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ロボ部長のブログ一覧

2023年12月09日 イイね!

花の97-98年組

花の97-98年組最近は現行型のプリウスが気になっている。と言うか、この車のことはかなり気に入っている。街中で目にするたび、これは相当なデザインだな・・と感心させられることしきり。フォードと違って本当によく走っているので(笑)近頃はフォードの写真より現行プリウスを撮る方が多い。何でもない市井の光景の中にこの車がいるのを見るのは、ちょっとした視覚的インパクトですよ。
プリウスといえば現行型とともに初代が気に入っている。97年末に登場した初代プリウスのインパクトは今でも鮮明に覚えている。世界初の市販量産型ハイブリッド機構という最大の特徴はもとより、小型セダンとしてのパッケージングの理想を志向した革新的なデザインに感銘を受けた。4ドアセダンというともすれば守旧的なジャンルにおいて、確実に新しい存在感を感じさせたのは実に大したものだった



この初代プリウスが登場した97年にはメルセデスのAクラスも誕生した。メルセデスとして初のAセグメント級小型車クラスへの進出で注目を集めたこのモデルは、それ故メルセデスにとっても不慣れなアプローチで、登場直後の横転騒動などでケチがついたことで「メルセデスの黒歴史」のように扱われてしまった。しかし高度な安全性能の確保と将来の電気や水素による駆動までを見越した二重構造のフロアパンなど、先進的な設計思想に基づいたアーキテクチャーを採用した挑戦的な小型車であり、現行型のAクラスがまるで志のない平々凡々な小型ハッチバック車に堕したのと比べたら、はるかに理想追求志向型の存在であったのは間違いない。



これら2つの革命的な車のヘッドランプカバー輪郭形状が近似していることにお気づきだろうか?真正面からのカットを見ていただくとお分かりいただけると思う。どちらの車種も、かなり全高の高い、前面投影面積が広い基本造形の中で、ダイナミックな動きを感じさせるヘッドランプカバー形状が相似なラインを描いている。

そしてこれら2車より少しだけ遅れた1998年のタイミングで登場した、初代フォーカス。この車についてはプリウスやAクラスほどにイノベーティブな要素は備わらないものの、自動車マーケットにおける量販クラスとしてのCセグメントに商品性の新基準を打ち立てた点で、「コンベンショナルな立場での革新」をもたらした1台と言えるだろう。そしてこのフォーカスのヘッドランプカバーの形状もまた、トップ写真で確かめられる通り、初代プリウスとAクラスのそれと相通じるラインを描いている。

1997年から1998年にかけて登場したこれら3つの車種。それぞれに単なる前モデルのフルチェンジといった次元でなく、それまで存在していなかった新たな商品基準を世に問うほどの力量を伴った各車のヘッドランプ形状が、いみじくも近しいものであるのが、単なる偶然とは言い切れない現象であったような気がしている。来るミレニアムを間近に控えたタイミングで、新しい自動車像を問うかのごとく現れた3者のディテールとしての、車の顔付き・表情の象徴としてのヘッドランプに、各車の並々ならぬ意欲が結実して表現されていたように感じられるのだ。

ちなみにトップ写真のフォーカスは私のではありません。相当以前に六本木で撮影した全く別なフォーカスなのだが、間違い探し・・私のフォーカスと違うディテールがお分かりになるだろうか?


Posted at 2023/12/09 21:39:52 | コメント(3) | トラックバック(0) | Focus | クルマ
2023年11月25日 イイね!

ドアを開くとそこにフォーカス。

ドアを開くとそこにフォーカス。まったく思いもよらずすぐ身近なところに現れて、潜在的に抱いていた初代フォーカスの標準車に対する憧憬に心揺さぶられるまま、後先を考えず迎え入れたブライトブルーの2000年式フォーカス1600Ghia。それからはや一年を迎えて、我がもとで元気にしている。
私としてはあらためて、この車をこれほどの好コンディションで長年にわたり維持されてきた前のオーナー様に心からの礼を申し述べたい気分だ。23年前に登録された実用車を今もこうして心豊かに愉しめて、その上さらに今なお新鮮な気持ちで向き合えるという、なんとも贅沢な体験をさせてもらえているのだから。
前オーナー様はおそらく毎日の通勤などにこのフォーカスを供していたのだろう、毎年の走行距離が一定に、安定して積み重ねられてきたからこそ、実走行キロ数こそ相応に嵩んでいるとはいえ、機械として極上のコンディションを保っていたに違いない。果たしてそれが私のところへ来て以降は、フォーカスとの接し方はだいぶ変化したであろう。主に週末に近場用途の稼働で、しかもフィエスタとの使い分けもあって毎週必ず走らせているわけでなく、時には半月ほどもエンジンに火を入れない時もある。
機関のことだけでない、車の保管状況だってきっと、以前とは大きく変わったはずだ。オールペンされたのか?と疑うほど艶やかな塗膜表面に、今ではカーポートの上に隣家から枝を伸ばす柿の樹からの落ち葉や柿の実と、それをついばみに来る鳥の落とし物が容赦なく降ってくる。もしかするとかつては風雨や日照と無縁のシェルター暮らしだったかも知れないフォーカスが、この一年であまりの境遇の差にさぞや戸惑ったのではなかろうか?

初代フォーカスは私にとって、登場時から今に至るまで、変わることのないヒーローである。それはフォードゆえ、自分を含む多くの人の暮らしに近い存在でありながら、他の誰にも似ないオリジナリティの塊のような姿形を備え、それでいて誰にもフレンドリーで、信頼を寄せるに足る商品性を提供してくれるのだから。この車に接すると、前衛/非凡と大衆性とは決して矛盾などせず、高いレベルで両立させることすら可能なのだ-と体感させられ、いつも勇気づけられる思いがする。だからこそ私にとってのヒーローなのである。

朝の新聞を取りに、
出勤の自転車を動かしに、
配達の業者への対応に、
お隣さんからの回覧板を受け取りに、
庭の掃除に、
そして夜の戸締りに・・

毎日ドアを開けた眼の前に、いつでもこうしてヒーロー・フォーカスがいる。


Posted at 2023/11/25 17:10:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | Focus | クルマ
2023年11月03日 イイね!

RSの消滅が示すもの

RSの消滅が示すもの街中で欧州系フォード車に出会う機会が目に見えて減少している。国内最終期のB299フィエスタとC346フォーカスでもすでに導入から10年を迎えるタイミングとなり代替も一気に進んだのだろう。なのでそれより以前のモデルであれば何をか言わんや、である。ST220でない標準のモンデオなどいまこの国で果たして何台現存しているのやら?
そんな中で、職場近くのコインパで時々見かけるのがこちらのフォーカスRS。初めて見てからすでに1年半以上が経つが、一定の頻度で同じこの場所に現れるから、私にとってはもしかすると自分のフィエスタとフォーカス以外で一番目にする機会が多い欧州系フォードに当たるかも。国内価格がゆうに500万円を超えたエンスー向けのハイパフォーマンスグレード車を他の何よりもよく見るというのも、本来のフォードのあり方からすればかなり異質と言うべきか。日本におけるルノーのメガーヌと同様に、フォーカスもすっかりエンスー御用達アイテムになってしまった。

このC346フォーカスのRSは、フォードがイメージリーダーたるパフォーマンスグレード車を各セグメントに設定してコンスタントに世界市場へ提供していく、という2015年発表のポートフォリオのもとで、史上初めて欧米市場での共通商材となったRSである。それだけにかつてのRSを冠した各モデルと比べると、基本的な成り立ちや装備面でもだいぶ「こなれた」感があってとっつきやすい存在になった(インパネの実に文化的なこと!)。その反面、RSというラリーフィールド直結の濃い血を感じさせる部分は薄れた印象がある。実際にこの世代はもうWRCへの出場モデルのベースにはなっておらず、RS=Rally Sportの呼応関係が切れた、いちパフォーマンス・ブランドとしてのRSに昇華された点では、良くも悪くも野心的なビジネスプランの産物としてのRSにも映った。
しかしフォードの思い描いたポートフォリオは、その後の自動車をめぐる社会情勢や市場環境のあまりにも急激な変転の影響を受けて、当初の目論見通りには行かなかったのはご承知の通り。各車で想定されていたパフォーマンスグレード車の市販は軒並みキャンセルとなり、そもそもそれらのベースとなる車種自体の存亡も危ぶまれる状況になっている。フォーカスRSも、最後のフォーカスと目される現行型にはついぞ設定される見込みはない。今後果たして、RSという存在が再び市場へ姿を現す–BEVのRS?-ことはあるのだろうか?それどころか、フォードが欧州におけるパッセンジャーカーの独自開発・販売からいずれ撤退することも決して絵空事には感じられないような今日この頃ではある。
Posted at 2023/11/03 10:33:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | Focus | クルマ
2023年10月22日 イイね!

まだまだイケるか?初代フォーカス

まだまだイケるか?初代フォーカスブライトブルーのフォーカス1600Ghiaと出会ってからまもなく一年。今年の7月には車検を通して調子は上々です。日々接していて、それが20年以上も前の存在であると意識させられる機会が少ないのは幸いなことであり、見るたび乗るたび、前のオーナーさんがこの車といい関係を積み重ねてこられたことに敬意を覚えています。
機関の調子や内外装のコンディションもさることながら、基本的なパッケージングの妙はとても90年代のものとは思えません。車がおしなべて重装備化してやまない今こそ求められる素性なのでは?とさえ感じます。
余談ながら、我がフォーカスはヘッドランプがLEDに交換済みだったこともあり、夜間に走らせるとむしろフィエスタより新しい車に乗っているように感じられるほど(B299フィエスタの純正ヘッドランプは悲しくなるほど照度が低いんです・・😢)。

最近になってフォード車の中古車サイト上で初代フォーカスの販売個体がちらほらと現れてきています。どれも初期の1600Ghiaであるのが共通していて、今もってよく出てくるなーと感心することしきりなのですが、そんな中でちょっと驚かされたのが、つい先ごろ掲載された茨城県のこちら。写真から見る限り外装の状態はお世辞にもよろしくなさそうにもかかわらずこの価格!「乗ればわかる」「リペイントすれば綺麗になる」的なコメントが添えられているにしても、なかなか強気な値付けですよね。
以前に当初100万オーバーの正札を付けた後期型のEURO Plusが、結局売れるまでに(実際に売られたのか?も定かではないけど)3年くらいを要して、最終的に30万円台までディスカウントを重ねた経緯がありました。さてこの茨城の個体は果たしてどうなることやら?いずれにしても、この国の空の下で、同じ世代が今なお元気でいることそれ自体はとても勇気付けられるのは確かです。
Posted at 2023/10/22 09:52:22 | コメント(2) | トラックバック(0) | Focus | クルマ
2023年09月17日 イイね!

新鮮で普遍なフォーカスのインテリア

新鮮で普遍なフォーカスのインテリア毎土曜日には実家の母を病院へ連れて行く。たいていは実家へ行く時はフィエスタを使う(道が狭いから)のだが昨日はフォーカスで出向いてきた。そういえばフォーカスに母を乗せるのは初めてだったかも?そんな母がフォーカスの後席に座りながら「室内のデザインがとても洒落ている」と言った。どうやらドアパネル周りのグリップなどの造形が洒落ていると感じられたようだ。
そんなことはこれまで何度も乗ってきているフィエスタでは言われたことがなかったので、ちょっとした驚きを覚えた。
母はデイケアのお世話になっていて、定期的に施設の送迎車に乗せていただいているからそうした車との室内の造作の違いを感じ取った部分もあったのだろう。

このフォーカスが実はもう20年以上前の車であると説明したら、とてもそうは見えない、とも言う。それは私のフォーカスが例外的な室内外のコンディションだからこその「物理的」な意味で古さを感じさせないという趣意なのは確かだろうが、それ以上にフォーカスの「基本的」な造形の質が古びて感じられないことを、母はきっと言いたかったのだろうと解釈している。

これまで幾度となくC170フォーカスの造形の凄さを述べてきた中では、エクステリア(外形)のことが中心だったかもしれないが、当然のことながらインテリア(室内)の造形もまた見事なものである。何より凄いのは外形とのハーモニーが取れていること。ニューエッジ・デザインの鋭さのあるボディ形状をそのまま室内に持ち込むことはさすがにできないが、例えばボディパネルのプレスラインやウインドウ・ランプ類が描くグラフィックスのラインと、室内のパネルやパーツのラインは、お互いがカーブの曲率が揃うように調律されているので、内外を貫く一体的な感覚がなんとも心地よいのだ。
そうして車両内外の一体感や連続感が保たれた環境をベースに、室内のそれぞれのパーツには、ユーザーの目や手に日常的に触れる部分として角のとれた優しい造形が施されている。母が驚いていたドアのグリップなども、いかにも人の手との馴染みを尊重して入念に導き出されたかたちであり、そうしたディテールが至る所に配されつつ、全体環境としてのバランスがもたらされているのが高度だ。

残念ながら我がB299フィエスタをはじめとするキネティック・デザインの各車には、ここまでの全体環境のバランスは備わっていないように感じる。フォードがそれまでの静的な佇まいを脱して「動きのダイナミクス」をストレートに主張し始めたキネティック・デザインでは、インテリアにもやや攻撃的なトーンが持ち込まれていて、人が車と対峙する環境の表現様式として疑問に思える部分がある。さらに、ちょうど情報ネットワークとの接続が車のインターフェイスのテーマとして重視されるようになったタイミングゆえ、特にインパネ周辺のしつらえが妙に煩雑で整理が行き届いていないのも未熟に感じられる点だ(この点でニューエッジの頃は、人が車の中でできることの幅と深度がいまほどには求められていなかったのは確かだとしても)。

『エッジー(前衛的)な姿勢で取り組まれつつ、人に触れる部分にエッジ(鋭さ)はない』そんなC170フォーカスのインテリアのランドスケープは新鮮でありながら普遍な光景を示してくれている。




Posted at 2023/09/17 10:00:53 | コメント(1) | トラックバック(0) | Focus | クルマ

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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