
クルマのキャラクターラインって、気にしてみると結構面白いですよね。デザイナーの意図といいますか、それこそキャラクター性を高めるといいますか・・・ちなみに「キャラクターライン」の定義としては光の陰影がボディで際立つ部分だそう。
最近のクルマではズバっと切り込んでいたり、山のような筋が入っていることが多いです。(最近はFIT3のサイドラインにビックリしました)
そしてNBロードスターといえば、キャラクターラインのほぼ全てが曲面で構成されているという、近年では結構珍しいデザインだったりします。

三面図を見てみましょう。フェンダーやボディサイドにハイライトが入っているように見えますが、実写はここまでクッキリしていません。全て曲面で構成されています。

また、上から見ますとコークボトルシェイプ(コーラの瓶)といわれる曲面構成で出来ています。コルベットのように派手ではありませんが、日本車っぽくない美しいラインです。ちなみにNAからフルモデルチェンジを行う際に、フォード(当時)からの要請で、グループ会社だったジャガー(当時)のラインを取り入れたそうです。プアマンズジャガー・・・

実写で見ても、それなりにエロいラインで構成されていて、上から見てもカッコイイ・・・と自画自賛。

後ろから見るボンネットライン。今時ならばもっとフェンダーが強調されますが、古き良きヌルッとしたスポーツカーのライン!

唯一、はっきりしたキャラクターラインがあるのは後期型の目元。フェンダーからボンネット、そしてヘッドライトに続く曲面を、ライトを薄く見せるのと同時にキリっと引き締めます。でも、本当に曲線のみで構成されるならばNB1の方が完成系なのかな?

さらに実写の角度から。前から見ますと、フェンダーから絞るのですがフォグの辺りで少しボリュームが付きます。ちなみにバンパー下方も微妙なラインで構成され・・・じつは正面から見てもコークボトルだったりします。

サイドから見るともっとわかりやすいです。特に前輪の後ろと、後輪の前に踏ん張るボリュームのあるラインがあって、この曲面が非常に美しい。なんていうか、エレガントなスポーツカー!って感じです。

上半身も、魂動デザインに負けず劣らず抑揚の効くラインで構成されています。じつは真横から見てもコークボトルだったりするのです!

角度を変えて、お尻から見てもまるい!こうなると意地としか思えません!単なる線や切れ込みの表現ではなく、あくまで曲面構成!

そして、NBのアイデンティティーのひとつでもあるダックテール!キャラクターラインの頂点として美しいケツを演出しています。また、見逃せないのがバンパーにも踏ん張りのボリュームがありまして・・・もしかしてここでもコークボトル!?

エアロつけちゃった後で、NBのラインを語るのは滑稽かもしれませんが、それでもNBロードスターが美しいと思うのは、この曲面構成から生み出される光の陰影だと思うのです。
近年のクルマではなかなか丸っこいのが出なくなって久しいのですが、これだからNBロードスターはやめられないんですよね・・・
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クルマ | 日記
Posted at
2014/12/26 01:57:34