ちょっと・・・タクシーネタ

意外と知られていないような事情を・・・

・Goアプリのミスリード
Goアプリでマッチング成立した際にドライバー側に表される情報。あれは意外とでたらめ。到着予想時刻の算出方法はわからないけど全ての信号が青で最短ルートでようやくオンタイムだ。なのに表示されるルートは誰もがどんな車でも楽に走れるルートで距離はかなりロスする。当然遅れる。またお迎えポイントもお送りポイントも正確ではないために道も違った案内をする事がある。街中だと一方通行路の中で１ブロックずれる事も珍しくない。
結構ハメられる。ランドマークを覚えきれていない初心者乗務員だとキツイと思う。

・タクシーメーターの料金
国交省側で封印されているメーター。我々では触りようがない。時速20Km以上だと距離メーターだけど時速20Kmを切ると時間メーターに切り替わる。料金はタクシーメーター内のこの条件下での自動切り替わりで決定される。距離だけせこく短くしても、平均時速が低くて停止時間が多いとスムーズに流れる少々の長い距離よりも高くなる場合もある。

・変なところで停車してなかなか動き出しが遅い
急に降車したいと言われて料金メーターの切り替わりの微妙な時に起きやすい案件。
周囲の状況から早く動きたいけれど電子化された車両が決済完了状態になるまで動けない。基本は車輪の回転センサーから取っているから動くと料金が変化する場合がある。不正操作防止からドライバーの意思関係なく距離メーターは動き続けている。
カード決済だとオンライン情報のやり取りがあり、複数枚のレシートが抽出される。それの処理が終らないと動けない。
チケット使用の場合だとチケットにドライバーが書き込む要件がある。これらの書き込みがないと後日換金されない。本当はお客様で書き込む内容が多いのだけど書いていない場合が殆どなので走行履歴を再度観ながらドライバーが書き込んでいる。
全て電子的に絡んでいる状態なので機器の一つがフリーズもしくはバグってしまうとそれ以降の業務が不能になる。なのでその場所で応急処置が必要になる。

・タクシーメーターのデータ
売上管理（当日、車両そのもの、各ボタンの押し回数等等）、車両運行データ（スロットルＯＮＯＦＦ状態、車速、停止状況旋回状況のＧ状態、距離関連データ、それらの総合管理データ→個人ＳＤカードに記憶され自動日報で印字）。使いこなせれば便利だけれども不正防止機能も多いのでミス操作をしてしまった後の処置が面倒。

・全方位録音機能付きドライブレコーダー
事故対応用や車内でのクレーム＆事件対応用が主ですがドライバーのわき見や一時不停止などの管理にも使われる（タクシーメーターの運行管理機能と連動）。わき見のチェックポイントは単なるわき見だけではなくモニター画面を２秒以上見たらカウントされる。これらは機械的信号と画像によるAＩの総合診断でなされる。

・JR駅専バッジ
名古屋の場合ですが乗り場待機できるのはこのバッジの付いた車両のみ。3色あって曜日で入構できる日が決まっています。
私の車両はノーマークの黒。ハイクラスで外部艤装を外す仕事もあるから通常営業用車のキャンペーンステッカーや社名ロゴがない。よってお送り入構はできるけれど客待ちは不可。通常営業の場合だと不利ですね。あなたの立場なら駅専は要らないでしょ的な・・・

以上のことを踏まえ周囲の状況を見ながら最大公約数での判断で運行しているんです。狭めの路地でも車両の通れる余地を残すようにするのですが車幅感覚が甘い方で自意識が高いタイプの方が30秒ほど待てずやたらクラクションを鳴らす場合があります。私の車両感覚からだと充分OKなんですがね(笑)　国際競技ライセンスホルダー競技者＆タクシードライバーの私より優秀なのか？　
とにかく実は煩雑なタクシー車両の操作。旧い大ベテラン乗務員さんは大変だと思いますよ。人材が減る要因は車両の高度化や給与システムや待遇のアンバランスさとも思います（まあ私のいる会社は新卒者が意外にも多い）。