• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2016年12月29日

2016年末、フォードと媒体との関係を思う

2016年末、フォードと媒体との関係を思う カーグラ最新号の第二特集「さようなら、フォード」。少し前に、私はブログの何シテル?に「期待半分で待つ」と記しました。その本意は、すでにFJLの広報機能が閉鎖された時点での特集であるがゆえに、メーカーサイドの過剰な協力に負うことなく、媒体の自力をもってフォードを俎上にあげようとすることへの期待でした。カーグラフィックというフィルターを通して、日本でのフォードをどのように総括し、そこから何を読者に提示してくれるのか?さて、実際の誌面についてはお読みになった方それぞれの見解があるでしょうから、あえて持論を前面に出すことは控えます。ただ、記事の中にとても気になる、見過ごせない記述がありました。特集最後のエクスプローラーとクーガの試乗記の中で、フォードの日本撤退が表明された後も、自動車専門媒体の記事やイベントなどが目立つようなこともなかったのが、フォードの日本における立ち位置を物語っているのでは、というくだりです。
確かに、私自身もそこまで徹底して今年1月以降の各媒体をチェックしてきたわけではないものの、紙/オンラインを問わず、総じて自動車専門媒体におけるフォードの扱いは今日まで信じ難いほど冷淡なままでした。たまに、フォードの各車のポテンシャルの高さを今更ながらに説くような記事はあっても、日本でこれまでフォードが何を成してきて、何を成し遂げられなかったのか、フォードと日本社会との関係、フォードの日本撤退という事実から何が読み取れるのかーそういった骨太な観点に立ったコンテンツがきわめて少なかったのは本当に残念でした。

この数カ月間のフォードをめぐる報道であらためて痛感したのは、「それを扱うことで広告が取れるか否か」がモノサシになっていて、独自の見識眼と批評眼と表現力によって対象に向き合う気概を失って久しい自動車専門媒体の気質です。
私は、自分が好きなフォードのことを媒体が最後まで取り上げてくれなかった、よく書いてくれなかった・・などと嘆いても意味はないと思っています。それよりも、一見しただけではわかりえないものごと、人々の目が向いていないようなものごとに進んで切り込み、掘り下げてみることで、私たちが知らなかった何か、新鮮な何かを伝えようとする、メディアの挑戦的な精神が弱体化しているように感じられるのが嘆かわしい。すでに固有のイメージが形成されていて、それを核とする情報の生産と消費の循環構造が成立している中で、メーカーが喜ぶ情報の上書きに執心しているかのようなメディアのあり方は決して健全ではないと思うのです。
ブログ一覧 | Ford | クルマ
Posted at 2016/12/29 19:04:28

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

今日のiroiroあるあーる538 ...
カピまこさん

お盆だけど遊んでられないっす😂  ...
コッペパパさん

R'sconnection2025 ...
138タワー観光さん

伊勢参り
あつあつ1974さん

OpenAI社のGPTシリーズ
ヒデノリさん

近代美術館から🖼️
chishiruさん

この記事へのコメント

2016年12月29日 20:08
残念ながはら、今のメディアは、やはり広告が取れるか否かで、扱いが変わってしまうということは否めません。そう言う意味では、100年を越える歴史がありながはら、扱いが小さかったのは少々残念です。ただ情報伝達の手段が、紙媒体からネット媒体に変わっていくことによって、広告の取り方、紙媒体の価値も変わって行くのかもしれません。この後に続く紙媒体は、広告が取りにくくなる代わりに、体力があれば、より独自性が発揮できる土壌ができるかのもしれません。今の世の中は、正しい、正しくないに関わらず、メディアがつくるトレンドに流されるきらいがありたすが、これから生き残るであろう紙媒体には、なにが真実であり、より良いモノ選びなのかを啓蒙していって欲しいものです。
コメントへの返答
2016年12月31日 8:16
おはようございます。返信遅くなって失礼いたしました!
雑誌がどんどん売れなくなる中で、紙媒体は速報性や即時性とは違う面をどれだけ充実させるかで、読者の支持を得るしかなくなっています。その意味では、自戒の意味も込めて、媒体の受け手側も、自分の関心がある対象(既知のこと)についてさらに情報を厚くしてもらって喜ぶだけでなく、新たな発見を自らしていくための手段として媒体と付き合う姿勢が必要なんだろうな、と思います。よい媒体はよい読者が育てます。
2016年12月30日 17:08
こんにちは
フォードの日本における立ち位置の話ですが、今回はフォード本社が判断した日本市場撤退ですが、戦前(古い話で恐縮です)に横浜にフォードの自動車工場があったときは戦局の都合と日本政府の謀略で(外国資本の会社は運用してはダメ)已む無く日本を後にした経緯があります。日本の自動車文化をあの時代、どれだけ昇華させたかの歴史的検証がおろそかになってるのも残念なところです。雑誌を1冊作るのにどれくらいの経費が掛かるかはおよそ見当がつきますが読者が興味を持って購入して売り上げを伸ばすことより、雑誌を発刊させるための予算集めに広告主に気を使うのも読者としては残念だと思います。
余談ですが現在休刊してますがある車種のオーナークラブ編集で発刊していた雑誌があります この雑誌の発刊に携わったことがありますが広告はもちろんその車種のショップやパーツショップ・ガソリンスタンド・キャンプ用品店・アパレルショップなどオーナーさんが普段からかかわってる広告主様が多かったし
原稿等もクラブの近況やどこに行ったら面白かったやこの部品どこで手に入る?などのようにまさにみんカラを雑誌にしたような感じでした。

戦前の扱いにもめげず、日本にフォード車をインポートしてくれていた太っ腹のフォードですからいつの日か再度の日本上陸を果たしてくれることを祈りつつ
所有してるフィエスタを大切に楽しく乗っていけたらと思うロボ部長さんの記事でした。。
コメントへの返答
2016年12月31日 8:45
おはようございます。

このたびのフォード日本撤退という残念な事態にあって、もしそのことをきっかけに、自動車専門媒体が日本における輸入車のあり方とか、さらに掘り下げて、人とクルマとの関係とか、そういった部分にまで考察を深めるようなことがあれば、ひとつプラスになるのでは、フォードの置き土産になるのでは?と考えていました。

その際にも、「フォードと日本との関わりの長さ」といった、歴史をメインとする切り口は、ある意味で自動車媒体なら得意なんですね。そういったことをまとめた参考となる文献もあるはずだし、今回のCGでもA型が取り上げられていたように、「歴史」は日本とフォードを結びつける一種の定型句のようなものです。

それより、なぜフォードが日本で根付かなかったのか、日本人にとってのブランドの意義とは、私たちの暮らしを豊かにするというのはどういうことかーそういった部分に目を向けてみることに意義があったように感じていました。
多くの人が(強い関心がなくても)名前くらいは共通して知っている、(たとえ誤解があったとしても)なんとなくのイメージは抱いている人も多い、フォードがそういった対象であっただけに、私たちに対して何かを問いかける題材くらいには成りえた気がするのです。
しかし、そうしたことに挑んだ媒体は私が見ていた限り皆無であったことが、かえすがえすも残念でした。

プロフィール

「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

愛車一覧

フォード フィエスタ フォード フィエスタ
2014年に国内80台限定で販売されたレザーパッケージの第一弾、うち20台の割り当てとさ ...
フォード フォーカス (ハッチバック) フォード フォーカス (ハッチバック)
生涯で8台目のフォードとして、2000年式・日本発売極最初期のC170フォーカスを202 ...
フォード フィエスタ フォード フィエスタ
「均整」「端正」「抑制」いまのカーデザインが忘れた3つのSeiを備えた小粋な実用小型車で ...
フォード フォーカス (ハッチバック) フォード フォーカス (ハッチバック)
Ford Focus SE/2003 year model/Zetec 2,000cc/ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation