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2016年01月17日

「RALLY CARS」RS200特集に感じたこと

「RALLY CARS」RS200特集に感じたこと わもちゃんさんのブログで知ったムック「RALLY CARS」VoL.11/フォードRS200特集を買って読みました(念のため、写真で本の上に載っているミニカーは私が自分のコレクションをディスプレイしたもので、本の付録ではありません)。フォードが好きでもラリーなどのモータースポーツに特に思い入れと関わりが無い私には、RS200の生い立ちや戦績に関するかつての開発当事者インタビュー、エボリューションモデルの存在など、よく知らなかった内容が多く興味をもって読むことができました。『遅れてきた逸材』『悲運のGroup Bカー』などとよく称されるRS200は、私の目にはランチアやアウディなどのGroup Bカーに比べて流通する情報量が少なめで、それゆえどこか謎めいた存在として熱心なフリークから支持される一台であるように映ります。散発的に雑誌の特集内などで取り上げられても、まとまったボリュームで扱われる機会に恵まれないRS200の数少ない邦文での集成であり、その点では充実した一冊であるように思いました。

その反面、この媒体のおもな想定読者層からは明らかに離れているであろう私からすると、掲載されているRS200の写真がどれも同じように見えることが物足りません。つまり、ラリーフィールドを疾走していたり、そこで泥土を浴びて佇んでいるようなカットが主体で、「スタティック」で「素な」RS200の姿があまり見られないのが不満です。

RS200の特徴はそのスタイリングにもあるはずです。それが他のGroup Bカーのようなベース車の面影を感じさせない、若干のパーツをシエラから流用するにせよオリジナルとして構築された唯一無二なスタイルであることが、RS200の魅力を際立たせている要因であることは疑いようもありません。高い戦闘能力を持っているにもかかわらず、ラウンディッシュな丸目の表情はファニーでさえあるーこのギャップ感は、攻撃的な印象が先に立つ他メーカーのGroup BカーとRS200とを分かつ最大のポイントではないでしょうか。そういったポイントに目を向けるなら、たとえばカロッツェリア・ギアが担ったRS200のスタイリグをめぐるストーリーなどにも、もっと紙幅を費やすことがあってもよかった気がするし、さすがにそこまでを今から辿ることは難しくても、現存車を使ってスタイリングポイントにフォーカスするようなこともできたのではないかと思います(たとえ多少オリジナルコンディションから外れているとしても)。

「ラリーファンにはマシンが競っている姿こそが最大の魅力」で、そのニーズを満たすための媒体であることはじゅうぶん承知の上で、しかしモータースポーツの歴史の中でもごく限られた生涯を授かり、消えていったRS200だけに、本当の意味での「デザイン」ー機構と意匠が不可分のものとして立ち顕れた“RS200という存在“ーという観点での掘り下げも欲しかったです。
ブログ一覧 | RS200 | クルマ
Posted at 2016/01/17 11:09:32

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この記事へのコメント

2016年1月17日 15:11
今回はグラビアのページがありませんでしたからね。ただ、あれば良いというものではなく、その車がなるべくオリジナルを維持しているかにより資料性としては変わってきますね。ワークスカーの中にはラリークロスに改造されたものもあります。数台くらい良い個体が残っているとは思うのですがね。
コメントへの返答
2016年1月17日 23:26
コメントをありがとうございます。あくまで今号だけを見たうえでの感想である点はご容赦いただければと存じます。
登場後30年の希少な競技用車となればもはやオリジナル性を望むのが困難なことは確かですが、いっぽうで三栄書房さんのかつての「Car Styling」誌でRS200のスタイリングを紹介していた号もあったので、そうした媒体からの再録などがあってもよかったように思います。
2016年1月18日 20:38
コンペティションマシンは結果がすべて。スタティック状態の写真にも、オリジナルを出来るだけ保ち、○○ラリーで、誰がドライブしたマシンでという歴史が必要になります。戦績上では失敗作のRS200はどうして失敗に終わったかという分析を解説する必要がまずあったと思われます。机上の最速マシンとも言われたRS200には当時最高と思われるメカレイアウトを持っていたので、ここを大きく取り上げるのは仕方ないでしょう。スタイリングについても、史上最高と言われているのはランチア・ラリー037ですので、戦績の残せなかったRS200のスタイリングを記事にするのは難しかったのではないでしょうか?
グループBが攻撃的な外観になったのはエボリューションモデルで、初期型はデカイ羽根や出っ歯はなく、プレーンな車両が多いです。ランチア・デルタS4は最初からアレでしたけれど・・・。
コメントへの返答
2016年1月18日 21:24
こんばんは。
勝ってナンボの世界に生まれたからには、勝つために何をしたのか(何ができたか)、それでもなぜ勝てなかったのか―こそがもっともクローズアップされるべきなのはわかります。
それでいてなお、なぜフォードがRS200にオリジナルなフォルムをわざわざ与えたのでしょうか?いくら既存のベース車を持たないゼロベースでの開発だったとはいえ、そこにはグループBというある意味で極限的なフォーマットにもっとも相応しいとフォードが考える「バランス」があったような気がします。そしてそのバランスをもっとも過不足なく表現してみせたのが、あの熱さを秘めながらも愛嬌さえ感じさせる、RS200のスタイリングなのではないか、と。
私自身はさらに、グループBとはいえフォードが携わる以上、コンペティション・オリエンテッドなだけでなく、ロードゴーイングカーにつながる洗練性や安心感のようなイメージをRS200にも与えたかったのではないか?と勝手に想像しています。そうとでも考えなければ、あれほど軽妙洒脱なフォルムは生まれてきた必然性が見当たりませんから。
2016年1月20日 21:13
こんばんは。

RS200のフロントはかわいくていいですよね~
見ているとほんわかしてしまいますw
でも、リアから見るとこれでもかってほどエア抜きがあっていかついですよ~
重量配分もよく考えられていますが、それ以上に良く考えているなぁってのがクーリングなのです。
実物を見る機会がありましたらじっくり見てみてくださいなぁ

フォードのラリーベースでWRCに勝てなかった車が大好きだったりします。
なので、シエラサファイアも持ってますw
両方とも一時はTOPを走ったのですがね・・・
コメントへの返答
2016年1月20日 23:00
こんばんは。RS200とシエラサファイアのメンテナス、いかがですか?この2車を維持されているなんて世界的に見ても・・相当のことですよね!

RS200はこれまで何度か実車を見る機会がありました。全体的にはシエラに通じるソフトシェイプなのに、仰るとおりクーリングのためのエアインレット&アウトレットなどにある種の凄みも感じさせて、やっぱり競技のための車なんだと痛感しましたね。
でもそれらを含めて、トータルにスタイリングされているのがRS200の素晴らしいところだと思います。

バカバカしい話ですが、RS200と「皮」だけ同じで中身はフツーのFRクーペなんかがあったらよかったな〜、などとも思ったりしました。

2016年2月7日 10:54
こちらも遅いコメントで失礼します。


形態が機能を表すラリー車と言う勝利至上主義の現場に置いて、RS200のデザインの洗練性は当時のグループBカーの中にあって一際異彩を放っていたように思います。

AZ-1のアフターパーツにもこのRS200をモチーフとしたボディキットがありました。

http://minkara.carview.co.jp/userid/920929/blog/32764242/

確かにRS200のデザインに関する記載がある本読んでみたいですね。

カースタイリングのバックナンバー探してみます(*^_^*)
コメントへの返答
2016年2月7日 21:28
こんばんは。
RS200の「カワカゲキ」なスタイルは特にマツダのスポーツモデルに影響を与えたようですね。以前に何かの本で見たRX-7ベースのプロトタイプも、明らかにRS200にインスパイアされたものでしたし、AZ-1の可愛いスタイルにもこのモチーフはうまくはまっていますよね。

Car Stylingは1985年春号、No.50にRS200のレポートが載っています。といってもそれほど詳しいレポートではないのですが、RS200のデザインに照準を定めた数少ない媒体ですので機会があればぜひご覧になってください!

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