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2010年04月29日 イイね!

何ものにも似ない車、Ka

何ものにも似ない車、Kaヨコモンさんのブログで上海ショー出展のコンセプトカー「スタート」を見ていたら、初代Kaのことを思い出しました。私も5年ほど前まで所有していて、いろいろと愉しませてもらった愛着のある一台です。

Kaは基本的にはどうということのない成り立ちの小型車ですが、その存在感はいまなお唯一無二なものです。それはKaの「かたち」がとてもユニークだからだと思います。エクステリアにおける面の質、全体的なボディフォルムの中でランプやウインドウ類の占める位置と形状、金属とそれ以外の材質との面積の度合いなど、Kaには既存の小型車と異なった発想と表現手法がいくつも見られました。
インテリアもユニークです。プラスチックの特性を臆面もなくさらしたようなインパネなどかなり大胆ですが、実は目に入る各部のラインがいずれも一定のカーブで秩序を保っており、触感もやさしい。親しみやすさと使いやすさという小型車に必須の要素をきちんとカバーしている秀逸な空間になっています。
Kaのかたちで感心させられるのは、それぞれのディテールはきわめて人工的・人為的な趣きが強いにも関わらず、全体としては決して冷たいタッチでなく、かわいらしささえ醸し出している点です。この絶妙なバランス感覚があったからこそ、あれだけの長い間多くの人々に愛されたのでしょう。

いまもたまに見かけるKaが変わらず新鮮なのは、街の中でKaに似たかたちの車がなく、景観と対比した光景が明らかに違って映るからです。車は動いていればつねに周囲のさまざまな景観との関係の中に存在するので、私たちが街で車を見るときには、車そのものだけでなく、車のまわりを取り巻く「景色」とともにそれを見ていることになります。この「景色」がKaは際立って他車と異なるのです。
といっても、それはスーパーカーのように、どのようなシチュエーションでも腕力で景色を塗りかえるかのような存在感ということではありません。Kaの場合、シティカーとしての領分をわきまえながら街の景観に彩りを添え、目にする人に適度な刺激を提供してくれる、小技の効いたスパイスのような関係に思えます。

街の景観は時とともにどんどん変化しますが、それを映し出す存在としてのKaはきっと、これからも鮮度を失わずにいるに違いありません。


Posted at 2010/04/29 11:21:31 | コメント(1) | トラックバック(0) | Ka | クルマ

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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