2007年12月12日
モノチューブVSツインチューブ
ショックアブソーバー(ダンパー)の話です。
ええと、実はジャルー氏より指摘をうけてしまったのですが、JAOSの脚はツインチューブです。思い違いによる誤記で申し訳ない(各位)。ダンパーにモノチューブだツインチューブだと言ってなにが変わるのか、我が家のクルマを題材にちょっとインプレします。
そもそもダンパーが無いと、サスペンションに入る衝撃エネルギーを吸収することができないため振動が減衰しません。このため、ショックアブソーバを併用して振動を減衰させる必要があります。減衰した先は勿論、熱エネルギーに変換されます。
基本的なセッティングは低速度の時に高い減衰力、縮むときより引っ張る時の方に高い減衰力を持たせてあります。
つまり、
●スラロームでは突っ張って、石を踏んだら素早く引っ込み、凸凹では縮みやすいけど伸びにくい
特性を持ってます。
<モノチューブダンパー>
パジェロジュニアに履いてました。エナペタル製。青い筒が目印です。今ではこの形式は純正車輌では殆ど採用されず、アフターパーツでビルシュタイン一派・オーリンズ一派が有名です。エナペタルもビル一派です。ド・カルボン式ともいいます。一方で熱心な信者もいます。(じつはそうです)
うちのロードスターは、アラゴスタダンパーを履いています。これもモノチューブ。オレンジ色のにくい奴です。
利点:
レースに適している。ピストンスピードの速い領域での追従性がよい。
熱くなる=放熱もよいので熱だれしにくい。
泡立ちにくい=振動によるタレも少ない。
ストラット型ショック・アブソーバーは横方向の力を受ける強度部材なので
ピストンロッドの細いツインチューブより剛性で有利。倒立ならもっと有利。
レース・ラリー御用達なのでそれだけで格好いい。(過剰に私見)
欠点:
タウンスピードでの乗り心地が悪い。多くの場合、高圧ガス室が設置され、
シールのためピストンの動きが渋い。ツインチューブに比べ構造が大きい
(だけど、別体タンク式などの工夫もされ、かえって迫力あり)(過剰に私見)
ウチのパジェロJrはフラットダートランナーでしたので、グラベルタイヤ履いてましたから乗り心地なんか無視です。とても調子よかったです。スピード出したときに跳ねません。レース用の装備ですからね、満足感も高かったです。
ロードスターには13k/11kなんてバネをしつらえてますので、低速の突き上げなんて覚悟の上です。
三菱では、ランエボがデフォルトでモノチューブです。さすがです。一方、なんとD:5の兄弟車のアウトランダーのリヤサスはモノチューブ採用です。走りのためだそうです。
<ツインチューブダンパー>
吊しの状態ではみんなこれでした。アフターではロードスターにKONI製を履いてました。とにかくしなやか。バネの堅さの割に乗り心地がよいのが特徴ですね。
利点:
しなやかな動き。街乗りによいので一般車のほとんどがコレです。
アフターメーカーもこの形式が多く、安くて高性能が選べる。
調整代の大きいものまで選べます。
TRDとかラリーアートとかのメーカー直系チューナーはデフォルト
のダンパーメーカーの仕様変更で対応するのでこのタイプが多い
欠点:
熱だれしやすい。(あら?これだけ?)
イメージが乗用車(安価で長持ち)
さて、デリカD:5で選べるのは
●モノチューブ
ビルシュタイン、およびビルシュタイン流用のショップカスタム
FLEGS フルタップ全長調整式車高調(しかも倒立でこりまくり。論理的な最強脚)
●ツインチューブ
JAOS、およびツインチューブ流用のショップカスタム
(ラリーアートのスポーツサスペンションキットもおそらくこっち)
さて、どっちがお好みでしょうか?
ちなみに、D:5パリダカサポートカーは、Eibach 製コイルの脚周り。Eibach お得意のテンダーを持たないちょっとハード系で、形状からいうと倒立モノチューブ&車高調。ダンパのケースは未塗装なのでメーカー不詳ながら・・。
つーことは・・・場合によっては・・・Eibach Pro-Street for D:5が出るかも???これはイバリが効きます。
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Posted at
2007/12/12 21:57:00
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