仙台遠征の際に仙台市博物館に立ち寄りました。遠征先の美術館や博物館に行く行動パターンは以前からあります(三重県界隈など)。その時の特別展が「大航海時代へ —マルコ・ポーロが開いた世界—」だったのですが、仙台ということで伊達政宗のイメージが強くて政宗とは関係ないじゃん?と思っていたら、政宗もローマに使節派遣していたことで少しかすってました。しかし、この企画はいろいろな場所を巡っていまして、調べてみると 2022年7月~9月は池袋のサンシャインでやっていたようです。なので仙台で政宗とかは偶然で基本その筋ではないのでした。
さて、見て回るだけならアートのように観ることになり、特に数百年前の紙の本の現物や当時の世界地図などが印象的でしたが、内容に踏み込むならばアートというより世界史の教養番組となります。
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モンゴル帝国と大航海時代。この二つの大きな時代は、マルコ・ポーロ(伊:1254~1324)と彼が残した『東方見聞録』を一つの結節点として繋げることができます。本展では、シルクロードの発展から、モンゴル帝国の時代、そして大航海時代まで、奈良県にある天理参考館と天理図書館の貴重な所蔵品を一堂に会し紹介します。
シルクロードを旅したマルコ・ポーロの旅行記『東方見聞録』は、のちに多くの写本を生み出して、大航海時代に活躍した人たちのガイドブックとなりました。この書が描く幻想的かつ富と黄金に満ちた東洋(中国とジパング)のイメージは大航海時代を切り開く冒険心の原動力となりました。大航海時代は世界史上はじめて、人・物・文化の交流が全地球規模で始まった時代であり、その波は日本に到達して南蛮文化として華開きます。大航海時代は、いま我々が生きている現代社会へとつながる大きな転換点といえる時代なのです。
大航海時代の冒険者たちは、間違った地図と『東方見聞録』を手がかりに大海原を渡ります。本展を通じて、彼らの夢と冒険のわくわく感をお伝えできれば幸いです。
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現地でじっくり内容を理解するのは時間的に難しく、そのためには図録を見返す、というより中の文章を帰宅後に読むことになります。大まかな流れは「世界史」に出てくるものですが、言葉の端々に受験勉強上のイメージとは異なるいろいろな気付きがありました。 一つ気になったのは、大航海時代到来の歴史的経緯が歴史の必然?のような感じで綴られてるんですけど、実際には正確な時計(マリンクロノメーター)が出てきて航海が可能になったという面もあるので、"時代の要請"がどうであれ技術的にできないことはできないわけです。機械式時計を集めたりしていた私としては、時計に関して展示や記述が全くないのはちょっと物足りなかったです。
Posted at 2024/08/06 22:29:42 | |
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