2023年04月05日
連日のブログ&整備手帳等のアップ、大変失礼しております。
そうでもしないと自我を保てない状態が続いておりまして、錯乱したメンヘラ・メタラーの戯言として看過いただければ幸甚です。
RANDYの初七日が過ぎ、ドタバタ走り回る足音や摺りガラスの向こう側で千切れんばかりに尻尾を振るシルエットが消え失せ、時間が止まったように深閑としていた我が家も、ニャンコ達が一生懸命盛り上げてくれたりと、次第に日常を取り戻しつつある中、ただ、若干1名が、現在も、薄い膜に覆われた自己に閉じこもったきり、在りし日への沈潜と耽溺を繰り返しているばかりなのです。
F20のオイル交換後、気持ちが幾分晴れたことで、F80M3の車内清掃をしようかと、フロアマットを出すべく後部ドアを開けたのがいけなかった。
ヘルニアを患って以降、外出を控えていたRANDYをM3に一度だけ乗せたことがあり、丁度、換毛期だったため、フロアマットに結構な量のモフモフが付着しているのを見つけてしまい、そこから、持ち直していたテンションが再び、二次曲線的に落下していき、心の扉が重く閉まっていく音が聞こえたのでした。
RANDYはドライブが大好きだった。
E46M3に乗せて舞子サンデーはじめ、色々な所へ行った。
GTVも秘密の共有者として紳士協定を結び、STiやS3でも旅行をはじめ沢山の思い出を作った。
でも、加齢とヘルニアもあって、F80M3でちゃんとお出かけした記憶はない。
そう思うと、胸の中がギュッとなり、
「よし、今から、ドライブ行こうか。」
とRANDYの柔らかな体毛を集めてモフモフの束にしたものを助手席へと移動させ、F80に火を入れ、ゆっくりと街道へと乗り出すと、そこには満開の桜が。
「ほら、奇麗だね。」
もう、どこにもいないはずなのに、キャリーから身を乗り出して、一生懸命、窓の外へと鼻を伸ばそうとするRANDYの後姿と息遣いがすぐ隣にあるかのよう。
目の奥からこみ上げてくるものをこらえつつも、肝心な行先が決まっていない。
「どこに行こうか?」
大好きだったホームセンターはまだ辛すぎる、かといって、近所をぐるぐる回るだけなのも味気ない。
バッテリーの充電もしておきたいし、そう言えば、ホイールコーティングがなくなったことに思い至り、
「車屋さん、行ってもいいかい?」と聞いてみると、
『連れてってくれるんならどこでもいいよ。』
と、いつもしてくれたように楽し気な瞳を向けられた気がして、信号待ちの先頭で、沢山の歩行者が目の前を行きかう中、水回りのクラシアンでも直せないほど、涙腺がぶっ壊れてしまいました。
この時ほど、花粉症で良かったと思ったのはここだけの話。
向かったのは、スーパーオートバックスNAGOYA BAY。
1台空けて、M2の並びに駐車。
「ちょっとだけ、待っててね。」
傍から見たら、誰も乗っていない車内に向かってひたすら話しかけ、時々、ハンカチで顔を拭っている、情緒不安定なヤバいやつだって分かってるんです。
ですけど、どうしても止められない(汗)
目的のホイールコートを買い、もう一つのお目当てだった2階へと上がってみると、、、、
なくなっているじゃないですか!!!ヴィレッジバンガードが(驚)
去年の10月に閉店したとのこと、地元の商店街がAE〇Nに駆逐されていったのと、Amaz〇nの利用者数が伸びるにつれ書店が消えていった、まさしく同じ構図がここにも。
シャシダイの使用ができなくなるなど、もうここまで買い物に来る必然性もなくなってしまったのかと、RANDYの待つM3に戻ると、他に沢山空いているにもかかわらず、わざわざ車幅のあるM2とM3との間に停める無粋なアウトバックが。。。
いやいや、そこはM4でジャックポットでしょと、スロットの真ん中が一つズレたような残念な気持ちになりつつ帰宅いたしました。
RANDYが生きている内に、このM3でお出かけできなかったのは、心残りでもあり、今回のドライブもあくまで自己完結の域を出ないのですが、それでも少し胸が軽くなり、帰宅した私の顔を見た嫁から、
「あれ、どうしたの?あ、M3、久しぶりに乗って楽しかったんでしょ?」と聞かれたのは、きっと憑き物が落ちた表情をしているに違いなく、
「うん。ちょっとね。」
「あれぇ~なんか隠してない?」とのやり取りが心地良く感じられ、
「全然、何でもないよ。」
そう言ってそそくさとリビングへに入り、RANDYの小さなモフモフを遺髪と一緒に包んで祭壇へ置き、
『また行こうな。』と小声で話しかけると、
窓から差し込む西日の向こう側から、嬉しそうに目を細めるRANDYが、確かに居た気がしたのでした。
Posted at 2023/04/05 14:30:06 | |
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F80M3 | 日記
2023年04月03日
RANDYの病気が発覚する1ヶ月ほど前。
この春より社会人になる息子が、通勤用の自分の車は自分自身で選ぶと意気込んでいたものの、一向に決まらず、おまけに、私が色々言いたい雰囲気を察して、候補すら教えてもらえなくなってから約2週間が経過。
GRスープラを目標に、最初はお値打ちなコンパクトカーを慎ましく乗って貯金をすると聞いて以来、全く、その後の情報がシャットアウトされ、胃酸がこみ上げてくるほどヤキモキする私に、
ようやく、「車、決めたよ。」と食卓に着くなり口を開いたのが、3月初旬の夕食時。
その唐突な報告に、お茶を気管に流んで誤嚥しかかるも、
「う、、ゲホ、ゲホ、、、お、おお!で、どれにしたん?」とあくまで平静を装い、聞いてみると、
「何だと思う?」車好きなら当ててみろと言わんばかりの挑発的な息子。
「え!?まず、確認だけとコンパクトカーなんだよな、国産の。」
「そうだよ。」
「スイフトはないって言ってたから、、、、イグニスとか?」
「違いまーす。」
「う~ん、、、CH-R??いや、マツダ3か、、、、」
「どっちでもありませ~ん。」
くっそぉぉぉぉ、、、なんだそのドヤ顔、腹立つなぁ、、、、、
しかも、よりにもよってコンパクトカーは一番苦手なジャンルじゃねぇか。
「メーカーだけ教えて。」
「ダメ。父ちゃんなら分かる、絶対に。」
「はあ??」
いやいや、そりゃ片っ端から車種を挙げていったら、いつかは正解にたどり着くんだろうけど、車好きの端くれとしては次ぐらいで当てたい。
「うーんとね、父ちゃんがめっちゃ大好きなポイントで選んだ。」
私が大好きなポイントと言えば、ピリリと辛いホットハッチ。
であれば、高出力な内燃機関を積んでいるということ。
「まさか、スイフトスポーツ?」
「今さっき、自分で言ったじゃんスイフトはないって。」
「それもそうだ、、、えー、あと、走りが良いコンパクトって、ジュークのターボとか??」
「残念!!」
「ごめん、分からん、、、、教えて、、orz」
と車種すら当てられず、完封されて白旗を掲げた私に、
「ふふふふ、、、、、日産だよ。」とまだ小出しにして勿体ぶる息子
「ん?ホットハッチ、あったっけ?」
「うん。日産のノートにした。2代目のヤツ。」
「ああー、、、って、え?ノート?マーチのニスモじゃなくて??」
ノートと言えば、E-power。ガソリンエンジン大好きな私がそれを当てられるはずがない。
「確かに、E-Powerの走りはいいみたいだけど、熱盛ポイントがあまりないような気がするんだけど。。。」
「は?父ちゃん知らないの??」
「何が??」
「ノートのDIG-Sってグレード。」
「あ、、、何か聞いたことある。」
「聞いたことあるとかじゃなくて、HR12DDRだよ!ミラーサイクルにスーパーチャージャーついちゃってんだよ!!!」
「な、なにぃぃぃぃぃぃぃ!!!!ミラーサイクルといえばスカイアクティブ、その上、スーチャー付きといえば、懐かしのユーノス800やないかい!!!」
2代目ノートはE-powerのイメージしかなく、そんなイカツイグレードがあるなんて、恥ずかしながら不明にして、知りませんでした。
早速、スマホで検索しようとすると、堰を切ったように早口で捲し立てる息子。
※以下、非常に鬱陶しいので読み飛ばしていただいて結構です。
「父ちゃん、HR12DDRってのはね、HR型式の1.2リッター、DOHCにダイレクトインジェクションとRoots式のスーパーチャージャーの頭文字を取ったもので、エンジン型式でスーパーチャージャーのRがつくのは、マーチスーパーターボのMA09ER以来。量産エンジンのミラーサイクルは日産初。いわゆる圧縮行程で、吸気バルブは開きっぱなしにして充填効率を上げつつ、直噴化してエンジンの圧縮比を12.0まで高めて、気化熱で燃焼室内の温度を下げながらノッキングしないようにしているんだよ。ま、その分、カーボンデポジットが起きやすくなるデメリットがあるんだけどね。
その上、吸排気に油圧式のVVTまでついて、外部EGRや徹底したフリクション対策も抜かりがなく、水素フリーDLCコーティングをバルブリフターやピストンリングに採用し、 鏡面加工をカムシャフトとクランクシャフトに実施、 可変容量オイルポンプ、ビーハイブスプリング、真円ボアなども採用してて、多くのフリクション低減技術を採用することで、HR12DEエンジンに対してフリクションを10%低減でき、ECOモードOFF、つまり通常モードでは、過給する状況に至らなくても1000〜1600rpmの領域でSCの電磁クラッチをつなぎ、過給しない状況では空回りすることと、つまり、電動のON/OFFクラッチを備え、街中での穏やかな運転領域では過給をカットするなど、ドライバーの加速意図に応じてONとOFFを効率よく制御することで、優れた燃費性能と、高い加速性能を両立できていて、エンジンは通常はNAミラーサイクルで走り、ECOモードをONにした場合は、基本的にNAで、キックダウンスイッチが入った状況でのみ、電磁クラッチでSCをつなぎ、過給。それによってJC08モード燃費は24.0〜25.2km/Lと高性能と高燃費を両立したのさ。
さらに、アイドリングストップシステムでは、CVTの副変速機を利用した内部ロック機能で、6%程度の坂道でもクルマが下がることなくエンジンを再スタートさせることが可能で、また、エンジン停止時のクランクシャフトの位置を正確に計測することと直噴システムの特性を活かして、エンジン再始動時間の短縮も図っているんだ。
(中略)
そもそもマツダのユーノス800やミレーニアの2.3Lが失敗したのは、販売チャンネルの問題もあったけど、今みたいな直噴技術がなく、また、可変バルブタイミングのような緻密な制御ができなかったこと、それに張り切ってめちゃくちゃ高価なリショルム・コンプレッサーを採用したことで、高級車にならざるを得ないことにあると思う。その後、ハイブリッド車の登場、EVへの流れの中で、スカイアクティブとして生き残ってはいるものの、それはあくまで燃費に振った技術であって、スーパーチャージャーを搭載して燃費と走りを両立させようとするモデルまでは生まれてこなかった。
(中略)
エンロンやリーマンショックによる世界的不況により開発費が縮小されたこともそうなんだけど、そもそもケインズによると2%の金利と公共投資により経済を底入れしなければならないところをバブルからの低金利、そして、民主党政権によるデフレターゲットが暗い影を落とす中、ゴーン体制で息を吹き返した、技術の日産の面目躍如という訳。あと付け加えるとしたら、VWでのツインチャージャーは機構的に複雑で高コストかつ信頼性が、、、、、
(この後全部省略)
・・・ということ、分かった?」
「あ、、は、はい。。。」
「一応、純正フルエアロでアルミ付きのグレードにしたから。スペックとかは、ググっといてね。」
と言うだけ言うと、自室へ戻って行ったのでした。
でもって、3月末日、エアロパーツで武装したスポーティな極上車が無事納車され、一緒にドラレコや外付けメーターを装着したり、給油に同行したりして、スーパーチャージャーの力強い加速の片鱗を感じさせてもらったりしましたが、その間も喋りっぱなし(汗)
今週末は彼女とドライブに行くとのこと。
車好きに育ったのは、まあ良しとして、もし、迎えに行った彼女の目の前でボンネットを開け、その後、ナビシートでげんなりする彼女のことをお構いなしに、ECOボタンのONとOFFを繰り返しながら、呪詛のような蘊蓄を延々語ってしまわないか、ちょいと、いや、結構心配な親心です。
Posted at 2023/04/03 14:09:11 | |
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My Life | 日記