ロボ部長のブログ一覧

先日京都でカフェカーにされているのを見たのに続き、今日は六本木のど真ん中で80年代モノとおぼしきエコノラインに出会いました。スクエアなボディラインが素敵で、特にボンネット前端の斜めにカットされた面が洒落ています。この写真を妻に見せてみました。妻は以前から、ちょっと古いランクルやチェロキーといった角ばったラインを持ったSUV系が好みらしく、それらを一様に“カワイイ”と言うのです。なので同じようなテイストが備わったこのエコノラインももしや・・と考えたところ、案の定「かわいくて好み」だそうです。女子が発するカワイイの語彙が示す幅は相当広く、解釈がなかなか難しいのですが、少なくともサイズの大きい小さいは関係なさそうで、図体が大きくてもカワイイものはカワイイ。また、どんなクルマもある程度古く、ヴィンテージになればかわいくなるのかというと、必ずしもそうではないようです。ちなみに私もこのエコノラインやアーリー・ブロンコなどには得も言われぬ愛らしさを感じています。流麗であるよりは直線基調で多少ぶっきらぼうに映るくらいの方がかわいく見えるのはなぜなのでしょう？

出張で訪ねた京都のリサーチパークという施設の敷地内に、ちょっと懐かしいエコノラインが駐車されていました。年式にすると80年代半ばくらいでしょうか、後方に回り込んでみたら移動式のデリバリー・カフェでした。時間はちょうどお昼どき、施設で働くワーカーさんたちがコーヒーなどを買い求めに来ていました。こういった用途にはいまでもVWのバスやシトロエンのHトラックが使われることがありますが、アメリカン・バンでのカフェもなかなかお似合いです。

というより「エコノライン」の方が通りがいいですね。アメリカならどこででも当たり前に見られるこのフルサイズバンも、最近の報道によればもうすぐユーロフォードのトランジットをベースにした新型に取って代わられる見込みで、いよいよ長い歴史に終止符を打つようです。であれば、改造もあまり受けていない感じのストックに近いほぼ最終型に出会えたのはラッキーでした。見るからに頼れる道具、といった雰囲気がたまりません。

USフォードのベストセラー・フルサイズバンのコンバージョンタイプ。フォード純正なのか専業メーカーによる架装なのかわかりませんが、こういうクルマはやはりアメリカのバンが似合いますね。言ってみれば“でっかい商用のハコ車”が無理矢理？豪華版に化けさせられる、そのビフォーアフターの妙とともに、ベースモデルの懐の深さもまた味わいぶかいです。