
ロードスターにはさまざまなバリエーションがありますが、レアさでは5本の指に入るであろうNBロードスター4型(NB4)に設定された「ロードスターターボ」。
国内ではNBのモデル末期に投入された販売台数350台(公称)・・・実際の出荷は300台の限定車です。
軽井沢MTGで見かけたターボがあまりにも綺麗かつレアすぎて、話しかけたオーナーさんのご好意により、ステアリングを握らせていただく機会を得ることができました!

ちなみに何がレアかというと、ターボはレッド2トーンインテリア(赤黒シート)が有名ですが、実は4種類のインテリア選択が可能でした。
そのようななか、VS系(ベージュ)インテリアの個体自体も珍しいのに、さらにグレースグリンマイカだったのは、おそらく国内では7台(もしかしたら9台)。
BOSEサウンドスピーカー付きのエアロボードは、初めて見ました!ちなみにナルディが経営破綻していた時代なので、ウッド内装にナルディバッジは付いていません。

見慣れたエンジンルームにもメカがいっぱい詰まっていて、最終派生型ならではのロマンに溢れていました。ちなみにB型ターボエンジンのルーツはファミリアGT-R(WRC)になりますが、こちらはかのトミ・マキネンさんも駆っていたそうです。
また、エンジンはNB後期型のBP-VE(可変バルタイ付き)ではなく前期型のBP-ZEをチューンしたことが話題になりましたが、そもそも海外(北米・欧州)ではずっとZEのエンジンで提供されていたので、ある意味でターボは正常進化でもあるんです。

そんなターボの乗り味は・・・「街乗りでは忙しいクルマ」という印象でした。
NB6(5速)の感覚でいるとあっという間にシフトを上げるタイミングが来るので、左手が忙しいのです。太いトルクに合わせて踏み込んでも走れちゃいますが、街乗りは3000回転でシフトを上げる貧乏性なので・・・
また、ロードスターにしては珍しく低い速度領域ではロールさせないハードな足なので、ホンダのタイプRのごとく突き上げが激しいです。ただし、Gがかかるコーナーでは流石の安定性で、絶対に破綻させないから「もっと踏め」という(まるでKPCのような)意志を感じました。

それもそのはず、もともとターボは「サーキットで勝てるクルマを作ってくれ」という要望に応えるために開発された背景があり、南カリフォルニアのオルテガ・ハイウェイ(ワインディング)で熟成されました。
日本の行動における平均速度は40km/hと言われていますが、このロードスターは北米がメインターゲットになっているので、あちらの事情にあわせて80マイル(約128km/h)に合わせたセッティングされているのです。
なお、海外ではマツダスピード・ミアータとして約7,000台販売されており、国内導入はその恩恵によるものでした。つまり、信号のない海岸線とか高速コーナーのワインディングロードで本領を発揮するんですね。
面白いのは、耳を澄ますと3000回転前後からタービンが回る音が微かに聞こえて、ドッカンではないながらもターボならではの鬼加速が始まります。速いロードスターって久々だったのでビビりました・・・
ちなみにカタログ値は172psですが、実馬力は189psなのでロードスターRFよりもやばいエンジンに仕上がっています。また、ブーストアップの余地も残されていたり、トランスミッションもRX-8のパーツを流用してマージンがあったりと、怪しい仕掛けが満載です。
細かいレポートは後日アーカイブサイトで書きますが、とりあえず速報ということで・・・試乗に快諾いただいたYさん、ありがとうございました!
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ロードスター | 日記
Posted at
2022/04/09 20:36:16