• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

FlyingVのブログ一覧

2024年01月23日 イイね!

実車見学とワルキューレ作戦【後編】

G80M3の実車見学の後、嫁とのハードネゴの何か材料となるべく、高校生&大学生の若い感性へのモニタリングをしたところ、しょっぱい結果となってしまった前編。
それでも避けては通れない天王山、ワルキューレ作戦発動なるか。
後編です。

頭の中で整理ができないまま帰宅し、一息ついたところで、嫁に今日のことを伝えるべくリビングへ。
暖かい紅茶を入れて、先に食卓に着いていた嫁から「どうだった?」と切り出され、
「うん、新車みたいだった。」
「で、パパはどうしたいの?」
「予算少しオーバーしているけど、欲しいと思う。」
そう分かった。」との意外過ぎる反応に、
「え??いいの??」善は急げと、椅子から立ち上がろうとすると、
「でも、その前にもう一度教えて。どうして買い換えたいのか。」と嫁から最後となるであろう質問が。
ここで間違えると、すべてが水泡と化してしまう。
慎重に言葉を選びながら、
「この前ディーラー行ったときさ、ドライブシャフトの件とかあったでしょ。あと、エンジンにもクランクハブっていう泣き所があって、ここが壊れると、何百万円もかかるようになる。その他にも経年劣化が起きるから、その前にと思って。エンジンの性能も上がって、あと、トラクションも良くなっているから安全なんだよね。」
「ふ~ん、それから?」
「そ、それから!?乗り心地が良くなって快適になっていることと、この先何年も乗り続けられることかな。」
「ふんふん、それから?」
「何??それからって、、、、あ、多分、BMWがリリースする最後のM3になると思う。」
「へ~、それで??」
「そ、そ、、、それでって、、、、え~と、評論家とかも絶賛してるし、なんならYouTube観てみる?で、まだ何かあるん?」と、嫁の真意がつかみきれないまま焦り始める私に、
ううん、すごくよく分かった。」と紅茶を傾ける嫁。
「質問終わり?なんか良く分からないけど、とにかく分かってくれたんだ。」ふぅと息を吐いて、椅子に深く腰掛けると、
パパさ、全然違うんだもん。」と嫁が切り出したのでした。

一番最初の青いM3、その次の黒いやつ、で、今のM3買うとき、何ていうか、パパ、すごいウザくて熱苦しかったんだよね。いかに凄い車かって、聞いてもないのにしょっちゅうしゃべってて、南国の熱病にかかったみたいでさ。特に今のM3って、病気を治して絶対に乗るって言って、それで3年で病気、本当に良くしちゃったじゃん。でも、今のパパ、全然ウザくも熱くもないの。」
そう指摘され、確かに、G80を見たときも、かつて歴代のM3に対して抱いた恋焦がれるような気持が湧いてこなかったことに思い至り、
「それは、自分が年齢を重ねたからでさ、初恋とかしなくなってるのと同じなんじゃないかな。」と反駁するも、
「理由をしつこく聞いたのも、もしかしたらパパの中に何か凄いパトスが隠れているんじゃなかった思ったんだけど、そうでもなかったみたいね。」
「あ、いや、ある。あるよ、熱い気持ち。」
「本当に?」
途端に嫁から疑いの眼が向けられ、言葉のメッキが剥がれ落ちていくのが分かる。
パパがさ、車好きって知ってるけど、なんか今回のことって違う気がするのよね。」
「どういうこと?」
「みんカラのお友達さんたち、私もオフ会で何回か会ったことあるけど、ずっと同じ車乗っている人も多いんでしょ?」
「うん。いるよ、たくさん。」
「そのこだわりとかポリシーってかっこいいと思うの。」
「確かに。」
「そういう人たちって、いわゆる車好きの中でもかなりコアだよね。」
「だね。」
私の個人的な意見だけどね、、、」と、嫁が『あくまで』と断りを入れた、その次の言葉に私は核心を突かれた気がしたのでした。
今のパパ見ていると、本当の車好きというよりも、新しもの好きに見える。

「は、、いや、そんなこと、、、、、」
「私にはそう見えるって話。理由を聞いてると、家電を買い替えるみたいに聞こえちゃうんだもん。パパにとってあの車はそうじゃないでしょ?」
「もちろん家電て訳じゃあ、、、、、」
確かに、E36M3の時には、初めてのM社謹製ストレートシックスに初恋のようにうなされ、そしてE46M3には、グラマラスなフォルム、その心臓部は直6NAの究極形でもあり、極限まで削り込んだシリンダーブロックに適切な連桿比を逸脱した振動や共鳴、コメタルのリコールなどのあえてリスクに踏み込んでまでパワーアップを果たした技術者たちの矜持に心打たれ、E90M3は8000rpmオーバーのV8にただ感嘆させられ、F80は禁断のツインターボ化の代わりにフルバランスを取り戻した3L直6に胸をかき乱されるなど、内燃機関オタクの私の胸をこれでもかと躍らせたトピックがあったのに、今は気持ちが凪いでいる。
嫁はそんな私の心根を見透かしていたに違いなく、
「ちょっと良く考えてみる。」そう伝えて見積書をしまい、自室へと戻ろうとする私に、
「ダメって言っているんじゃないのよ。ま、でも、あのでっかいお鼻、かわいいって言ったけど、うちのM3のほうがまだまだイケメンだよね。」
とまるでこうなるのを初めから知っていたかのように、口元に柔らかい笑みを湛えていたのでした。

おそらく、『絶対にこれにするんだ!!』って無理矢理押し通したら、その通りになったかもしれませんが、その代わりに、大切な何かを見落としてしまっていたのかもしれないことに気づかされた一昨日。

これじゃなくてはダメなんだと胸を張ってウザくて暑苦しく言えるようになるまで、しっかりと自分と向き合っていくことを心に決めつつ、G80現車見学とハードネゴ、まだまだ続くのでした。

Posted at 2024/01/23 10:06:33 | コメント(5) | トラックバック(0) | My Life | 日記
2024年01月22日 イイね!

実車見学ついでに高校生たちにモニタリングしてみた【前編】

実車見学ついでに高校生たちにモニタリングしてみた【前編】嫁の思わぬ心変わりにより、G80M3への乗り換えが現実味を帯びてきたここ最近。
週末、少し遠方のクライアントとの打ち合わせが入り、丁度、その近くの大型中古車販売店に程度の良いG80が在庫としてあったことから、事前に予約をして、実車確認に向かいました。
ターゲットは、白のG80。
走行距離は1万㎞未満で、若干予算オーバーながら、現時点での第1候補。

豪奢な拵えの店舗に入って受付し、しばし待つこと5分。
担当のお姉さんにアテンドしてもらって、屋内展示場へ。

遠目からでも目につくメガキドニーは、G80のアイデンティティでもあり、最近、見慣れては来ているものの、嫁が未だアレルギーを感じているアピアランス。
隣には黒のF82M4が鎮座しており、ボディサイズを比較するにはもってこいのシチュエーション。
ナンバーが切ってあったので、試乗はできませんでしたが、エンジンを掛けてもらい、色々と確認したところ、コンディションはどこを見てもバリピカと文句のつけようもなく、許可を得て、撮影をいたしました。
実車を思う存分見るのは初めて。
で、その第1印象は、『デカい』の一言。
運転席に腰かけてもその印象は変わらず、隣のF82と比べるとなおさらで、その車高から重心も腰高なイメージ。
エンジンを掛けると勇ましいエキゾーストは響いてくるものの、なんだか5シリか7シリに乗っているかのよう。
Mは走ってなんぼですので、ハンドルを握って、S58を泣かせば別の印象はあったのかもしれませんが、この日はここまで。
F80M3の下取りもざっくりと出してもらい、見積もりをいただいて、ひとまず退店いたしました。

さて、どう嫁に説明するかと思案しつつ、担当のお姉さんは、「新型M3、めちゃくちゃかっこいいですよね。」と、まあ立場上、そうとしか言えないコメントでしたので、少しモニタリングをしてみることに。

対象は、この日の午後、講座を受講しに来た高校1~3年生達。
授業後、質問やら雑談をしに来た生徒達に、車を買い替えたい旨伝え、G80の画像を見せ、率直な感想を聞いたところ、男子生徒達は「新しいビーエムっすか、なんかイカつくてスゲーっす!!」と概ね好評。中には、「この顔、オーバー・ロードのアインズ様みたいじゃないですか。」とアニメキャラに似ているとの声も。ちなみに、アインズ様のビジュアルはスケルトンのアンデッドで、すさまじく強い人気キャラです。
それとは対照的に、女子生徒達からは、ここで書くのを憚られるほどの素直で忌憚ない意見をもらいまして、値段を聞かれて伝えたところ、一瞬、「スゴっ!!」と返ってくるものの、あまり車に興味のないこともあって、それほど参考になるような結果は得られませんでした。

それなら女子大生の意見もと、以前、このブログで登場いただいた、医大生のカナ(仮名)にも画像を送って、
「買おうか検討してるんだけど、どう思う?」と聞いたところ、
この車、ジージが乗ってますよ!」と予想外の返事が。
「マジで?」と打ち返すと、
「今、お正月に遊びに行った時の送りますね。」と同時に添付された画像には、確かにメガキドニーが。
さすが某医学界のゴッドファーザー、何台かあるうちの1台で、カナが合格した際にも、マンションに加え、2シリの新車をポンとプレゼントしただけはある。
ただよく見ると、ドアは4枚ながら、フェンダーの盛り上がりがない。さらにボディ横にストライプのデカールがぐるっと入っているうえに、ホイールはフィンタイプ。
「ちょー!!ジージの車、アルピナのB4グランクーペじゃねえか(汗)初めて見たぞ、この車乗っている人」とあまりにびっくりして返すと、
「詳しいことは知りませんけど、渋いジージによく似合ってましたよ。」とのこと。
「なら、こっちの車は?」とG80について振ると、
「う~ん、どちらかというと彼氏よりもお父さんに乗ってもらいかな。」だそうで、歴代の中で特にE46M3がまとっていた色気やアスリートのイメージはディスカウントしているようなニュアンスが感じられました。

と、G80の車としての評価はゆるぎないものながら、オーナー様におきましては誠に申し訳なく、なんだかモニタリングの相手を間違えた気もしなくはありませんが、前編はここまで。

次回、いよいよ嫁と対峙する後編に続きます。

Posted at 2024/01/22 17:22:32 | コメント(2) | トラックバック(0) | My Life | 日記
2024年01月16日 イイね!

初湯千両と思わぬ効能

初湯千両と思わぬ効能タイトルは、脂が乗り切った頃の浅田次郎の大正ロマンを背景とした作品で、才能が枯れ切った最近のものとは違い、「鉄道屋」「蒼穹の昴」「地下鉄に乗って」「プリズン・ホテル」などと並ぶ、代表作『天切松闇がたり』シリーズの第3巻から拝借しております。
実写化もされたこともあり、御存じの方も多いかと。

初湯とはいきませんでしたが、嫁と行ってきました猿投温泉

実は、つい先日、ノルマのための言いがかりとしか思えない違反切符(歩行者ゼロ、車は私1台で、制限速度&横断歩道で確認と徐行したにも関わらず、その数百m先で、まさにノルマ稼ぎと言わんばかりに巧妙に隠した白いワゴンのある脇道に誘導され、飲酒検査かと思ったら、まさかの歩行者妨害とのこと。どこにその歩行者がいたのかとその横断歩道での現認を求め、ドラレコ映像があるので再生しようとしたところ、視認したからとの一点張り。なんなら別件での検挙も辞さない高圧的な物言いで、それでも承服できずに争おうにも、この後の予定が迫っていたため泣く泣く略式に応じる。2点減点&反則金。次回の免許更新で、20年以上キープしていたゴールド免許剥奪決定)を切られ、、、、ああああ、くっそぉぉぉぉ、思い出すだにノルアドレナリンが溢れ、沸騰した頭蓋の中で脳が煮え立っていく(青筋)
しかもみかじめ料反則金をその場で支払おうとしたところ、驚くべきことに、着服する警〇がいることから金融機関で振り込んでもらいたいとのこと、なるほど、だから法治国家ですら怪しくなっている上に、自浄もせずに善良な市民へのこんな仕打ちも平気でできるんだと得心。
勿論、高い志をもち勇敢に危険と向かい合い、秩序維持に身命を賭して頑張られている方もたくさんいらっしゃるのは承知していますが、あまりの理不尽さにちょいと吐きださせて頂きました。

その後の打ち合わせで、クライアントにこのことを話すと、「ああ、あそこはよくやってますね。」とのことで、地元民はあまり使わず、難癖付けては切符を切るのが常套手段だそう。
二度とここを通らないことを心に決め、夕食時に、嫁にも一部始終を伝えると、
「元旦の御神籤、大吉だったでしょ。もし、そうじゃなかったら、車の中見せてとか言われて、証拠保管庫から持ち出した白いアレをコンソールにこっそり入れられてさ、所持の現行犯逮捕だー!!なんてことにもなったんじゃない?」
などと、ここはマイアミバイスの舞台かと突っ込みそうになるも、
「ま、これで済んでよかったじゃん。禊だと思って、厄払いしないとね。」とポジティブで想像力豊かな嫁を連れて、そのまま夜の時間帯に出発することにいたしました。

数少ない天然ラドン温泉で、唯一、飲用泉として認可を受け、その効能から湯治に訪れる方も多く、私も難病を罹患した時に、時々訪れた場所。

真っ暗な山道の狭路を上っていくと、温泉宿とは思えない浮世離れした雰囲気漂う建物群がお出迎え。
宿泊もでき、パワースポットも盛りだくさん。

平日の夜かつ閉館の2時間前ともあって、入浴客もまばらな大浴場は、湯煙で真っ白にけぶり、硫黄を中心とした芳香を湛えておりました。
外気温0度の露天風呂は永遠に入っていられるかと思うほどの至福の湯加減。
湯当たりしないよう1時間ほどしっかりと浸かって体の芯まで温まった後、艶々になった嫁とロビーで合流し、飲用泉を汲んで駐車場へ。

「気持ち良かったね。」
「ホント、来て良かった。」と何気ない会話を交わす車内。
お腹の奥の方からポカポカする体は、細胞ごと喜んでいるかのよう。
とここで、嫁の口から思わぬ一言が。
このM3もかっこいいけど、新しいM3のあの顔、ちょっとかわいく見えてきた。
「うん、結構、見慣れてきたよね~、、、、って、は!?どういうこと?無理なんじゃなかったっけ?」
「この前、走っているの見て、案外、いいかもって思っちゃった。」
なるほど、温泉の効能は嫁の価値観にも作用するようで、初湯のご利益、まさに千両以上。
てな感じで、何やら穏やかでない空気が流れ始めたこの日の夜。

帰宅後、YouTubeやネットで検索し、色々と逡巡しつつもあれこれ空想する時間が楽しく、名泉の次は、しばらく、この愉悦に浸ってしまっていたのでした。

ちなみに、OLさん達と温泉に行った時のけしからん一部始終はこちらです。
E92M3とOLさんで行く ~信州湯けむり慕嬢~ 


Posted at 2024/01/16 12:08:10 | コメント(4) | トラックバック(0) | My Life | 日記
2024年01月09日 イイね!

受験生と恋バナとM3

まずは、能登地震で被災された皆様方へ心よりお見舞い申し上げます。

この季節の風物詩の一つと言えば、来週末に迫った大学入試共通テスト。
我々の世代で言うところの旧センター試験でもあり、共通テストに模様替えをした今も受験生の一大イベントであることは変わりなく、また、様々なドラマやアクシデントが起こり、青春模様が悲喜こもごもに彩られる2日間。

一昨年のT海高校ジョーカー事件は記憶に新しいところ。
他には、試験会場前で、「激落ちくん」スポンジを配布していた男が受験生に殴られたり、ハイクオリティなピカチュウのコスプレで現れ、試験管から何を聞かれても「ピカ」としか言わず、席を離れる際には、机の上にモンスターボールを置いていたなど、逸話も数多くあったりします。

ちなみに私の友人Kは、風呂に入らないと何故か偏差値が上がる特異体質の持ち主で、元旦から約2週間、入浴はおろか体を拭くこともせず、トドの檻の前にいるような強烈なケモノ臭さを漂わせながらセンター試験会場に入場したものですから、教室内でちょっとした異臭騒動が起き、試験官もその匂いに「うっ」と顔をしかめたものの、複雑な事情があるのではないかとの気遣いから、1日目の試験終了後にこっそり彼を呼び止め、「ご家庭のことは分かりかねるが、もし可能であれば入浴してきて欲しい。」とのことを伝えたところ、自身の体臭がそんな迷惑を掛けていることを知ったKの羞恥心は極大まで膨れ上がり、その翌日、別人のごとく清潔な姿で試験に臨んだKの試験結果はボロボロだったという(もらい泣き)
そんな彼は、この時の反動もあってか大学入学後も極度の風呂ギライとなり、ジェルを使っていないのにがっちりと固められた髪の毛は大和ゴキ〇リの羽のごとく常に黒光りし、布団、革ジャン、電子ジャーの中の乾いた米粒には色取り取りの菌糸類が生息、冷蔵庫の賞味期限切れの牛乳パックは軒並み発酵し、とろけるチーズはなぜかとろけた状態になっているなど、南方熊楠のような暮らしをしておりました。
そして、現在、超人気のパティストリーを経営し、その手で毎日、評判のパンをこねて発酵させております。
皆様もお近くにお寄りの際には是非ともご賞味を。

話が逸れましたが、今年もいくつかの高校からお声かけ頂き、年始より直前対策講座を開いて、有名プロ講師陣との超高密度圧縮授業により最後の追い込みを掛け、さて、帰ろうかとなった時。

普段はF20で来るのですが、たまたまこの日は初乗り兼ねてM3で来ており、サングラスを掛け、イグニッションを入れ、後部座席に荷物を載せていると、
「この車、めちゃくちゃカッコイイですね。」とさきほどまで授業を受けていた高三女子2名が声を掛けてくるではありませんか。
「もしかして車好きなの?」と聞いてみると、
「そうでもないですけど、BMWですよね?」
「よく知っているね。」
「お父さんが車好きなんです。」
「もしかして同じ車種?」
「仕事がトヨタ系なので、アルファードです。スープラ欲しいって言ってました。」など会話していると、排気音を聞きつけて男子生徒も集まり出し、スマホを向けて、
「ヤバい。」だの「合格したらこれくれ。」だの「落ちたら慰謝料代わりにこれくれ。」だの「同じ弱男の陰キャだと思っていたらダマされた。これくれないとたぬかなに言いつける。」だの、言いたい放題でして、とにかく、以前、ブログでご紹介したチャラ男君同様、10代20代の感性に、刺さりやすい車だということが判明いたしました。

M3が注目されるのは嬉しいのですが、彼らは受験生。
「こんなことしてる暇があったら、早く帰って共テ準備しないと。ほらスクールバス出るよ。」と退散させるも、何やら相談があるとのことで、先ほどの高三女子2名は駅まで送っていくことに。
周囲の「いいなぁ~」との声に、「受験終わったら乗せてあげるよ。」と答え、校門を出て駅に向かうM3の車中、オーディオから流れるメタルプログレSeventhWonderのボリュームを下げ、
「で、相談て?」
「実は、彼氏とのことで困っていて。」とポニテ女子から予想外の恋バナが。
「ええっ、、、そんなこと話しちゃっていいの?しかも、この時期に?」
「大丈夫です。前に授業で奥さんと遠距離恋愛してたって言ってましたよね?続きますか?」
「遠距離なの?」
「はい。そうなる予定です。」
彼氏と大学が別々、かつ、関東と地元で遠距離になることについて、彼氏の方が特に不安がっているとのこと。その彼氏は同じクラスで、私もよく知っているイケメン君。
「私、会えなくなるとダメになっていくタイプなんです。だから、遠距離になってダメになったら仕方がないみたいなこと言ったら、彼氏がメンヘラ化しはじめて、それなら浪人してもいいみたいなこと言い出したりして、受験にも影響が出てるんです。」
「う~ん、めちゃくちゃ愛されているんだと思うけどちょっと重いなぁ。そこは、お互い頑張ろうねぐらい前向きに言っといたほうが良かったんじゃないかな。」
「だって、本当にめそめそしてウザいんですもん。もし別れたら、毎日、家の前に立ってそうで。」
「でも、遠距離になっても付き合っていきたいんでしょ?」
「好きは好きなんですけど、LINEとかもう少し自重して欲しいし、割とどうでも良くなっている感じがしてるんです。」
「まぁ、そうなりがちだよね。」と、かつて高三の時、当時の彼女の一言に不本意ながら合格していた某国立大学を蹴って浪人を選択し、1ヶ月も経たないうちに裏切られ、担任の先生の予言どおり地獄に突き落とされた自分の姿と重なり、その彼氏にもシンパシーを感じてしまう。
「今の彼氏のモチベーションがそこに繋がっているなら、無理に断ち切らない方がいいかもしれないね。引っ張られたら大変だし。」
「それは分かるんですけど、見て下さいこれ!もう病気ですって。」
駅前交差点の信号待ちで差し出されたのは、メッセージやスタンプが異常なほど連投された画面。
「あー、、、遠距離恋愛が続くか続かないかは、ほら世界史のカラヴァンの言っていた予定説のとおり、全てあらかじめ決まっていると思ったら、少しは楽になるんじゃないの?」
「それもそうですね。受験終わるまでは、無難に付き合って、終わったら色々話するようにします。」
「ま、まずは共テ頑張って。」
「ありがとうごさいます。また乗せてくださいね。」と駅前のロータリーで降ろし、ぺこりと頭を下げた後姿の、コートの上で揺れるポニーテールとウェービーな栗色を見送ったのでした。
恐らく、堅実な彼女は合格し、高望みな彼氏君はミラクルが起きない限り、第1志望は難しい。
そうなると遠距離は無くなる代わりに、予備校生となった彼氏君は、私と同じ轍を踏んでしまう可能性が高く、共通テストが終わったら、彼氏君とも少し話をしないといけないかもと思ったこの日。

なんでも女性は過去を上書き保存し、男性は過去を別フォルダにして保存しているそうで、さらに男性は、愚かにも過去の女性たちがまだ自分のことを好きだと思い込んでいるとのこと。

私もかつて、暗黒の予備校生活を1年間送り、受験生活に春が訪れた時、何を血迷ったか、1年ぶりにその裏切られた(※ヘタレメタラーの被害妄想によるものです。)元彼女に電話を入れ、
「あ、久しぶり。俺、受かったよ。」と、湧き上がってくる思いを堪えながら伝えたところ、
「うん、おめでとう。」
「頑張ったんだよ。」
「うん。」
「あのさ、、、」
「うん。」
「・・・でさ、その何というかさ。」
「うん。」
「えっと、、、」
「うん。」
「彼氏できた?」
「うん。」
「じゃあ。」
「うん。」
と、無機質に電話は終わり、何かを期待して、またしても裏切られた(※ヘタレメタラーのryo)黒歴史を思い出し、M3のハンドルを握りながら、「ああああぁぁぁぁぁぁぁ#%*+?>`@=^”xhujikohio。」とゲシュタルト崩壊と戦いつつ、その時の自分を助走をつけてぶん殴りたくなったのでした。

ちなみに今年の初夢は、新幹線のホームに立つ私の前に、その彼女含めた懐かしい女性達が順番に現れ、最後の嫁に至るまで、全員からなじり倒された挙句、もう一度フラれるという、NTRやBSSでハァハァしてしまう特殊な性癖であればご褒美とも言える内容ながら、あいにくノーマルかつ豆腐メンタルな私にとって、サードインパクト以上のダメージを自我のセントラルドグマにもたらし、その上、悪口があまりにクリティカル過ぎて、文字通り枕を濡らし、半泣きで目を覚ましております。

と、いつもどおり取り留めのない長文で始まった2024年のブログ。

年始から所用が立て込み遅くなりましたが、みんカラの皆様におきましては、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


画像は元旦火入れ式

Posted at 2024/01/09 15:59:41 | コメント(5) | トラックバック(0) | F80M3 | 日記

プロフィール

「高校生と化学式とM3(G80編) http://cvw.jp/b/192969/47673952/
何シテル?   04/23 17:21
20年前に偶然出会った96年式M3CLimousineを溺愛すること4年、そして涙の別離を乗り越え、その後、やって来たE46M3と忘れえぬ10年来を共にした不人...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2024/1 >>

 123456
78 910111213
1415 1617181920
21 22 2324252627
28293031   

リンク・クリップ

蛇使いたちの特濃空間 エテロドッソさん 
カテゴリ:メンテ&チューン
2011/12/06 10:03:34
 
BMWのマイスターショップ TKsquareさん  
カテゴリ:メンテ&チューン
2011/12/06 09:56:25
 

愛車一覧

BMW M3 セダン おハナさん (BMW M3 セダン)
M3最後であろう純粋な内燃機関をどうしても乗っておきたく、大好きなF80M3を手放し、迎 ...
BMW 1シリーズ ハッチバック BMW 1シリーズ ハッチバック
スイフトRS-Tを嫁に進呈し、その後釜としてやってきたのがこちら。一度は真剣に購入を考え ...
スズキ スイフト スズキ スイフト
初めての新車として我が家にやってきたスイフトRS-Tです。 旧型よりも格段に向上したボデ ...
BMW M3 セダン 電子制御の鎖で繋がれたバイエルンの獣 (BMW M3 セダン)
難病が寛解したら絶対にこれに乗ると心に決め、闘病し続けた3年半。 2020年に待ちに待っ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation