男はつらいよ・柴又来訪編

11/29は映画「男はつらいよ」の舞台となった東京都葛飾区柴又に弐号機NDで行ってみました。


この日は天気も良く、弐号機で屋根を開けて走りたかったというのもありますが、映画の気分を味わうならば旧国鉄京成線柴又駅を使った鉄道の旅路が良さそうです。 駅のホームの雑踏に紛れて寅さんに会えるかも？(笑)


劇中にも登場する矢切の渡しで有名な江戸川のほとりにある駐車場にクルマを停め、向かった先は寅さん記念館に山中洋次監督記念館。それから帝釈天に御詣りして、だんご屋やら何やらと軒を連ねる参道に柴又駅と、時代は移ろえど古き良き昭和の松竹映画の舞台を見れた感じでした。

ちなみにこの週初めの土日に寅さんサミットというイベントが開催され、前述の記念館においては、寅さんの妹・さくら役を演じた倍賞千恵子さんのトークショーなどもあったようで、参加してみたかったものです。

一通りぶらぶら散策して腹が減ったので駅前の麺屋ののれんをくぐりました。


私「おばちゃんこんばんは。カレー蕎麦でもみつくろってくれよ。あれ？一人で切り盛りしてるの？」
おかみ「旦那はとっくの昔に逝っちまってね。日曜以外はやってるよ」
私「この前の寅さんサミット、忙しかったでしょう？」
おかみ「盆暮れ正月が一辺に来たみたいなもんでてんてこ舞いだったよ。兄さん旅の人？」
私「普段はカタギの仕事でクルマ屋さんにいるけど、休みとなればあてどもない旅をしてるよ。まあ行き先は風の向くまま気の向くままかな？」
おかみ「奥さんいるの？」
私「それがお恥ずかしながら惚れてはフラれの繰り返しで(苦笑)いまだ気ままな独り者だよ。旅の他に趣味で居合剣道やってるから、独身貴族ならぬ独身士族ってやつかな」
おかみ「そりゃ上手い例えだね」

そこに帝釈天が庚申の縁日とのことで、駅前に集まった纏を振りかざす旦那衆を引き連れた成田山のお坊様(劇中で言うならばリアル御前様)も来店して話中に加わり、さっき話したような旅の事情を話しました。


御前様「なるほどなるほど。まあ、こうして庚申の良き日にお会い出来たのも何かのご縁。求めれば来年は良縁も御仏のお導きがあるかもしれませんよ」
私「それは願っても無い話ですね。まあ気ままな人生の独り旅にも慣れてますからどうなるかはわかりませんが(笑)来る者拒まず、去る者追わずで行きますかね」
御前様「では、私はこれにて失敬」
私「おばちゃんごちそうさま！お勘定置いとくよ」
おかみ「また、おいで」


こうして映画の１場面のような情景も味わいつつ、帰路につきました。