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ロボ部長のブログ一覧

2019年10月06日 イイね!

フォードに影響を与えた車・・パサート

フォードに影響を与えた車・・パサート自宅近くを自転車で走っていて信号待ちのところに出くわしました。このパサートが日本で販売を開始した時は、実車を見てあまりのハイクオリティにびっくりした記憶があります。ボディパネルとインパネの継ぎ目の少なさとチリ幅の小ささ、異なる素材と素材との接合部の収まり度合い・それらが組み合わせられた表面寸法の均一度合いなど、外から目に入る製品品質がきわめて高いレベルで達成されていて、VWはすごい所へ行ってしまった・・と心底感心させられたものです。実際に、このパサート以降の、VW/アウディのクオリティとデザインの向上ぶりにはめざましいものがありました。

実はこのパサート、2000年代の欧州フォードに大きなインパクトを与えた一台といえます。90年代後期、フォードは他の多くの自動車メーカーがそうであったように、アウディを製品品質のベンチマークとしました。そしてVW/アウディからデザイナーとしてJ.メイズを引き抜きました。メイズはVWでニュービートルとして復活するモデルのベースとなった「コンセプト1」を、アウディで初代TTや二代目A6といった世界のカーデザインに多大な影響を及ぼした世代の始祖ともいえるコンセプトカー「アーヴス」を手がけた優れたデザイナーです。
パサートもメイズがVWに在籍中に開発が進められたモデルであり、VWは明らかにしていないものの、そのデザインにメイズが相応のレベルで関わっていたことは間違いありません。フォードはそうしたメイズの力量を買ってフォードに迎え入れ、当時開発がすでに始まっていた二代目モンデオの製品品質の向上に務めました。それはモンデオだけのタスクでなく、それ以降のフォード各車のクオリティアップ達成を加速させました。メイズ自身もその後、欧州フォードの担当のみならず、フォード全体のデザイン担当副社長にまで登りつめたことはご承知のとおりです。

メイズがフォードに移籍した当初に発表されたコンセプトカー「Prodigy」には、メイズがVW/アウディ時代に得意としていた、アーチ状のルーフラインが顕著に表現されています。ルーフのピークラインを稼いで乗員の居住性を確保しつつ、動感のあるエネルギーも感じさせる。これはまさにパサートでも試みられた手法ですね(写真はウェブから借用しました)。



ちなみに、2005年にUSフォードから登場した量産モデルであるファイブハンドレッド(のちにトーラスへ改名)も、このアーチ状ルーフラインの典型です。これなどは見ようによってはまさしくアウディのイミテーション?




ところで、トップ写真のパサートですが、日本で98年に販売された特別仕様車のパサートEXのようです。ということは、すでに新車から20年以上の車歴ということになりますが、ご覧のとおり、車全体の「ヤレ」の少なさ・・歪みやひずみが生じてなく、今なお当初の精度が保たれているように見えたのには本当に驚かされました。やはり、当時からものすごいクオリティを備えていたのだと思います。
Posted at 2019/10/06 19:15:27 | コメント(1) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2019年09月02日 イイね!

フォード、影に日に

フォード、影に日に駐車されていたエクシーガ・クロスオーバーのアルミホイールに目が行きました。「確か、欧州フォードのホイールによく似ているのがあったはず!」帰宅後にフォード各車のカタログをひっくり返してみて、見つけたのがご覧の二代目Ka(2008〜)のホイールです。どうでしょう、5穴と4穴・ペイント仕上げの違いはあれど、ほぼ同じ意匠に見えますよね。なんといっても、どちらもセンターがブルーオーバルですし。



ホイールの意匠には一定のパターン・類型性があるので、異なるメーカーや車種の間でも類似のモチーフや造形が間々あることは確かです。だから、スバルとフォードがたまたま似たようなホイールを履いていたというだけで終わる話といえばそうなのですけど、もう少しだけ話を膨らませてみます。

個人的な憶測として、以前から日本のメーカーの何社かは、欧州フォードを影に日に意識しているように感じています。近年特にそう感じられるのがスズキとスバルで、例えば「Booster Jet」「キネティック・イエロー」といったスズキのネーミング・センス然り、ジャスパー・グリーンをまとったフォレスターはジンジャーエールのクーガを彷彿とさせ、XVのカラーリングやアルミホイールなどにも欧州フォード調のテイストが備わっています。
そうした外見上のことだけではないかもしれません。あくまでも確証のない伝聞ですが、スズキがスイフトのベンチマークをフィエスタとしていたと、以前に何かで目にしたことがありました。欧州市場を含めた世界でビジネスを展開する同業者として、堅実でも基礎体力に長けた欧州フォードの車づくりに対して一目置いていたとしても、何ら不思議ではないですよね。しかも、誰もがよく知るブランドと違って、「知る人ぞ知る」存在である欧州フォードを参考にしても、決して○○みたい!などとすぐには言われそうにないのも好都合?なのかも・・・と、本当に勝手な憶測ではありますが、さて皆様はどう感じますでしょうか?
Posted at 2019/09/02 20:21:56 | コメント(5) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2019年08月12日 イイね!

「フォーカスmeetsランティス」推測の世界に遊ぶ

「フォーカスmeetsランティス」推測の世界に遊ぶ自宅の近所に突如として現れたランティス・クーペ。少し遠い場所のナンバーだから、お盆休み期間中たまたまここに駐車されていたのでしょうか。ランティス・クーペ自体は今でも時々見かけることがありますが、この個体は大径ホイールを履いたMT車という(Type R?)いかにもランティスらしい成り立ちで、しかもシルバーのボディはこの車の特徴である、付加的な装飾性を持たない素なボディラインをストレートに映し出していて見事です。

私はかねてから、このランティス・クーペのスタイリングが、初代フォーカスに大きく影響したに違いないと推測しています。ランティス・クーペはヨーロッパではMazda 323の一員として販売されました。前身である日本名ファミリア・アスティナの後継車種にあたり、そのアスティナはヨーロッパ、特にドイツ市場で好評を博したと聞きます。クーペライクでスタイリッシュかつ実用性も高い5ドアHBという、意外にありそうでなかったキャラクターが彼の地で支持されたのでしょう。その後継にあたるランティス・クーペが、スタイリングのオリジナルはマツダのヨーロッパスタジオからの提案であったことも、現地での人気からすれば自然な展開でした。
(ついでに、やはり何の確証もない推測に過ぎませんが、アスティナのスタイリングにはマツダとの関わりが深かったベルトーネが携わっていると思っています。)

80年代末から90年代初頭頃のマツダのデザインは国際的な評価がとても高いものでした。FD型RX-7や初代ユーノス・ロードスターといったスポーツカーはもとより、ユーノス500(XEDOS6)をジュージアーロ氏が賞賛し、その後の彼の作風にも影響を及ぼしたことなどはよく知られています。
ランティス・クーペの登場は1993年、欧州フォードがまさに初代フォーカスとなる新車種の開発を進めていた時期です。旧態化したエスコートの単なる後継ではなく、フォードの核となるまったく新しい小型車として、そのスタイリングに大きな跳躍が求められていたことは想像に難くありません。デザイナーもそうした使命のもとで腕を奮っていたであろうタイミングに登場してきたMazda323のインパクトは、彼らにとって相当に大きなものであったのではないでしょうか。
初代フォーカスのサイドウインドウのグラフィックスなどに、ランティス・クーペからのインスパイアが如実に表されているように感じられるんですね。

ちなみに、このランティス・クーペにマツダスピードのオプションとして設定されたのが、明らかにエスコスのそれを模したビッグサイズのリアスポイラーでした。のちのフォードがインスパイアされたスタイリングを、フォードのアイコン的要素が飾るーあくまでも私の推測の中における「想像の遊び」とはいえ、なんだか微笑ましいサイクルに思えるのです。
Posted at 2019/08/12 18:26:53 | コメント(1) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2019年07月16日 イイね!

ダラーラの名を冠したマシン、そこに息づくフォード。

ダラーラの名を冠したマシン、そこに息づくフォード。先日、デ・トマソ・パンテーラのことをブログで取り上げた後、その開発に携わったエンジニアのジャンパオロ・ダラーラについてあらためて調べているうち、つい最近になってダラーラのファクトリーが開発したdallaraストラダーレが日本でも発売されていたことを知りました。ちょうど、この車の日本での販売代理店であるアトランティックカーズのショールームが職場に近かったので、今日の昼時に出向いてきました。

dallaraストラダーレ、とてもいい。関心が持てる一台です。私自身はともかく車で人より速く走りたいとか、何がなんでもタイムを詰めたいといった指向性は皆無なので、コンペティションのための車にはさほど縁がないことを自負しています。それでもこの車の成り立ちには大いに共感を覚えます。ただ弩級の数値を追うのではなく、軽くて強固でロードホールディングに長けた車を目指したという開発姿勢に対する賛意といってもいい。

今日はショールームのスタッフの方がていねいに説明してくださいました。その中でホイールのサイズに関して、ダラーラ社としては本来なら15インチくらいが適正と考えていたと教えてくださり、さらに好感度が上がりました(そうは言ってもあまりにも小径ではやはりいろいろ不都合もあるようで、ショールームの展示車は前18・後ろ19インチでした)。

ご存知の方も多いと思いますが、この車のエンジンはフォードの4発、三代目フォーカスRSや現行マスタングに搭載されているEcoBoostがベースになっています。ダラーラ社のチューニングでもたらされた400PSという数値は、もちろんすでに十分にパワフルな値であっても、やれ500PSだ、600PSだといった数値にさえ驚かなくなった昨今において、スペック至上よりも適正なバランスを求めた結果として肯定的に受け止めたいものです。

ジャンパオロ・ダラーラの設計哲学が生んだパッケージングに、フォードの心臓がインストールされたdallaraストラダーレは、ある意味でパンテーラを彷彿とさせる存在です。純粋に車で走ることそのものの醍醐味を味わえそうなマシンに、フォードのコンポーネントが活かされていることが誇らしく思えます。
Posted at 2019/07/16 22:59:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2019年07月10日 イイね!

夢のカタログ・・パンテーラL

夢のカタログ・・パンテーラLいつも仕事用の鞄には、なんらかのフォード車のカタログを一冊忍ばせています。その時々の自分の関心やテンションの度合いに合わせ、朝、収納ケースからランダムに抜き出して鞄に入れて、仕事から気分を切り替えたいときやリラックスしたいときなどに眺めています。それによって自分の血中フォー度を一定に維持し、心身のバランスを保っているのかも?(大袈裟か)

今日はつい最近入手できたデ・トマソ・パンテーラのカタログ。ただし、イタリアのデ・トマソが自ら発行したものでなく、北米市場向けにフォードが1973年に発行したものです。紹介されているグレードも、北米用に装備が充実したLのみとなります。
パンテーラがもともと、デ・トマソとフォードとのジョイントプロジェクトで、フォードのリンカーン/マーキュリーディーラーネットワークを通じて北米で販売されたことはよく知られていますが、まさしくそうした歴史を象徴するカタログなのです。

そうはいってもこのカタログ自体は全4ページの簡易なつくりで、しかしたとえば、その中にはデ・トマソのデの字も一切出てきません。代わりに、Pantera L by Ghiaと記されていて、まるでGhiaがパンテーラのメーカーであるかのように、デ・トマソという称号がまったくと言っていいほど顧みられていない、とても興味ぶかい現象が読み取れます。当時、フォードが買収したイタリアの由緒あるカロッツェリアであったGhiaの存在を前面に押し出す姿勢が強かったことが伝わってきます。
史実を著した媒体という、カタログの持つ価値の一面が見事に現れた一冊です。



それにしても、後付けのオーバーフェンダーも2トーンのペイントもない、ごく初期のパンテーラの素直な姿は実に魅力的!北米仕様の分厚いバンパーさえボディラインを補完しているかのようにインテグレートされています。













Posted at 2019/07/10 23:51:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | Other | クルマ

プロフィール

「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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