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2019年04月29日

興味深いユーノス店誕生のいきさつ

ちょうどバブル景気真っ只中で、トヨタや日産に倣って、マツダも多チャネル化を積極的に推し進めていました。

マツダ店・アンフィニ店・ユーノス店・オートザム店・オートラマ店

と最大5つもの販売チャネルを設けていました。まさにトヨタ並みのチャネル数です!

その中でも、ユーノス店は以前からとても強く興味を持っていました。理由は二つ。一つには誕生した背景が一体何なのかということ。二つには輸入車ブランドにシトロエンを選んだこと。

先日、三栄書房の「ユーノス ロードスターのすべて」の復刻版を購入してみたのですが、ユーノス店の誕生について興味深いことが書かれてありました。
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当時は「マツダ店」・「マツダオート店」・「オートラマ店」の3つの販売体制でしたが、それ以外にマツダは4つ目の販売チャネルを作りたかったようです。その理由について、次の記載があります。(概略なので、多少表記は異なる。)

1つ目の理由・・・マツダの課題である国内販売比率の向上
フォードとの協力関係にあり、アメリカやヨーロッパで高く評価されるモデルがある一方で、国内マーケットにも注力する必要がある。

2つ目の理由・・・大都市マーケットへの攻略
常に新しいモノを求める大都市で話題を提供していくことはクルマメーカーとして望むこと。ロードスターはそれまでの日本にはないまったく新しいカテゴリーで訴求できる。

3つ目の理由・・・乗用車販売比率の向上
トヨタ・日産・ホンダに比べ、ラインナップ数は少ない。ロードスターをイメージリーダーとして新車種、輸入車を加え、開拓する。

4つ目の理由・・・高級車・高額車の販売
今後のユーノスチャネルにマツダがどのようなモデルを与えるかを占う上で重要なポイントとなる。

海外では評価されるモデルが多い中、国内販売はシェアがあまり伸びず、将来を不安視するマツダにとって、国内販売強化を打って出たのでしょう。販売チャネルを増やすことは当然の考えと言えるでしょう。

ユーノス店はすでに稼働していたオートラマ店同様に、「異業種参入」形態を取っています。クルマとは無関係の企業がディーラー経営に乗り出したことは特徴ですね。

記事によれば、ユーノス店開業に際して、食品・家具・建設・石油・不動産・鉄道・デパートといったクルマとは縁のない企業が経営に加わろうとしているよう。

企業としても、新たなビジネスチャンスと捉えて、乗り出そうということですが、まさにバブル景気だったからでしょうね。

ユーノス店の販売戦略として、”Each Own Mobile“(=その人だけの一台を)のコンセプトで、台数限定モデルを用意すること。台数限定ではありませんが、ロードスターのVスペシャルはこうしたコンセプトに基づくものか。

ところで、シトロエンを輸入販売したのも当時のマツダ(ユーノス店)の特徴でした。西武自販がすでに業務として担っていたにも関わらずです。

当時は2つの輸入販売元が存在したので、PDI業務がまったく別という不思議な事態が起きていました。カタログもまったく別でしたね(^_^;)

ユーノス店の考えによれば、「ユーノスが作るシトロエンのイーチ・オウン・モービルには、特別な思い入れを込めたい。」とか。結局、シトロエンのユーノス限定モデルのようなものって発売されましたっけ?

記事の最後には、ユーノス店の壮大な計画として次の記載がありました。

5,000坪や10,000坪とかいった広大な敷地に「ユーノス センター」の建設。内容としては、新車のためのショールーム・オリジナルグッズのショップ・イーチオウンモービルを造るファクトリー・中古車展示場・サービス工場・レストラン・コーヒーショップ等の敷設・・・と。

壮大すぎるスケールにただただ唖然とします。バブル景気とは本当に恐ろしいものですね。

ユーノス店はロードスターを筆頭に、100・300・500・800、プレッソ・コスモ・カーゴなど年を追うごとにモデル数が増えました。

他の販売チャネルと相まって、マツダのモデル数は増えたことは事実であり、その中でもユーノス店の果たした役割は大きいと言えるでしょうね。

ブログ一覧 | 日本車 | 日記
Posted at 2019/04/29 21:35:35

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この記事へのコメント

2019年4月29日 21:41
私、シトロエンBXをユーノス店から買いましたよ。
西武の扱いのクルマとは何かが違ったのでしょうが、今となってはわかりませんねぇ。
コメントへの返答
2019年4月30日 20:12
こんにちは。
西武自販とマツダ(ユーノス)との二つの輸入販売ルートを設けたのはシトロエンオートモビルズの施策によるものだそうです。
https://minkara.carview.co.jp/userid/591647/blog/40743680/

両者の違いを強いて挙げるならば、西武には永年シトロエンを取扱った実績がありましたが、マツダ(ユーノス)にはそれがなかったということでしょうかね。
2019年4月30日 0:46
アスティナ、AZ-3、800は欲しかったです。
AZ-3は真剣に購入を考えました。狭かったので私にとっては買わなくて正解でしたが。
あえて高めの100、プレッソを買おうとは思いませんでした。
800はデザインが好きで今でも欲しいです。
2.3Lで3L並みの性能をうたっていたミラーサイクルエンジン搭載車は価格も3L並みなのががっかりでしたが。
ユーノスカーゴなんてあったんですね。
ユーノスってシトロエンに対するDSみたいな位置付けでしょうか。
ランチャとアウトビアンキを売っていたオートザムも気になります。
コメントへの返答
2019年4月30日 20:20
こんにちは。
AZ-3とプレッソは兄弟の関係にありましたが、プレッソの方が若干高い価格だったと思います。オートザム店は比較的安価の位置づけなのに対し、ユーノス店は少々高いようですね。

800はミラーサイクルエンジン搭載ながら、価格が高額でした。このことは、文中の四ツ目の理由の「高額モデル」なのでしょうね。

ユーノス店はマツダの中でも少々ブランド価値の高い位置づけとなっていたのでしょうね。

ちなみに、カーゴはマツダボンゴのユーノス店版です。オートラマ店には同じ兄弟車のスペクトロンがありましたね。

安価な位置づけのオートザム店でランチア&アウトビアンキを取扱っていたのは不思議でなりませんでしたね。。。
2019年4月30日 8:04
マツダにとって多チャンネル政策はバブル期の黒歴史となってしまいましたがリセールバリューが低く「マツダ地獄」と呼ばれるほどのブランドイメージを向上させようとしてユーノス店を立ち上げた狙いは現在のマツダのイメージ構築につながってる部分もあるのかなとも思います。
惜しむらくは、当時のバブルの風を受けイケイケな拡大路線に走ってしまい詰めの甘い杜撰な企画が多くバブルの崩壊で一気に破綻してしまいましたが・・・
メイン車種の「マツダ」上級イメージの「ユーノス」軽の「オートザム」フォードブランドの「オートラマ」に絞ってそれぞれの適正規模で展開できてたら多少は違っていたかもしれませんね

ユーノス500なんか今見ても欲しくなる魅力的なクルマですし・・・
コメントへの返答
2019年4月30日 20:28
こんにちは。
おっしゃるとおりで、その後のバブル崩壊と共に多チャネル化はマツダにとって失敗に終わったように思います。もしも仮にバブル崩壊がなかったとしても、決して安泰に事が進んでいなかったように思います。

現在のマツダの販売戦略が吉と出ているのは、あの時の失敗から学んだのでしょうね。

トヨタや日産のような多チャネル化ができると目論んで取組んだのでしょうけど、おっしゃるような身の丈に合わせてせいぜい3チャネルくらいにすれば、その後の経営も違っていたでしょうね。

ユーノス500はクロノスやクレフと兄弟の関係にありましたが、独自性があって魅力的でしたよね。私も結構好きなんです♪
2019年4月30日 9:02
 記憶に頼ってますが,5チャンネル政策は現場・営業というよりも
金融機関から乗り込んできた担当が 「売るところ作れば売れる」と
いったとかいわないとかという話がありましたね。
 
 私も当時の車でランティスはかっこいいなぁと思っておりました。


コメントへの返答
2019年4月30日 20:31
こんにちは。
バブル景気真っ只中でしたので、現場を知らない従業員にしてみれば、投資をすれば儲かるという
そうした話はあったのかもしれませんね。推察できます。

ランティスは特に5ドアのデザインがカッコ良かったですね。

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「インパネ&ナビ画面がしれっとフランス語表記に変わるのって、最近のシトロエンあるあるだよね😅」
何シテル?   05/19 06:07
クルマ大好きです。日本車、ドイツ車、イギリス車、イタリア車、フランス車、スウェーデン車などなど。ブログではいろいろなことを記していて、時には違った切り口で記して...
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