原子力発電所を廃炉っていうけど…

原子力発電所の廃炉が発表されました。

東京電力福島第１原子力発電所の事故のあと、原子力発電所の運転期間が原則40年になりました。
ま、これは当たり前ですね。
元々、規則がほぼ無くて無期限に近かったことがオカシイだけで。

で、40年を迎える原子力発電所は、対策工事をすれば最大20年の延長が認められます。
問題はこの対策工事。
コストがかかるんです。
昔の原子力発電所を現在の安全基準に引き上げなきゃいけないんですから。
丸っきり安全基準なんて違いますし。

となると、発電して儲かるか？対策工事のほうが高いか？…が決める基本線。
そこで「対策工事のほうが高い」と判断された、以下の原子力発電所の廃炉が決定したんですね。

関西電力
美浜原発1号機（出力34万kW、1970年運転開始）
美浜原発2号機（50万kW、1972年運転開始）

日本原子力発電
敦賀1号機（35.7万kW、1970年運転開始）

中国電力
島根原発1号機（46万kW、1974年運転）

九州電力
玄海1号機（55.9万kW、1975年運転開始）

共通しているのは「出力60万kW以下の小型の原子力発電所」ということ。

しかし！
高濃度の放射線が原子力発電所の廃炉を妨げるのは言うまでもなく。
さてどうするのか？
ここからがヤバイ。
「どこにも廃炉の手順がないです。」
「規則はありません。」
「やったことありません。」
こんなこと各電力会社は言ってます。
これでどうやって廃炉にするの？

そのくせ原子力発電所の再稼働申請はしっかりやってます。
廃炉に取り掛かってから再稼働しろよって感じです。
再稼働してもまた廃炉のとき騒ぐんでしょ？

なんか廃炉するから再稼働認めろって雰囲気がプンプンします。
どうも電力会社と原子力大好きな国は信頼する気が全く起きません。