惜別の時

我が家には愛犬が3匹います。内訳はシーズーがオスとメスで1匹ずつにオスのマルチーズが1匹の計3匹です。


その内、メスのシーズーの「ルビー」が先日旅立ちました。享年は12年と半年。原因は口内に突如として出来た悪性のガンでした。性格は自由奔放にしておてんば。好奇心は旺盛で食いしん坊でした。

ガンは他の箇所ならば早期発見なので手術をして除去することも可能でしたが、小さい顔の中という場所の為、実質的には不可能でした。


となると来るべき時が来るのを待つばかり、となる訳でありましたが、それでもルビーにとっては必死な闘病生活が始まりました。


丸々として触り心地の良かったルビーの体が、食欲不振により日々やせ衰えて行き、綺麗だった毛並みもごっそりと抜け落ちることもありました。徐々に肥大化する口内の悪性のガンに痛みを伴うのか、時に苦悶の表情を浮かべることもありました。


しかし、それでも前と変わらずに愛嬌を振る舞おうとする姿は実に健気でありました。代われるものなら代わってやりたかったです。


闘病生活は実に半年以上。決して若くない小さな体に大きな生きようとする意思はありましたが、ついには食物も受け付けなくなり、点滴の甲斐も無く22日の未明に力尽きました。


翌23日は何という偶然か、幸いにして家族一同がお休みであったので、皆立ち会いの元、近所のペット斎場にて荼毘にふしました。形見として遺毛と鋭い犬歯を小さなケースに入れて保存することとしました。


人よりもはるかに短い一生であっても、動物というものはペットとして、それ以上に家族の一員として多大な影響を持っています。ルビーもそうした存在でありました。


一期一会という言葉もありますが、出会いもあれば別れもあります。


でも、さよならは言いません。親愛なる我が愛犬ルビーにはこの言葉を送りたいと思います。


「思い出をありがとう。またいつか遊ぼうぜ!」