MTBも含めて2輪で気になるのがサスペンションの動き。単純な減衰調整だけでは満足が行く足にはならないんです。ストローク量も関係あるのですが今回は置いておきます。
車のショックアブソーバーって基本1通りのみです。減衰調整を行うと、伸びも圧側も同じパターンで効いてきます。
私が使うオーダーメイドのエナペタルBILLSTEINは、初期値でプレセッティングを作るので完成時に全体の方向性がでていて、微調整を減衰調整ダイアルで行なうというものです(吊るしではこの時点で難しいですよね)。
MTBで昔使っていたファクトリーラインのサスペンションは
・伸び側減衰調整1系統(伸び速度はさほど重要ではないし変化パターンは無視できる程度、というのがFOXの考え方)
・圧縮側減衰2系統
①早いピストンスピード領域/路面のガタガタくらいまで、入力は小
②遅いピストンスピード領域/大きめのギャップやジャンプの着地、入力は大
・スプリングイニシャル
以上が基本で、ばらせば油面調整とレート交換で味付けを変えられます。オイル粘度で調整もできます。後にエアスプリングに替わりましたが・・・
伸びと圧が同じように減衰が効いてしまうと狙った動きにならないんですよね~
特にストロークを大きめにして路面追従性や荷重移動で車両コントロールに奥の深さを求めると、圧側、伸び側ともでピストンスピード速い遅いの計4つの減衰調整が必要なんです。
2系統調整が存在する時点で、MTBのサスもそうですが、セッティングができる能力がないと通常サスよりも実戦能力が低くなるのも必然です。
私の足はストロークを取るのが昔からの常なので、伸び側減衰はあまり強くなく、圧側の減衰を調整しやすくしています。
だから、タイヤのエア内圧とスプリングレートが重要になるんですね(スプリングは反発特性も重要です)。
昨年のERCのシーズンまとめの動画です。イメージしやすいかと・・・
FOXがシェアを大きくもつUTVやトラックのオフロードレースの動画。伸びストロークの量と戻るスピード、圧側の減衰特性が個々のピストンスピードで重要な事がわかります。
”FORTE”でシェルケースの静電気を除去抑制を行う事で狙ったのが、中を流れるオイルの流動スピードを狙ったところに持って行くためなんです。入力があり、またスプリングとガスの戻り時に、オリフィスを流れるオイルのスピードと量で減衰力を創り出しているので静電気が帯電しているとそこが正確に出ないんです。
吸入配管の20%が動いていないのと同じ理屈ですね・・・
”FORTE”はエレスタビシリーズの中で一番静電気除去抑制に特化させているもので、こういったチューニング時の最後の味付け的な使い方もできるんです。
Posted at 2020/06/11 10:48:40 | |
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