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FIA GT1世界選手権で、JRM Racingのミハエル・クルム組のGT-Rがアルゼンチンで行われた予選レースで２位。
決勝レースを残した段階で、FIA GT1のドライバーズ・タイトルの獲得が決定。
これでチームタイトルとの２冠も見えてきました。

なによりFIA GT1は市販車のモノコックを使用したレース。
しかしGT-R以外の参戦車両は、ランボのムルシエラゴやフォードGT等のスーパースポーツばかり。
それらスーパースポーツに混じったGT-Rの姿は背の高いセダン臭いクーペ。
ちょっと大袈裟に表現すると、ルーフの高さがGT-Rのボンネットの高さと同じ程度に見えるような相手ばかり。
見るからにGT-Rのボディ形状は不利なのですから、これは痛快な快挙です。

また８０年代後半から９０年代前半のエンジンサプライヤーとしてのホンダのF1での偉業を別に考えると、日本車メーカーによるFIA管轄の世界選手権レースでのシリーズタイトルは、自分の記憶にはありません。

そもそも近頃はFIA管轄の世界選手権シリーズでの勝利だって、昨年SUMO POWERのクルム組がGT-Rで２勝を挙げるまでは、2006年にホンダがF1のハンガリーで挙げた勝利程度。

記憶を遡っても1991年にSWCのルマンで勝ったマツダの787B。
翌1992年のSWCのモンツァで勝ったトヨタのTS010。
少し考えたのですが、この程度しか日本車メーカーとしての勝利は思い浮かびませんでした。

日本車メーカーもFIA管轄でもラリーのWRCには積極的に参加してシリーズタイトルを獲得してきたのに、レースに関しては消極的で寂しいです。

ホンダもトヨタも撤退して、現在F1に参戦する日本車メーカーは無し。
ツーリングカーレースのWTCCにも日本車メーカーの姿は無し。
唯一FIA GT1にGT-Rが参戦するのみ。

それでも来年からは、WECとして復活するスポーツカー世界選手権にトヨタが参戦。
GT-RによるFIA GT1のシリーズタイトルが起爆剤として、日本車メーカーが積極的にFIA管轄の世界選手権に参戦するようになれば嬉しいです。