆するところがあるのではないでしょうか。

それと同時に、フォードはクルマという商品の情動的な部分への目配せをつねに忘れていない点にも、健康さが感じられます。


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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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