2022年04月22日
Posted at 2022/04/22 18:09:20 | |
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2022年04月21日
いつの間にやら大学生活も残り1年となった我が家の愚息。
いくつか希望の企業から内定も取れ、就職活動も佳境に入り、就職したら家を出て一人暮らしをするだのなんだのと息巻いている今日この頃。
スイスポか86を買うので、スイフトは置いていってあげると上から目線で言っておりますが、そもそもお前のじゃねぇと。
ビジュアルこそ、嫁のDNAの多くを受け継いだことで、中村健人に似ていると何故か評判で、小学校の時の野球チームでは相手チームの女子から逆ナンされ、中学時代と高校時代は数人のストーカーに自宅まで付きまとわれ、バレンタインには相当量のチョコを持って帰り、噂ではファンクラブがあっただの、非モテメタラーだった私にしてみれば地球滅亡しろのレベルでして、しかしながら、不幸にも私から受け継いだ僅かながらのDNAが自我の深層で発現したことにより、その本質は、未だ中二病の後遺症深く、黒歴史は絶賛継続中、口を開ければ毒を吐き、常に世間に唾を吐きかけ、ゲームアニメはそこら辺のオタ顔負けのレベル、自分で選んだ服のセンスは壊滅的、おまけに笑いのツボに入った時には「うひ、ふ、ふひひひひ、、、」と変な笑い方をするなど、一部からは暗黒王子などと指をさされる真性のキモメンのくせに、それでも、ビジュアルに引き寄せられるのか、悔しいことに彼女が途切れることがないのです。
我が家にも、彼女が遊びに来てることもありまして、ただ、私が彼女の顔と名前を覚える頃には、中年メタラーの顔識別能力ではほぼ見分けがつかない別の量産型の女子と、「お邪魔しま~す♪」と玄関でエンカウントすること数知れず。
「あ、〇〇ちゃん、いらっしゃい。」など前の彼女の名前を呼び間違える事故も頻発し、なるべく出くわさないよう気を遣う羽目に。
ただ、闇落ちした性格がバレてすぐにフラれるなど長続きしないのですが、本人から告白することもないため失恋のダメージもなく、別れてもシレっとゲームをしていたり、ヘタレなのか貞操観念が意外としっかりしているのか不明ながら、同時進行がないのがせめてもの救い。
息子が彼女と部屋に一緒にいるといってもゲームをしているか、漫画を読んでいるぐらい。
そういう時は、嫁から「今、彼女ちゃんが来ているからね。」と、私がデリカシーなくドアを開けてしまわないよう、必ずアラートが入るのです。
そんなある日の夜。
その日、息子はバイトで遅くなると聞いていたのでした。
私が仕事から帰宅し、着替えと夕食を済ませ、しばらく嫁や娘、ワンコ&ニャンコ達と戯れた後、息子から貸してほしいと頼まれていた単行本が手元にあるのを思い出し、それを届けに、息子の部屋の前まで来た時のこと。
ドアの隙間からは影が覗くだけで、灯りの点いている気配はなし。
息子は今留守でいない(はず)。
そう思い込み、なら、単行本を机に置いといてあげようと、ドアノブに手がかかったところで、
「あ、パパ、今、、、ね、、、」と思い出したかのような嫁の声が届くも時すでに遅く、蝶番を少し軋ませながら、勢いよく向こう側へ開かれる木扉。
一歩足を踏み入れた先の、私の眼前に広がる、間接照明の薄明かりに照らされたマットレスと、そこに浮かび上がったのは、、、、
仰向けになった彼女に、今にも覆いかぶさらんとしている、息子の姿が(゚д゚)!
『あんなに病弱だったのに、こんなに元気な成人男性に成長しただなんて、今日ほどお前の親であることを誇りに思ったことはない。』など目頭を潤ませながらうっかり感慨に耽りかかるも、、、
改めて見ると、当の息子は、もはや人であるよりも、雄々しき1匹の獣へとメタモルフォーゼしているではありませんか(注:着衣あり)
「は、ちょ、mおtyきあ@・?j4なおlsこあsっ、、ふじこふじこ」と、闇属性呪文のような言葉と同時に慌てて飛びのく息子と、背を向けて起き上がる彼女。
そして、ドアノブを持ったままコミック片手に固まる私。
『はっ』と一瞬早く我に返った私が発した問題の一言が、これだったのです。
「し、しし、し、素人さんに、そんなことしたらダメじゃないかぁぁぁぁぁ!!!」
じゃないかぁぁぁぁぁ!!!
じゃないかぁぁぁぁぁ!!!
じゃないかぁぁぁぁぁ!!!
じゃないかぁぁぁぁぁ!!!
言い終わると同時にふぅと息を吐き、バタリとドアを締め、茫然自失のままリビングに戻ると、バツの悪そうな顔をした嫁から、
「ごめん、来ていること伝えるの忘れてた。」と謝られ、
「ノックもしなかったこっちも悪いし、いいよ。」と返すも、
息子にどんな顔をして、なんて言うべきか頭が痛い。。。
すると嫁が、
「でも、パパが大きな声で叫んでいた、『素人さんにそんなことしたらダメー!!』って、どういうこと?」
と先ほどの一言の真意について鋭く突っ込まれてしまったのです。
「いや、あれは、さ、言葉のアヤと言うか、、、ま、家長としてダメなものはダメって言いたかっただけで、、、」
「それだと、素人さんはダメで、プロにはしていいってことになっちゃうんじゃない?」
「いや、プロならいいとか、そういうレベルとは違って、、、」
「あの子が、デリバリーのアレとか頼んだら、パパ、怒れないよ。というかまさかパパも?」
と、衝撃のあまり脊髄反射で発した無意識の一言だったのが、なんならプロでも呼んであれこれしてもいいと公言してしまっていたのですorz
おまけに、私の痛くもない腹も探られる始末に・・・
彼女が帰った後、こっそり息子に謝りに行ったところ、
「別にいいよ。ビックリしただけだから。それに素人じゃなきゃいいってお許しも出たしね。後はさ、母ちゃんとよく話し合ったら。」とニヤニヤされる始末。
そんなやり取りができるのも、息子の成長の証といえばそれ。
幸い、件の彼女との関係は変化ないそうですが、親の沽券の見せ場なのに、とんでも発言をかました代償は大きく、しばらく、嫁からは冷ややかな目で見られ、息子からはどこかしら生暖かい視線を送られる日々になりそうです。
この場合の正解、後学の為に、どなたかご存じでしたら、ご教示くださいませm(__)m
Posted at 2022/04/21 15:14:08 | |
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My Life | 日記
2022年04月05日
満開の桜が一斉に舞い散り、その盛りを名残り惜しむ我々への、息を呑むようなフィナーレを飾ろうとしている今日この頃。
風に乗って空へと躍り上がる薄桃色の花びらからは、『来年、また会おう。』と再会を約す声が聞こえてくるように思えてしまいます。
さて、昨日、そんな桜並木が美しいクライアント先での業務を終え、夕方、帰宅しようと駐車場へ向かったところ、出くわしたのが、絶賛新入社員研修中の新人君(♂)
スマホ片手に、着慣れない真っ新なスーツ、ピカピカの革靴、そして本人は絶対に望んでいないであろうリクルートカットと、どこからどう見ても、新入社員以外の何物でもない出で立ち。
スマホに夢中でこちらに気が付いていなかったようで、「お疲れ様。」と私が声を掛けると、
「あ、お疲れっす、、、」と、目線はスマホのまま、こちらに少し顔を向けて気だるそうな会釈をしたのでした。
うん、これは、急遽、新入社員研修のカリキュラムに陸上自衛隊名物『3泊4日100km行進』(総重量30kgの荷物を背負い、実戦を想定しながらわずかな仮眠のみで行進する死の訓練とも言われる過酷な演習)を盛り込むよう明日伝えよう。
そう心に誓い、M3のロックを解除し、助手席に荷物を放り込んでいると、
「ちょ、、、こ、、これマジすか!?」
と背中に届く、キムタクを舌足らずにしたような声。
振り返ると、今しがた挨拶をした新人君が、すぐそこにいるではありませんか。
「マジって?なに、どうした?」
「この車、あれすよね、ビーエムすよね!?マジで激シブ!!」
「そうだけど、車好きなん?」
「あまり詳しくはないすけど、欲しいっす。」
「どんなん?」
「アルファードやハイエースとかですけど、高くて手が出ないです。いや、しかし、ヤバカッコいいですね、これ。」
と、さっきの素っ気ない態度とは打って変わって、グイグイ来る新人君。
M3の周りをゆっくり回りながら、うわーとか、すげーとか、しゃがみこんで、ホイールでけーとか、とにかく興味津々のよう。
「時間あるなら、ちょっと乗ってみる?」
と試しに誘ってみると、その言葉を待ってましたと言わんばかりに目を輝かせ、
「いいんすか、本当にいいんすか?このスーツ、エンポリとかじゃなくて、AOK○のツーパンツのヤツですけど座って大丈夫ですか?」
「ないわ、そんな珍妙なドレスコード。」
「お邪魔し、、お、とと、、これ土禁じゃないですよね?」
「靴もそのままでいいよ。ほら、行くよ。」
「では、すいません、お願いします、、わわわ、カーボンだらけ、、、なんすか、メーターとか330㎞って。」
「出ると思う?」
「で、出るんすか?ドイツって、そんなスピードでアウトバーン走るんすか、ヤバすぎでしょ。」とM3を動かす前からテンション高く、最初の信号に行くまでに、振動パネェ、音がスゲーなど、テンションはうなぎ上り。
助手席ではしゃぐ新人君をよくよく見ると、ピアス跡のある耳、整った眉、ワックスで塗り固めた茶色がかったヘアスタイルに、褐色の肌も日サロでバイトしていた名残だそうで、学生気分が抜けきらない20代といったところ。
幹線道路の前方が開いたところで、少し踏んでみると、
「うおおおおお、こええええー、Gが、加速、、、Gが凄過ぎっす!!!」とナイスなリアクション。
車内での会話も、「ヤバイヤバイ。」を連発するボキャブラリーのヤバさはあるものの、一言一言が素直で、聞いているこっちもつい嬉しくなり、ちょっとだけのはずが、そんなに喜んでくれるならと、もう少し楽しんでもらうことに。
途中、コンビニがあったので、飲み物でも買おうと寄ると、
「ちょ、待っててください、俺が行ってきます!」と殊勝な新人君。
「いやいや、誘ったのこっちだし、年長者の役目だからダメだよ。」
「でも、、、」
「いいからいいから、はい、これ。」と千円札を手渡すと、
「あざす!マジダで行ってきます!!」
と何を買うのか聞かずにコンビニへとダッシュしていったので、私もM3を降り、結局一緒に買うことに。
コンビニの隅に停めたM3の横で、各々のドリンク片手に、しばしのブレイクタイム。
「にしても、Vさん、ヤクルト1000って、見かけによらずお腹弱いんすね。」
「お腹が強そうなルックスって、一体どう見えてたんだ、、、、ああ、うん、まあ、病気もしたし、ちょっと気を使ってるんだ。」と答えると、遠慮なく注文したフルオプションのフラペチーノから口を離し、
「そうなんすか、、サーセ、あ、、すんません、変な事言っちゃって。」と途端にしおらしくなり、
「もう寛解しているからいいんだけどね。でも、うらやましいよ、何でも食べられて。」
「俺からしたら、Vさんの方がうらやましいっすよ!自分で仕事して、家庭もあって、こんなスゲー車乗れて。マジで、シゴデキっすよね。」
「だからって体壊してたら元も子もないんだけど、、、あれ、もしかして、M3欲しくなったりしてる?」
「当り前じゃないですか!!ガチで欲しいっす、、てか下さい。」
「それは無理。でも現金なくてもすぐ買えるよ。ローンとか残価設定とかあるしさ。君の会社、めちゃくちゃ優良企業だからローンすぐ通るんじゃない。」
「ローンか、、おっかねえなぁ、、、Vさんもローンすか?」
「家以外のローンは組まない。」
「うはーなんすか、それ、、、言ってみてえ、、、」
「初任給も出ることだし、それ突っ込むのもありだよね。」
とM仲間に引き込もうとすると、新人くんの声のトーンが少し変わったのでした。
「初任給は、もう使い道決めてあるんです。」
「え、何?あ、もしかして彼女と旅行や、他に欲しいものがあるとか、それか時計とか?」
「彼女はいませんし、いい時計とかは、まだ自分がつけられるほど、なんて言うんだろう、カッコよくないって言うか、シゴデキ、、あ、認められる仕事ができるようになってからかなと。」
と、車内ではしゃぎまくっていたチャラ男丸出しの新人君とは違った真面目な一面に、
「そうなんだ。なら貯金がいいかな。」と月並みなレスをした自分を、次の新人くんの一言で、激しく後悔することになったのでした。
「いえ、あの、全部、両親に渡そうかと。」
その後、M3の車内で彼の生い立ちを聞くと、新卒と言っても今年27才。
中学の野球部で、担任かつ監督の横暴な指導からチームメイトをかばったことで目の敵にされ、内申点が全く取れず、かろうじて野球推薦で入学した高校でも野球部で1年生レギュラーになったことで理不尽な目に遭い、退部、そして退学。
出来のいい兄貴に両親の関心は移り、その内、やんちゃ仲間とつるんでは良くない遊びに明け暮れ、通信制の高校にただ通いながら、卒業するころには二十歳の声を聞くことに。
そして、初めて、このままではイカンと目が覚め、悪い縁を全部断ち切り、一念発起してバイトをしながら予備校に通い、両親には内緒で大学受験をして、自力で国立大学に入学した苦労人だと判明。
「俺なんかでも大学卒業出来て、ちゃんとした会社に入れて、捨てたもんじゃないなって。大学でいい先生もいて、俺を採用してくれたこの会社の社長もリクルーターもスゲェと思いますし、いつか恩返ししたいななんて。でも、初任給は、一番迷惑掛けた、両親に渡したいんです。」
なんでも、親御さんに大学に合格したと伝えた時、最初は信じてもらえず、合格通知を見た父親は、『なぜ親を頼らなかったんだ。。。』とつぶやいたままじっと動かず、母親から泣きながら謝られたとか。その後、両親との仲も戻り、入学式には一緒に参加したそうです。
と、先ほどまでの元チャラ男とは思えない、まっすぐな目をして朴訥に語ってくれたのでした、
コンビニを出てからも、
「これ壊れたりするんすか?」
「保険とか高そうすよね。」
「なんか、あれですね、この車、白くてイカつくて、ユニコーンガンダムって感じしませんか?でも、Vさんがバナージって、ないわwwww」
などなど止まらない質問に一つ一つ答えている内に、最寄りの地下鉄の駅近くに。
「てか、モチベめちゃくちゃ上がりましたよ。Vさん、俺の中では、ジョブス、ゲイツやザッカーバーグ、イーロンマスクと並んでますって笑
今日、乗せてもらって、こういう車もいいなって思いました。でも、いきなりビーエムはまだ早いような気がしますんで、俺なりに頑張ります!それでは、お気をつけて。ありがとうございました。」
と大げさに腰を折り、地下鉄の入り口でもう一回こちらを振り返って、ペコリと頭を下げる新人君の姿に、社会人になりたての頃、自信を失ってばかりで周りに助けられて何とかやり切れた自分が重なり、彼ならきっと大丈夫だと、桜が舞い落ちる地下鉄の階段へと消えていく後ろ姿を見送ったのでした。
Posted at 2022/04/05 15:33:51 | |
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F80M3 | 日記