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2010年02月25日 イイね!

読書:1002 最近のお読み物/1Q84読了 〜我らが影の声〜 の事

Canon PowerShot G10 最近読んだものの備忘録など。

 しかしあれです。Twitterを始めると、とんと本を読まなくなりますね。手持ち無沙汰の暇つぶしの時間が、断然そっちに取られてしまいます。これは全く全然良くない。
 今後はTLを漫然と眺めるのは禁止。徒然俳句と常食風景はメールで投げて済ませようと思います。

携帯電話用データ(ハピレス無料名作)
・芥川龍之介「プロレタリア文学」
・芥川龍之介「羅生門」
・芥川龍之介「或る恋愛小説」
・芥川龍之介「恋愛と夫婦愛とを混同しては不可ぬ」
・芥川龍之介「六の宮の姫君」
・芥川龍之介「老年」
・芥川龍之介「路上」
・芥川龍之介「るしへる」
・芥川龍之介「竜」
・芥川龍之介「道祖問答」
・芥川龍之介「西郷隆盛」
・芥川龍之介「寒さ」

書籍
・村上春樹「1Q84 BOOK 1〈4月−6月〉」新潮社
・村上春樹「1Q84 BOOK 2〈7月−9月〉」新潮社

文庫
・H・P・ラヴクラフト(大西尹明訳)「ラヴクラフト全集2」創元推理文庫
・江戸川乱歩「孤島の鬼」春陽堂書店

雑誌
・スピリッツ、イブニング、モーニング、ヤングジャンプ、ヤングマガジン 他
・Number、CG WORLD
・ベストカー、NAVI、ENGINE、CAR MAGAZINE


 NAVIはついに今月売りの4月号で終了ですね…
 前回書いたのですが、私のカーライフ、いやライフスタイルにかなり影響を頂いた雑誌だったのでした…ホントに惜しい事です。最終号ももちろん購入致します。
 読書:0912 最近のお読み物/NAVI休刊に寄せて の事


 そして村上春樹著の「1Q84」です。
 過去の名作はもちろん、「海辺のカフカ」も相当面白かったので、今作も注目しておりました。
 上述にありますように、Twitter依存から脱却する目的もあり、先週末に二巻同時にゲット。結局ほとんど一晩で二冊読破してしまいました。さすがは村上春樹さん、力のあるぐいぐい読ませる文章です。実に面白い。
 皆さんもご存知の通りで、BOOK1・2では完結しておりません。4-6月、7-9月とサブタイトルにありますように、後半年残っております。BOOK3、BOOK4と早晩刊行されるでしょう。ものすごっく楽しみです。

 内容の方は…これからお読みの方は読感の鮮度を保つ為にも、一応お飛ばしください。
 例によって捨てカットを挟んでおきます。


CANON PowerShot G10
<今日の気温なら断然潜れるよね@0909南伊豆ヒリゾ浜>

 「1Q84」。このタイトルはSFの古典、ジョージ・オーウェルの「1984年」に依っています。1949年に書かれた「1984」が近未来を描いたのに対し、今作は近過去、「あったはずの世界」を描くものとなっています。
 1984での「ビッグブラザー」。つまり全体主義的支配の恐怖は、1Q84では「リトル・ピープル」に置き換えられています。作中ではまだ明示されていないのですが、遺伝子の意志・民衆の総意・衆愚政治等、社会を動かす漠然とした流れ(時に邪悪、時に必然)を象徴しているのかもしれません。

 主人公は二人、小説家の卵の男性「天吾」と特殊な暗殺者の女性「青豆」。ストーリーは二人の視点を交互に描くことで進んで行きます。彼等の関連性は、10歳の時に一瞬のふれあいがあっただけ…しかしその魂の繋がりは、30歳になる現在でも濃厚な記憶と共に残っている、と言う。
 20年間分たれていた二人の人生は、「さきがけ」という新興宗教団体を巡る事象によって、再び結びついて行きます。中でも、「ふかえり」という少女作家と彼女が著わした、「空気さなぎ」という小説。天吾はそれをリライトし、青豆はふかえりの親にあたる人物と深く関わり、いつしか双方の運命は重なり…
 ヤナーチェックのシンフォニエッタ、1984≒1Q84、リトル・ピープル、二つの月、空気さなぎ…プロットはある種の超展開へ。

 上述の通り、今作は「さきがけ」という新興宗教団体を主旋律として書かれています。
 読まれた方はすぐにお分かりのように、明らかにあの「オウム真理教」を想定した存在。そのモチーフに「幸福会ヤマギシ会」、「連合赤軍」をジョイントしたような、時に違法活動も辞さぬ破壊的カルトとして描かれています。筆者は「アフターダーク」でΩを題材としていますので、その蓄積が生かされているのでしょう。

 さらに今作ではもう一つ、「証人会」というカルト宗教が登場します。主人公の一人、青豆の両親が加入し、幼い彼女が信仰を強要された宗教団体です。
 そして「さきがけ」と同じく、「証人会」も明確なモデルを持っています。と申しますか、あくまで戯画化された「さきがけ」に対し、「証人会」はそのモデルの宗教団体「エホバの証人」ほぼを忠実になぞっています。劇中の名称からしてあからさま。識者からしますと、ほぼ名指しで糾弾しているに等しい内容です。団体のありかた、その被害の状況、脱退者のトラウマに至るまで、何故筆者がここまで詳しいのか、逆にその真意が気になる所ではないでしょうか。

 そしてこの両者が生み出すものは…「肉体の死」と「精神の死」。この二つの悲劇です。
 肉体はいつかかならず滅びます。それは恐ろしい出来事ですが、所詮不可避の事象。死ねばそれでジエンド、と極論する事も出来るでしょう。
 一方「精神の死」。今作では児童虐待、特にカルト宗教による歪んだ世界観に基づく偏った教育・機能不全な家族形態等によってそれはもたらされます。本来は愛され、保護されるべき幼児期に、肉体的精神的に虐待を受ける、それも親から。…精神は容易に破壊されるでしょう。それは表面から伺う事は難しく、それだけに根は深い。そして肉体の死とは違い、精神的な死者は現世で生きて行かなければならない。

 そうした、精神的な傷を負った人間に救いはあるのか。
 それは仕事なのか、新しい家族を作ることなのか、後世に名を残すことなのか。それとも純粋な愛なのか。つまるところ、今作はその模索の旅。「魂の救済」がメインテーマなのだと思います。
 その結論はまだ出ていませんが、ある種の予感は漠然と示唆されています。おそらく、BOOK3、4によって明らかにされるのではなかろうかと。

 これ以上はネタバレになってしまいますので伏せます。
 あらすじ他は以下のリンク、そして機会がありましたら本書を是非お読みください。

 1Q84 − Wikipedia
 【『1Q84』への30年】村上春樹氏インタビュー(上)
 【『1Q84』への30年】村上春樹氏インタビュー(中)
 村上春樹【1Q84を読んで】中澤啓介

 性交至上主義的な表現に若干食傷感を覚えはするのですが、それも村上作品の常。
 むしろ今作が持つ、現代の魔術としての側面(言霊・呪文=小説 空気さなぎ、施術者(パシヴァ)・媒介者(レシヴァ)=ふかえりと天吾・ふかえりと父、実践的儀式=青豆の仕事、ふかえりのお祓い)を思えば、むしろ必然と言えるでしょうか。
 
 とにかく、面白い作品である事に間違いはありません。
 特にある種のバックグラウンドを持つ方には、主人公への感情移入はかなりスムースなはずです。むしろ、これは僕らのお話し、「我らの影の声」とも言えましょうか。
 一般の方にはちと理解しづらい面があるのは、もしかしたらそんなところにもあるかなと。そのあたりの一般化も続編に期待したい所でもあります。


 D
Posted at 2010/02/25 22:49:28 | コメント(0) | トラックバック(1) | 読書 | 趣味
2010年01月08日 イイね!

読書:0912 最近のお読み物/NAVI休刊に寄せて の事

CANON PowerShot G10 先月読んだものの備忘録など…の前にこのニュース。驚きました。
 『NAVI』休刊へ、兄弟誌2誌も同時期に

 “文科系自動車雑誌”の泰斗、NAVIが2月売りの4月号にて休刊に。学生の頃から、ずーっと読み続けてきた雑誌です。車雑誌の中では一番長いお付き合いでした。残念です。
 今手元にある3月号には、「次号から誌面リニューアル、編集長も交代、心機一転がんばります」的な文言もあるのですが…昨今の自動車&出版不況のダメージが蓄積してしまったのでしょうか。

 ちょっと顧みてみますと、二玄社からは、正統派自動車雑誌のCG、ちょっと柔らか文科系のNAVI、そんな感じで20年以上の長きに亘り、良いバランスで車情報が発信されていたと思います。
 CGのように、工学的かつ歴史的な側面から自動車を扱う雑誌は元来多いのですが、社会的文化として自動車を扱っていたNAVIは、ある時期まで独自の地位を築いておりました。車5:ファッション2:風俗2:お笑い1。ざっくり申せばこんな案配でしょうか。昨今見られる、都市型ライフスタイル提案形男性ファッション雑誌の原型的存在でもあったと言えましょうか。

 ただ、そんなスタンスも、双子のライバル誌ENGINEの誕生から、揺らぎ始めたような気もいたしております。カリスマ編集長とスタッフの一部が、大店(おおだな)の新潮社へと移籍。潤沢な資金を背景に、より先鋭的スノッブな方向へと進むENGINE。ある程度穏健な一般自動車雑誌へと振り子を戻したNAVI。当時の騒動は、一読者としましても、かなり衝撃を受けたものです。結局どちらも購入することになるのですが。
 結果論としては、中庸をとったNAVIが出版不況のあおりを一番受けてしまった、と言うことでしょうか。DST(ダイナミック・セーフティ・テスト)など、見るべき記事も多々あっただけに、やはり休刊は残念です。

 上述の勝手な分類を敷衍してみますと、車を芸術的機械として見るCG、生活の友として見るNAVI、アクセサリーとして見るENGINE。なんて側面もなきにしもあらず、でしょうか。
 良き相棒としてのクルマが欲しかった当方といたしますと、やはりNAVIのスタンスは得難いものでした。実際に、フランス車を二台、オープンカーを三台乗り継ぎ、ビートを購入し現在に至るのは、NAVIの影響大であったのでした。
 NAVIの皆さん、長らく本当にお世話になりました。ありがとうございました。

 と言うことで、今後はENGINEとベストカーを中心に、自動車情報を得ることになると思います。ただ、ENGINEは、やはりちょーっと全体的に内容がお高いんですよね…広告も誌面も、半分以上服飾ブランド&高級時計だったりしますし。
 までもビートさんに満足するようになってからは、最近のクルマや業界事情には、実はあんまり食指も興味も働かなくなっているんですよね。それよりも、美味しいものとか良い旅行先とかスノッブな生活とかを、垣間見る方が面白いのかな…と。もちろん非現実・バーチャルな世界のものとしてですけども。そんなお金もないわけですし。対岸の花火です。


 ちょっと暗くなってしまいました。なんだかんだと、DTP World休刊の時よりもショックが大きいのです。
 ま、そこはそれとして、気を取り直して備忘録。

携帯電話用データ(ハピレス無料名作)
・芥川龍之介「毛利先生」
・芥川龍之介「侏儒の言葉」
・芥川龍之介「狢」
・芥川龍之介「妙な話」
・芥川龍之介「長崎小品」
・芥川龍之介「南京の基督」
・芥川龍之介「葱」
・芥川龍之介「年末の一日」
・芥川龍之介「鼠小僧次郎吉」
・芥川龍之介「尼提」
・芥川龍之介「日光小品」
・芥川龍之介「庭」
・芥川龍之介「野呂松人形」
・芥川龍之介「沼地」
・芥川龍之介「女体」
・芥川龍之介「尾形了斎覚え書」
・芥川龍之介「おぎん」
・芥川龍之介「往生絵巻」
・芥川龍之介「老いたる素戔嗚尊」
・芥川龍之介「お時儀」
・芥川龍之介「女」
・芥川龍之介「温泉だより」
・芥川龍之介「或る日の大石内蔵助」
・芥川龍之介「大川の水」
・芥川龍之介「お律と子等と」
・芥川龍之介「おしの」
・芥川龍之介「お富の貞操」
・芥川龍之介「ピアノ」
・芥川龍之介「ポーの片影」

文庫
・ジョナサン・キャロル(浅羽莢子訳)「黒いカクテル」創元推理文庫
・江戸川乱歩「孤島の鬼」春陽堂書店

漫画
・宮崎陽介(H・P・ラヴクラフト 原作)「邪神伝説 クトゥルフの呼び声」クラシックCOMIC
・中村光「聖☆おにいさん4」モーニングKC
・丸尾末広(江戸川乱歩 原作)「パノラマ島綺譚」BEAM COMIX
・丸尾末広(江戸川乱歩 原作)「芋虫」BEAM COMIX

雑誌
・スピリッツ、イブニング、モーニング、ヤングジャンプ、ヤングマガジン 他
・Number、CG WORLD
・ベストカー、NAVI、ENGINE、CAR MAGAZINE


 例によって芥川さんラッシュ。「侏儒の言葉」「狢」「南京の基督」あたりは、まー強烈です。シニカルの権化ですね。小品「ピアノ」も変にさわやかで面白かった。
 あ、ちょっと気づいてしまったのですけど、芥川さんはどんなお話しでも、かならずひねった落ちをつけてしまうのですね。適当にぼかして余韻を残すのも良いのかな~などと愚考したりしてしまいます。

 先月は久しぶりに漫画単行本も沢山買ってみました。「聖☆おにいさん」はもう四巻目。初見時の衝撃も薄れつつあるのですけど、それでも毎話一度は吹き出します。
 そしてなにより、二冊の乱歩原作。奇才丸尾末広さんの描く、絢爛豪華耽美妖異、めくるめく乱歩世界。うつしよは夢、夜の夢こそまこと…
 手塚治虫賞受賞の作品。いまさら私がオススメする必要もないでしょう。お好きな方は必携でございます。


au TOSHIBA biblio ツーリング用に小さな笛吹ケトルが欲しくなり、楽天で購入してみました。なんか時計がついてきましたけど…

 いえ、700円のケトルに送料700円はないよな~ということで、同じお店で時計も扱っておったのです。
 いろいろ眺めていた所、特価品の中になんだかADVANモデルとかが。今のタイヤはネオバですし、文字盤も黄色いですし。いいかな、とついついポチっと。
 スウォッチの黄色いダイバーズを、この夏、大荒れの芝崎海岸にて壊してしまったので、いいきっかけになりました。決して無駄遣いではございません(笑


 p.s.
 オートサロン行かれる方いらっしゃいます?

Posted at 2010/01/08 14:11:04 | コメント(2) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2009年12月03日 イイね!

読書:0911 最近のお読み物/しわーっす! の事

読書:0911 最近のお読み物/しわーっす! の事うはー。もう12月ではないですか。
いやはや…30を過ぎてからホントにホントに時の流れが速くて仕方がないです。まさにジャネーの法則。曰く、「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する」。
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…と言うことで、詳細はWikipediaをご覧下さい。
Wikipedia「ポール・ジャネーの法則」

そう言えば、一昨日は健康診断だったのでした。齢、無事35を超え、健診も新しいステージに。初めてバリウム呑んだりしました。検査のほうはなんてことなかったのですが、ご多分に漏れず、翌朝個室でブツを確認して驚愕…白…。詳細は申しますまい。

と言うことで(?)先月読んだものなどの備忘録を。

携帯電話用データ(ハピレス無料名作)
・芥川龍之介「十円札」
・芥川龍之介「じゅりあの・吉助」
・芥川龍之介「影」
・芥川龍之介「貝殻」
・芥川龍之介「開化の殺人」
・芥川龍之介「開化の良人」
・芥川龍之介「神神の微笑」
・芥川龍之介「河童」
・芥川龍之介「彼」
・芥川龍之介「彼 第二」
・芥川龍之介「枯野抄」
・芥川龍之介「或敵打の話」
・芥川龍之介「片恋」
・芥川龍之介「袈裟と盛遠」
・芥川龍之介「奇遇」
・芥川龍之介「奇怪な再会」
・芥川龍之介「金将軍」
・芥川龍之介「きりしとほろ上人伝」
・芥川龍之介「煙管」
・芥川龍之介「木曾義仲論」
・芥川龍之介「古千屋」
・芥川龍之介「孤独地獄」
・芥川龍之介「子供の病気」
・芥川龍之介「黒衣聖母」
・芥川龍之介「二人小町」
・芥川龍之介「湖南の扇」
・芥川龍之介「黄梁夢」
・芥川龍之介「校正後に」
・芥川龍之介「好色」
・芥川龍之介「首が落ちた話」
・芥川龍之介「蜘蛛の糸」
・芥川龍之介「『泉鏡花全集』目録開口」
・芥川龍之介「LOS CAPRICHOS」
・芥川龍之介「魔術」
・芥川龍之介「松江印象記」
・芥川龍之介「MENSURA ZOILI」
・芥川龍之介「蜜柑」
・芥川龍之介「水の三日」
・芥川龍之介「桃太郎」

文庫
・H・P・ラヴクラフト(大西尹明訳)「ラヴクラフト全集1」創元推理文庫
・ジョナサン・キャロル(浅羽莢子訳)「黒いカクテル」創元推理文庫
・小沢浩「新宗教の風土」岩波新書

漫画
なし

雑誌
・スピリッツ、イブニング、モーニング、ヤングジャンプ、ヤングマガジン 他
・Number、CG WORLD
・ベストカー、NAVI、ENGINE、CAR MAGAZINE



だいたいこんな感じでした。
引き続き芥川さんラッシュです。やっぱり名作「河童」は秀作でした。面白い。
しかし、トータルでなんとシニカルなのでしょうか…ペシミズムともダダイズムともまた違う、天才故の孤独。続けてたくさん読むことにより、なんとなく分かってきた気がします。頭が良すぎるのも、また難しいものなのですね。私は馬鹿で良かったです。

文庫の方は、ラヴクラフト全集の1が終り、ジョナサン・キャロルの短編集に移りました。
こちらは、いわゆるホラーというか、ダークファンタジーなんですけど、これがまたスゴイ作家さんなんですよ。今作の帯にいい文言が載っていたので転載してみます。「人間同士の絆に潜む、邪悪な真実。『ほんとうにあぶない本は、最初の一行でわかる、と思う」—桜庭一樹。奇才作家の傑作短編集。」
基本的にドライな筆致で、一見ホラーっぽくないのです。でも読み進めると、いきなり心臓を一突きされるような衝撃が。血が凍ります。
年に一作以下の寡作な方ですけど、書店でお見かけの際は是非。長編もものすごく面白いです。「我らが影の声」なんて最高でした。

雑誌の方はいつも通り。
で、トップの画像です。今売りのベストカー12月26日号の巻末のカラーページ、小沢コージさんの記事に「ガレージノブ」さんが!
びっくりしました。記事の方も面白かったので、コンビニでお見かけの際には是非。ビート愛が溢れておりますよ。
ガレージノブHP


Posted at 2009/12/03 13:26:04 | コメント(2) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2009年10月23日 イイね!

読書:0910 最近のお読み物/戸口にあらわれしもの の事

CANON PowerShot G10
<トキオモウタウショウ>

水中強化期間が終了し、ようやくこちらも通常運行になります。いやしかし名残惜しい。
と言うことでここ最近読んだものなどの備忘録を。

携帯電話用データ(ハピレス無料名作)
・芥川龍之介「玄鶴山坊」
・芥川龍之介「戯作三昧」
・芥川龍之介「疑惑」
・芥川龍之介「歯車」
・芥川龍之介「母」
・芥川龍之介「鼻」
・芥川龍之介「手巾」
・芥川龍之介「春」
・芥川龍之介「春の日のさした往来をぶらぶら一人」
・芥川龍之介「春の夜」
・芥川龍之介「春の心臓 —W. B. Yeats—」
・芥川龍之介「雛」
・芥川龍之介「本所両国」
・芥川龍之介「奉教人の死」
・芥川龍之介「報恩記」
・芥川龍之介「文放古」
・芥川龍之介「不思議な島」
・芥川龍之介「冬」
・芥川龍之介「ひょっとこ」
・芥川龍之介「芋粥」
・芥川龍之介「犬と笛」
・芥川龍之介「一夕話」
・芥川龍之介「糸女覚え書」
・芥川龍之介「邪宗門」
・芥川龍之介「地獄変」

文庫
・H・P・ラヴクラフト(大西尹明訳)「ラヴクラフト全集1」創元推理文庫
・夢野久作「ドグラ・マグラ(上)」角川文庫

漫画
・三浦建太郎「ベルセルク34」ジェッツコミックス
・若杉公徳「デトロイト・メタル・シティ8」ジェッツコミックス

雑誌
・スピリッツ、イブニング、モーニング、ヤングジャンプ、ヤングマガジン 他
・Number、CG WORLD
・ベストカー、NAVI、ENGINE、CAR MAGAZINE
・オフィシャル 東京モーターショーガイド2009



だいたいこんな感じでした。
芥川さんラッシュも終盤ですが、今になってやっぱり五十音順でなくて発行年月日順に潰してゆくべきだったと、ちょっと後悔しています。「邪宗門」と「地獄変」は順序を逆にしては台無しですよね。
文庫は手持ちの再読です。南伊豆行が多かったのでこのセレクト。やっぱり「インスマウスの影」は鄙びた漁村で読むと没入度が全然違います。100回以上読んでも、あの後半からラストへの疾走感だけは…此岸から彼岸への一足飛びのドライブ感・この読者置いてきぼり感はまさに空前絶後です。

続いて漫画系。「ベルセルク」の新刊。実はこれまでに何度かやめ時があったんじゃないのかな…なんて思うこともあるのですが、この圧倒的画力の前ではそんな憶測もねじ伏せられます。やっぱり続きが楽しみです。
後は引き続きヤンジャンの「キングダム」がいいですね。小金が入ったら単行本をまとめて買おうと思います。

雑誌の方は特に…ビートさんが拙宅に来て以来、どうも世間一般の自動車への興味がとんと減退しているように感じています。あ、でも今売りのBCでの「復活を期待するもの、アンケート結果」という記事では第一位にビートが来ておりました。て結局ビートがらみでスイマセン。でもちょっと嬉しいですね。
TMSもその流れで参戦するか迷ったのですが。確かにいろいろありますけど、車好き、そして日本人の端くれとして、この危急存亡の秋に日本最大のクルマのお祭りをスルーするのも情け無かろうと。個人的には思いまして。
結局来週の土曜日に幕張へ赴くことにしました。オフィシャルのガイドも買っております。こちらはまだ触りだけしか読んでおりませんけど、エコを命題に国産各メーカーの意地を見られそうです。初の試みとなる、会場周辺の公道を自ら運転できる試乗コーナーもあるとか。混みそうですけどEV系に乗れたらさぞ楽しかろうと。ちょっと頑張ってみます。


そんな感じで駄文ばかりでは申し訳ないので、弊社の戸口にあらわれたもの様の御尊影などを貼ってこの項了といたします。
今日もわりと忙しく事務所内が殺気立つこともあったのですが、こちら様が弊デスクの足元まで侵入され「ナーナー」とおっしゃるお陰で、週末の終末感も和らぎました。ま、明日も出勤でありますけどね。

CANON PowerShot G10
<シャチョー猫>

CANON PowerShot G10
<シャチョー猫>

CANON PowerShot G10
<シャチョー猫>
CANON PowerShot G10
<シャチョー猫>


目が…目が怖い…


Posted at 2009/10/23 18:57:34 | コメント(2) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2009年08月25日 イイね!

読書:0908 或暇人の…いや、そんな! の事

CANON PowerShot G10
<昏い昼休み>

手持ちに一区切りつきましたので、最近読んだ御本などについて。

データ
・エドガー・アラン・ポー「十三時」
・トルストイ「イワンの馬鹿」
・アンブローズ・ビヤーズ「世界怪談名作集 妖物」
・夢野久作「少女地獄」
・芥川龍之介「あばばばば」
・芥川龍之介「アグニの神」
・芥川龍之介「秋」
・芥川龍之介「あの頃の自分の事」
・芥川龍之介「暗中問答」
・芥川龍之介「或阿呆の一生」
・芥川龍之介「或旧友へ送る手記」
・芥川龍之介「浅草公園 ——或シナリオ——」
・芥川龍之介「羅生門の後に」
・芥川龍之介「梅花に対する感情」
・芥川龍之介「尾生の信」
・芥川龍之介「文章」
・芥川龍之介「舞踏会」
・芥川龍之介「カルメン」
・芥川龍之介「父」
・芥川龍之介「偸盗」
・芥川龍之介「大導寺信輔の半生」
・芥川龍之介「第四の夫から」
・芥川龍之介「伝吉の敵打ち」
・芥川龍之介「英雄の器」

文庫
・京極夏彦「邪魅の雫」
・ブライアン・ラムレイ「タイタス・クロウの帰還」


今月はこんな所です。
漫画・雑誌は他にいろいろと。同僚さんからヤンジャンとヤンマガを数ヶ月分頂いたので読んだりしました。
今イチオシは、ヤンジャンの「キングダム」。現状ですでに目が離せませんし、このままきっちり書きつがれてゆけば、「ベルセルク」に匹敵する名作になると思います。


自称BOOK携帯ことauのbiblioさんが来たので、最近は原稿待ちなど手持ちぶさたの時に読む様にしています。上にずらっと並んだデータの古典はすべて、携帯サイトの「パピレス」の「無料名作」コーナーからダウンロードしてきたものです。もちろんタダ。
無料名作はネット上の青空文庫から移植されてきたもの。古今東西の名作ざっと2000作ほどがラインナップされています。最初の内は気になる作品をピックアップしていたのですが、途中で方針を変え、上から全部読んでやろうとたくらんでいます。芥川先生ラッシュなのは「あいうえお順」のせいです。
電子書店ハピレス:無料名作

芥川龍之介は、「羅生門」、「鼻」など教科書的名作は学生の頃読んでいました。オサーンになってこうしてまとめて読みますと、改めてその天才性に驚きます。特に短編のキレが素晴らしい。やはり凄い作家です。
「偸盗」「浅草公園」など有名な作はもちろん、印象に残ったのは、自殺の直前に著わされた、遺書的独白シリーズ(暗中問答、或阿呆の一生、或旧友へ送る手記、大導寺信輔の半生、など)。その内容の深刻さがあっても、やはり鮮烈な表現にハッとさせられます。筆致に躍動感があります。
しかしこの時代って、自殺することが一種のスタイルだったんですね。同時代の太宰治を引合いに出すまでもありませんが、表現者の深い苦悩を慮るとともに、時代の風潮を感じてしまいます。やはり夭逝は、あまりに惜しい。


CANON PowerShot G10
<大磯、こゆるぎの磯にて>

「邪魅の雫」は京極夏彦の百鬼夜行シリーズの第九弾。
まとにかく、全幅50mmになんなんとする、この装丁の威容こそがキモ。大冊かつ難解面妖な内容ながら、読みやすいのがこのシリーズの特徴でしょうか。
圧倒的な説明力。主人公の京極堂の憑き物落としのそれと同じく、作中遍く全ての事象についての詳細な解説。それが大冊の原因でもあり、分かりやすさの主因でもあるのだと思います。つまり「不思議なことなどないのだよ、関口くん。」これですね。
今作も面白かったです。そしてあっと言う間に読了しました。個人的に蘊蓄文学は大好物なんですよね。


CANON PowerShot G10
<CCD筆頭>

続いて、「タイタス・クロウの帰還」。
タイタス・クロウサーガの最新刊です。と言っても本国では1975年に発表されたものなのですが。作者は御大H.P.Lの生まれ変わりと呼ばれる(H.P.L没後9ヶ月後に誕生している)、ブライアン・ラムレイ。

一般にラヴクラフトサークルの作は、徒にCCD(旧支配者群)と人類との対決を重視し、おおむね人類が勝利しちゃったりする、という構図になっており、そこがラヴクラフト原作原理主義者には違和感を覚える元になっています。ラムレイの他作もまさにその構図を取っているのですが、今作ではその構図をほとんどぶん投げて、夢(≒悪夢)と希望(≒妄想)にこそ主眼をおいています。
未読の方の為に詳細は伏せますが、ぎこちなくも冗長な導入中盤部から、突然の断片的な手記形式の独白による後半への暴走、投げっぱなしジャーマンが如き大団円。その加速するドライブ感、読者置いてきぼり感は、まさに正調クトゥルー神話大系と呼べる内容。正直、小説的結構には難有りなのですが、前述の原典怪奇でなくて原点回帰な姿勢も含めて、むしろそこがまた良し、的な。

最低限、創元文庫の「ラブクラフト全集」を読破。できれば国書刊行会の「定本ラヴクラフト全集」、または「真ク・リトル・リトル神話大系」までを網羅されていれば、十二分に楽しむことが出来る一冊だと思います。
「超時間の影」「銀の鍵の門を越えて」あたりをお好きな方には、バッチリオススメでき…


いや!そんな!あの手は何だ!

窓に!窓に!


(編者注:手記はここで中絶。仕事を残したまま筆者は失踪している。)


Posted at 2009/08/25 20:28:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味

プロフィール

「('A`) <対酒当歌 人生幾何 譬如朝露 去日苦多 慨当以慷 幽思難忘 何以解憂 唯有杜康」
何シテル?   08/17 11:14
いや、そんな! あの手は何だ! 屋根が! 屋根が!………無い
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