「京都舞鶴防災フェスタ2019」
①,
②,
③,
④,
⑤の続きの⑥です。
午前中に行われた災害対策訓練が終わって、午後からは護衛艦「あたご」と護衛艦「ひゅうが」の一般公開が順に始まりました。
まずは、イージス護衛艦「あたご」です。
護衛艦「あたご」は、イージス艦に分類されるあたご型護衛艦の1番艦。
全長:165m、全幅:21.0m、深さ:12.0m、吃水:6.2m、基準排水量:7,700トン
護衛艦「あたご」の一般公開見学は自身初めてです。
イージス艦の見学としては、昨年にこんごう型護衛艦3番艦「みょうこう」に続く2回目。
長い行列に並んでからタラップを上がります。
朝、宿泊ホテルで見掛けた赤十字の隊員さんたちも災害対応訓練を終え、午後から自衛隊艦艇の一般公開見学に興じておられました。
水上発射管(HOS-302)
水上発射管は、艦の甲板上から短魚雷を発射し、近距離の潜水艦に対し魚雷攻撃をするための武器です。 左右舷に1基づつ装備され、完全防水構造です。 高圧空気で短魚雷を打ち出し、水中では短魚雷自身が捜索をしながら潜水艦に命中します。
スパイレーダー SPY-1D
SPYレーダーは米国で開発された世界最高水準の対空レーダーです。 多目標の同時捜索・探知・追尾を行い、またミサイルの中間誘導を行います。 回転式のアンテナとは違い、艦橋周りに装備されたフェーズド・アレーと呼ばれる4面の固定式アンテナで、全周360度をカバーします。
艦橋
周り4面にスパイレーダーの8角形アンテナが装備され全周360度カバーしてるわけですね。
(画像は2面だけ写ってます)
ミサイル誘導レーダー FIRE CONTROL SYSTEM (FCS)
FCSはイージス武器システム構成機器の1つでSM-2ミサイルの終末誘導用電波を照射するための装置です。 誘導の最終段階で使用されるため1つの目標に拘束される時間が少なく同時に多目標に対処が可能です。 前部に1基、後部に2基の計3基が装備されています。
高性能20mm機関砲
この高性能20mm機関砲は米国レイセオン社で製造されました。 高性能20mm機関砲は、最終近接防御武器(CIWS)であり、目標の捜索から攻撃まで完全自動化することにより、高速の航空機及びミサイルから艦を守ります。 また、IRカメラ(赤外線カメラ)が装備されたことにより、高速小型水上目標及び低速の航空機に対しても昼間・夜間ともにカメラで追尾可能です。
砲身数:6本(バルカン砲)、砲身長:79インチ(約200cm)、発射速度:約4500発/分
チャフランチャー
チャフランチャーは、本艦に向けてミサイルが飛んでくるとき、空中にチャフ弾を発射するものです。 チャフ弾の中には、非常に小さな金属片などがたくさん入っており、空中で拡散します。 ミサイルは拡散して雲のようになった金属片を本艦だと間違って認識し、本艦への狙いが外れるため、ミサイルの命中を避けることができます。
垂直発射装置(VLS)
垂直発射装置からは、対空ミサイル(SM-2)と対潜水艦用ロケット(アスロック)が発射できます。 対空ミサイルSM-2は、SPY-1Dレーダーで探知発見した航空機やミサイルに対してコンピューターが目標の未来位置(ある時間が経過した後どこまで移動するか)を計算し、その結果を元に発射されます。 アスロックミサイルは、遠方の潜水艦を攻撃できるよう魚雷本体にロケットを取付けて遠くまで飛ばし、空中でパラシュートを開いて着水し、魚雷となって潜水艦を追いかけます。 従来の発射装置に比べ、ミサイルを垂直に格納することで、発射時の視界制限をなくしました。 これにより目標の方位や艦の針路に左右されることなく、短い時間で多くのミサイルを発射することができるようになりました。
62口径5インチ砲
この62口径5インチ砲は、米国のUnited Defence社(現、BASE社)によって開発されたMK45 Mod4を日本がライセンス生産したものです。 62口径5インチ砲は、全天候、夜間、対地、対水上及び対空戦闘を目的とした艦船搭載用の火砲であり、あらゆるタイプの現有の5インチ弾薬が発射可能です。
初速:約800m/秒、最大射程:約24km、発射速度:16~20発/分、全重量:約30t
弾薬重量:約32kg
護衛艦「あたご」の甲板上から護衛艦「みょうこう」の姿が見えました。
曳船(タグボート)による港湾クルーズもやってます。
実は港湾クルーズに乗船しようと行列に並んだのですが、列の前方で参加枠の定員に達してしまい乗船することができませんでした。 残念。
まぁ、昨年の舞鶴サマーフェスタで一度乗ったからいいかと自身に言い聞かせる。
対岸に見える艦艇番号682は掃海艇「のとじま」。
その奥のドッグ入りしてる大きな艦艇は補給艦「ましゅう」でした。
護衛艦「ふゆづき」も見えます。
護衛艦「あたご」の一般公開見学を続けます。
90式艦対艦誘導弾SSM-1B (ここに備わるはずのSSMミサイルがありませんでした)
90式艦対艦誘導弾SSM-1Bは、艦艇、潜水艦、航空機及び地上から発射可能なミサイルです。 敵のレーダーを潜り抜けるため、海面すれすれを飛び、ミサイル自身で電波を発射し、敵を捜索・探知して、自己誘導して目標に命中します。
全長:5.1m、重量:約660kg、射程:100km以上
スライディング・パッドアイ
スライディング・パッドアイは、洋上で艦から艦へ補給作業を行う際に使用する装置です。 この装置に滑車を取り付け、ハイラインというロープを艦と艦の間に展張することで、弾薬、人員、食料等を相互に送ることができます。 この装置は、広く西側諸国で採用されており、他国の艦船とも、支障なく洋上補給を行うことができます。
一般公開見学の最後は艦尾へとやってきました。
格納庫の上にも高性能20mm機関砲。
ヘリコプターが発着可能な飛行甲板。
ここから護衛艦「ひゅうが」を正面に眺めることができました。
以上でイージス護衛艦「あたご」の一般公開見学は終了です。
ありがとうございました♪
「京都舞鶴防災フェスタ2019」のブログはいよいよ最終回のパート➆へと続きます・・。
Posted at 2019/05/22 13:40:00 | |
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