
それは○○が 16さいになる たんじょうびの ことであった。
※:おきなさい。おきなさい。わたしの かわいい○○や……。きょうは おまえが はじめて おしろへ いくひ だったでしょう。
今から約30年前の1988年。床の間では、ファミコンRPG「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ(ドラクエ3)」がついに発売され、メディア報道されるほどのフィーバーになりました。ゲームをやらない私の父が「ドラクエって人気あるの?」と聞いてくるくらいの大ニュースだったのです。

ストーリーのあらすじは、火山口で消息を絶った伝説の勇者オルテガ。その息子である主人公が成人した朝、母にアリアハン王への面会を促されます(冒頭の台詞です)。そこで主人公に課せられた使命は魔王バラモスを討伐すること。
冒険は一筋縄ではいきません。海岸にそびえる塔を登り、女王の統治する夜の砂漠や、黄金の国、時には新たな街づくりに携わりながら、長い長いネクロゴンドの洞窟を抜け…そしてギアガの大穴の奥底に広がる、朝のこない世界に悲観する人々たち。主人公はこの窮地をどう脱するか。

初代ドラゴンクエストで火のついたRPG(ロールプレイングゲーム)ブームが、ひとつめの頂点に達したといっても過言では無い「ドラクエ3」のフィーバーは、日本全国で380万人以上の冒険者を生み出したそうです。
当時中学生だった私はお小遣いが足りなくて購入できず、友人宅でプレイ様子を見ていたのみで、半年後の夏休みにゲームを終えた友人に借りて、やっと自分でプレイすることが出来ました。

しかし、夜更かしでファミコンなど許されない中学生。取った手段は朝5時など早朝に起きて、ブラウン管のボリュームを絞りながらこそこそプレイする日々。
思えば4色16×16ドットのキャラクターでしたが、それでも彼らはテレビの中で間違いなく息づいていて、たどり着いたエンディングに筆舌出来ない感動を得たのでした。PSG音源で奏でられる「すぎやま」節は、いまだにiPodで聴き掘れる素晴らしさです。

なぜ、こんな懐かしい話を書いているのかというと、今更ながら「ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて(ドラクエ11)」のエンディングを迎えることが出来まして…あまりの素晴らしさに当時の事が思い出されたからです。
今回の冒険で何がよかったかというと、旧作のオマージュが鼻に付く方もいらっしゃるようですが、王道の冒険譚と、そして30年前に夢中になってプレイした中学生の自分が、未来の進化したドラクエを具現化したようなゲームで…
もう、感想を書きたいのだけどネタバレになってしまうので書けない。全員がレベル99(カンスト)しても、続けたくなる麻薬性がある面白さ。

実は、ドラクエで一番好きなシナリオはⅣ(ドラクエ4)ですが、今回はそれを凌ぐ珠玉のストーリー。一つだけ、あえて書くならば「そして伝説へ」と甲乙つけがたい、「過ぎ去りし時を求めて」のサブタイトルの伏線回収。エンディングのムービーで、30年前に夢中になっていた自分を思い出しました。
ビデオゲームは暇人がやるとか、時間の無駄とかいわれることもありますが、個人的にそんな事はないと思います。読書をしたり、映画を見たりという経験と同じで、この「体験」が、文筆でもカラーセンスでも、様々な分野に活かされるのです。

だからこそ、遅まきながらですが「ドラゴンクエスト11」は、旧作を嗜まれた方は、ぜひおススメです。日本で一番有名なナンバリングタイトルの底力を楽しむことが出来ます!私は3DS版でプレイしましたが、スイッチ版でもう一度やりたい…「声」が追加されるそうで…
Posted at 2019/01/16 16:34:54 | |
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