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ちでんのブログ一覧

2014年06月21日 イイね!

in the distant past for chidenfactory <sanae>

初めから分かっていたことだった・・・今更とやかく言うつもりはない・・・






Prologue


昔「2年毎の呪縛」というタイトルのノンフィクションを読んだことがある。
今をときめく某作家先生の未発表作品。
数々の賞を取ったこの某作家先生曰く「駄作」だそうだ。
だから出版しない・・・

しかし僕は初めて読んだ時から駄作とは思わない。
少なくとも今の自分と照らし合う部分が・・




● ACT-1


時計は昼の12時30分を指していた。
昼食を終え、ネットでその日のニュースを見ている。
僕にしてみればテレビはここ数年見ていない。
唯一の情報源は、昼休みに検索するニュースサイトだった。

携帯の着信音が鳴った。
いつもと違う着信音・・SMSだ。

送信相手は学生時代の同級生だった。

「M野が亡くなって、明後日葬儀なんだけど出席できるか?」

との内容だった。


数秒後、携帯の着信音が連続して鳴る。
今度はLINEだ。

話題は・・その話で持ちきりだった・・









● ACT-2


梅雨の時期、良く晴れた土曜日だった。



彼とは1年前に同窓会で会っていた。
実に25年ぶりの再会。
皆歳を重ねた・・しかし彼は違った。
25年前となんら変わらぬ容姿に驚いたのを覚えている。

箱の中に入ってしまった彼は1年経っても26年前そのものだった。

彼の為に皆が集まった。
当時の担任の先生も来ていた。
普段は余り会えない人達。
こんな時しか集まれないのか?
それを思っていたのは僕だけではなかった筈だ。

そんな中でsanaeを見つけた。
神妙な顔をしながら、箱の中に花を入れるsanaeが印象的だった。
あの日を思い出すかのように・・・


葬儀が一通り終わり皆で食事をしにファミリーレストランに入った時、
sanaeは僕の隣に座った。
意識的にではないと思う。
食事が進み故人を偲ぶ中、一人の旧友が
近々皆で会おうを提案していた時だった。
彼女は僕に皆に聞こえない程の声で

「話があるの・・今度会ってくれる?」
僕の耳元で呟いた。






● ACT-3


「ねぇ、オートバイに乗せてよ」
電話でsanaeは僕にそう言った。

「俺はタンデムはしないんだ」

高校生の時良く口にしていた言葉だ・・しかし
その言葉は理由にならない・・そのオートバイはsanaeの・・2年前に亡くなった亭主の
オートバイだからだ。

「リターンだからな、命の保証はできないよ。お前メットあるのかよ!」
無論あるはずがない。
あまりかぶっていない僕のジェットヘルを貸すことになった。

梅雨とは思えない良く晴れた日曜日の朝・・
sanaeは自宅最寄の駅前で待っていた。
彼女は奴のオートバイに跨った僕を見てとびきりの笑顔で迎えてくれた。

「ねぇ、どこ行くの?」
聞いたsanaeに

「大丈夫!このまま海まで疾走ろう!」
と答えた。

奴の口癖だった。
sanaeは思い出したかのように満面の笑みを浮かべ

「そうしよう!」
と言った。

このオートバイのタンデムシートにsanaeが座るのは何年・・いや何十年ぶりだろう。
ただ運転する人間が奴ではない・・それだけだ。






● ACT-4


ただ目的もなく疾走った。

辿り着いたのは、奴の好きそうな誰もいない漁村の小さな港町だった。
山間のその町は、小鳥のさえずりと波の音しか聞こえなかった。
人は誰もいない。
昔奴から聞いたことがある。
恐らく奴はこういうところにsanaeを連れてきていたのであろう。



sanaeは
「そうそう、こういう所に来たかった・・もう何年も来ていない・・」

本当に静かな場所だった。
狙った訳ではない、たまたま通りかかっただけだ。

日々の仕事、プライベート、家族サービス・・
自分が現実逃避する場所にはうってつけだ。
今になって少し奴の気持ちが分かったような気がした。

波の音が自分の心を癒してくれている・・・
ふと彼女を見ると、彼女は寂しそうな顔で海を見ていた・・
そこには「旧友」とか「同級生」とか「親友の奥さん」とかではなく
「一人の女性」が居た。



見つめていた僕に気付いたsanaeは笑顔で

「ねぇ!海に入ろうょ」
と言って僕の手を取った。

「おまえ、水着持ってきたのか?」
そうおどける僕に

「ばかねぇ、足だけだょ 昔こういうところで旦那とよく足だけ入ったんだょ」
まだ6月だ、海の水は冷たい。

「おまえ風邪引くなよ」

とsanaeに言った・・
だがはしゃぐsanaeを見てそれ以上声を掛けられなかった。




水は冷たいが、暑くもなく寒くもなく・・また風もなく心地よい。



静かな海とはしゃぐsanaeを見ていると、十分に自分の現実逃避が出来た。

日が西に傾きかけた頃、僕はsanaeに

「そろそろ行くぞ」と声を掛けた。


その港町を後にして、少し疾走った海沿いのカフェでオートバイを止め、
二人で少し遅い昼食を取った。

食事が進むにつれ、神妙な面持ちになったsanaeに気が付いた。

「どうした?」

僕が問う。
sanaeはしばらくして少し笑って答えた。


「ねぇ、私達の息子との約束・・・覚えている?」

無論だ、僕はこの一年半、息子との約束を守る為に
このオートバイを触ってきた。

「あと半年だな、俺がこのオートバイに乗れるのは」
軽く言ったつもりだった・・がその言葉の後sanaeは泣いていた・・・・

次の瞬間、sanaeが信じられない言葉を僕に言った。

「勝手なお願いだけど・・あのオートバイ処分して欲しぃ」






● ACT-5


「おまえの言っている意味がわからない・・理由は?」

泣いているsanaeに怒るように言った。

「そうだよね、怒るよね・・・でも多分息子はもうあのオートバイには乗らないょ」

少し前に息子に言われたらしい・・自分はもう乗る気がないと、
僕が所有できない場合は・・処分してもらおうとも・・・



ずっと沈黙が続いた。



食事が終わり、店員がコーヒーを運んできた。
僕は煙草に火を付け、窓の外を見た。

次の瞬間sanaeがその沈黙を破り涙目のまま・・

「ライター借りるね」

と言ってライターの彫刻を優しく撫でながら煙草に火を付けた。
そのライターは息子から預かった奴のものだ。


再び沈黙が続き、しばらくして僕はsanaeを見てこう言った。

「俺はおまえらの息子からあのオートバイを預かった時に、おまえが免許を取得して取りに来るまで
俺が預かると言った、預かった時に免許を取得出来るのが最短で2年後と言うだけであって、
いつまでとは約束していない・・」

sanaeは驚いたように僕を見た。
僕はsanaeの頬に流れる泪を親指で拭きながら

「だから息子に言っておけ、俺が生きている間に・・何年掛かってもいいから免許取得したら
引取りに来いと、それまでは俺が預かる・・と」

sanaeはか細い声で涙を浮かべながら

「ありがとう・・」

と呟いた。

sanaeが灰皿に煙草の灰を落とそうとしたその手に僕は自分の手を乗せた。
親指は泪で濡れている。
一瞬、自分がどこにいるのか判らなくなった。
その時の自分の気持ちに少し気が付いたのだろう・・
とてつもない自分への罪悪感と嫌悪感が襲って来た。

sanaeは下を向いたままだった。






● ACT-6


初めから分かっていたことだった・・・今更とやかく言うつもりはない・・・

若者の車、オートバイ離れが進んでいると聞く。
僕らの時代、オートバイや車は必須だった。
でも、今は時代が違う・・同じなのは18歳と言えば人生で一番楽しい時期だ。
この時代、わざわざオートバイに乗らなくとも楽しい事はいくらでもある。
好きな事をして、色々学んで後の人生の糧にして欲しい。

少し歳を重ねて、自分が父になり自分の父親の事を思い出し
ゆとりがあれば乗るか乗らないかその時に決めればよい。

処分するのは簡単だ、また乗りたくなったら同じ車種は中古車でいくらでもある、
しかし僕もsanaeも新車の時から見ている奴のこのオートバイは
どんなにくたびれていてもここにこの1台きりだ。



店を出ると、海に沈もうとする太陽が梅雨雲に隠れてオレンジ色に焼けていた。



「もうすぐマジックアワーだ!暗くなる前に帰るとするか!」

その言葉を聞いたsanaeは朝迎えてくれたときのように微笑んでくれた。
2人を乗せた奴のオートバイは海沿いを離れ、山間を通って帰路に向かった。

帰り・・sanaeの両腕が僕の腰に巻きついていた。
疾走りながらグローブ越しに僕のお腹の辺りにある
sanaeの手を握っていた・・sanaeも時折手を握り返してくる。

オートバイに乗っていなければ、背中から抱き付かれている気分だ。
革ジャン越しにもその感覚は十分に伝わってきた。
その背中の中で、sanaeは奴の事を思い出していたのだろうか、それとも・・
それは僕にはわからない・・いや、わからないほうが幸せかもしれない。
僕は大事なものを壊さぬよう、ゆっくり丁寧にオートバイを疾走らせた・・



最寄り駅に着いたのは20:00を回っていた。



駅でsanaeを降ろし再びオートバイに跨り帰路に着こうとした時、sanaeは僕に言った。

「ねぇまた・・会ってくれる?今度は車で遠くに行こうょ」

一瞬迷っている自分がいた。

だが僕はヘルメットのシールドを開け

「2人ではだめだ、それに俺はそれほど暇じゃない」
と答えたすぐ後に
「クラス会で会おうぜ!」
と付け加えた。

sanaeはうつむき加減で微笑みながら

「そうだよね、クラス会で会おうょ。でもあっち行っちゃダメだからね、
事故でも病気でもさ。わたし、絶対あなたの葬儀には出席しないょ」

僕はヘルメットを被った頭で大きく頷き

「またな!」

と言って左手を上げオートバイを疾走らせた・・
sanaeはどんな目で僕を・・奴のオートバイを見送っていたのだろう?
しかし僕は駅から遠ざかる時に後ろは見る勇気がなかった・・・



帰り道に昔読んだ「2年毎の呪縛」というノンフィクションの事を思い出していた。

「そんなに急ぐ必要もないか、まぁ次は我が身よ」

そんな事を思いながら、2人目を失ったのは2014年初夏の出来事だった。





fin


camera: Nikon D3(Buffer extension)/COOLPIX S6100
lens:   Ai-AF18-35 F2.8G/Ai-AF 60mm F2.8Micro
film:    Eye-Fi X2Pro (RAW)/SanDisk EX(Jpeg)
labo:   PhotoShopCS6/JTrim


Special Thanks: K.M.PhotoPress.INC/Master MioMori

He can sleep peacefully Kouichiro Mizuno (45 years old of age at death )







Epilogue


「2年毎の呪縛」という話の内容はこうだ。
舞台は昭和40年台~高度経済成長期の日本。
著者は知り合いの知り合いと言う方から取材し加筆した
ほぼ現実にあった話(ノンフィクション)

この物語は主人公が2人いる。

50歳になった主人公1は学生時代のクラス会に参加する。
皆とは30年ぶりくらいに再会するのだが、そこで再会した昔の親友と
再び意気投合したが、一週間後にその親友が亡くなる。
その事がきっかけで他の友人が皆で半年おきに集まろうと言うことになる。
この事を言い出した人物が後に主人公2となる。

常ににクラス会が催され、クラス会以外の旧友との付き合いも増えていく。
しかし、2年経ったある日、別の友人が病気で亡くなる。
この葬儀の時、主人公1が昔聞いた「2年毎の呪縛」の話をする。
2年ごとに友人が亡くなり、最後は自分一人になってしまう。

主人公1はこの主人公が自分だと思っていて、最後まで皆を見届けると
思っていたのだが、その2年後に事故で亡くなる。

その2年後に、そのまた2年後にと2年おきに友人が亡くなっていき、
70歳を越えても元気だった主人公2だが、最後の友人が亡くなった2年後に
自殺してしまうというストーリー。

各パートで主人公1と主人公2の葛藤や取り巻く人物の思いや人間関係、
年老いた人々の恋愛、不倫、寂しさを人間の弱さや不安と同時に絶妙に
描いたヒューマンノンフィクションだったと記憶している。



chidenFactory


Posted at 2014/06/21 00:12:30 | コメント(3) | トラックバック(0) | in the distant past | 日記
2014年01月24日 イイね!

in the distant past for chidenfactory <YOKOHAMA>







● ACT-1

はじめてその街に訪れたのはもう20年以上も前、16歳の時だ。

高校生だった当時、オートバイ欲しさに学業そっちのけで中華料理店でアルバイトをしていた。
学校が終わって自転車を飛ばし、17:00~深夜0:00までみっちり働いた。
無論奴も一緒だ。

「どっちが先にオートバイを買うか」などとくだらない話で盛り上がっていた。

ある日その中華料理店の店主が
「お前らはよくやってくれてるから、本場の中華料理を食べさせてやる」
とこの街に連れて来てもらった。

当時のバイブル
「あいつとララバイ」の舞台の街・・横浜・・・
「行ってみたい」と思いつつも行く術を知らなかった。

今では住んでる街から電車で1時間半くらい・・通過はするが訪れたことはここ数年なかった場所。



世の中便利になったものだ、自宅から2回乗り換えでここまで辿り着ける。

あるきっかけでこの街を訪れる事となった・・
複雑な思い傍ら・・・










● ACT-2

1月にしては暖かい日。
港から来る潮風もまた暑い日とは違いベタつかず心地よい。

「そう、この匂いだ!」

独特の匂い、遠い過去が思い起こされる・・・

最初に就職した会社で初めての勤務地が横浜だった。
木を扱う商社だったので、本牧ふ頭近くに営業所があった。
会社の寮は高島町・・バスで本牧ふ頭まで通っていた。







振り向くと・・マリンタワーがあった。
自分の中では忘れていた建造物。

「今でも登れるのだろうか?」

直進し山下公園の正面へ・・

気が付かないうちに山下公園入り口にある電話ボックスを探している自分に気が付いたが
その電話BOXはそこにはもうなかった。







公園内に入り・・
山下公園からのマリンタワー。
この景色は恐らく20年前とまったく一緒だ。



無かったものは、かすかに見える横浜ベイブリッジ・・

少し歩こう・・・そうだ・・中華街だ。



HOTEL NEW GRANDの前を通り、



中華街に入る・・・










● ACT-3

昔・・そうこの時期僕は華僑の人と付き合っていた。
当時彼女は高島町の古いアパートに一緒に来た友達3人と住んでいた。
6畳一間の風呂、トイレなし。
今の女性には到底無理だろう。
彼女の職場は中華街の小さな料理店。
彼女もバスで中華街まで通っていた。





中華街入り口に程近いホテル。
一度ここで食事をしたことがあった。



そのホテルを背にして裏路地を進む・・
下町のように入り組んだ裏路地だ。
恐らくここ中華街の人しか通らないだろう道。

目指したのは彼女が勤めていた料理店。
観光客相手ではなく、客はほぼ地元の人間のみ。
場所は鮮明に覚えている。
迷いなく到着したその店は名前を変えた料理店になっていた。

経営者が変わったか・・それとも名前を変えただけか?



入り口付近に立つ女孩的玩偶だ。
これはあの時からここに立っている。



隣の家は新築になったみたいだが、この辺は圧倒的に古い建物ばかりだ。



少し広い通りに出て、



右に曲がると



彼女が最後に住んでいた場所・・
まだ現存している。
外見はあの時のまま・・










●LAST

横浜には2年くらい住んでいた。
その間いろいろな人と出会った。
横浜というだけで、地元の友達は車で
ドライブがてら良く遊びに来てくれた。

しかし奴は違った。
どんなに寒くとも奴はオートバイで来た。
そう、1000ccのフラッグシップだ。





裏門から中心に再び向かう途中・・



この建物を見てもうひとつ思い出した事があった。


「オリエンタルホテル・・まだ営業しているのだろうか?」

そういえば・・
その頃よく来た場所・・

「まだあるか?いや・・もうないだろう・・」

記憶を頼りに再び駒を進める。

忘れかけていた事が、忘れてはならない過去が・・完全に記憶の中に埋もれていた物が・・

開かなかった机の引き出しの中にあった昔書き留めたメモを一枚一枚慎重に捲る様に・・







公園の中にお寺がある場所・・を横切る。

少し右に曲がり・・すぐ左・・
この通りだ!
歩いていくと・・・・・・・やはりなかった。
確かこの辺だったがと思う場所には新築のマンションが建っていた。

「もう20年以上前だし・・」
諦めて帰路に着こうと思ったその先の路地を曲がった時だった。



いやこっちの通りだ、今度は間違いない。
横切った公園が見える・・
ゆっくりと歩く・・建物を一軒一軒確認しながら・・



あった・・・・・・
店の外見はほぼあの時と変わらず・・・・・・
何も変わっていなかった・・

ここまで来て入るか入るまいか・・迷っている自分がいた。

勇気を出して店のドアノブに手を掛け扉を開ける。


ドアに付いた鐘が
「カランコロン」と音をたてる・・

そこには老人の店主が居た。

店に入って驚いた。
店の内装はまったくといって良いほど変わっていない。
テーブル席もカウンターも・・
彼女ともよく来たし、奴ともよく来た場所・・・
彼女と来た時は奥のテーブル席だったが、奴とはカウンターが多かった。

奥のテーブル席に近いカウンターに腰掛け、ブレンドを注文した。

サイフォンに水を汲み豆をミルに掛けた時、店主はカウンターにそっと灰皿を置いた。

「俺はやめたけど吸うんだったら・・まだ時間かかるから」

僕は「吸っていいんですか?」

他のお客さんもいる、しかも女性客。

店主は「吸う吸わないは自分の勝手だが喫茶店で煙草を吸えないのはだめだ!」



もうそれ以上はお互い干渉しない。
店主との20年ぶりの会話もここまでだった・・

鞄の中から、煙草と奴の息子から預かったライターを出し
遠慮なく煙草に火をつけた。









ここは何も変わらない・・あの時のままだ・・
この珈琲の味、この煙草の銘柄・・そしてこのライター。

間違いなく20年前のこの場所に今日と同じようにこのカウンターの上にあった。
そしてこの店主と僕もこの場所に居た・・・・

ただ違うのは・・奴と彼女が居ないこと・・それだけだ。

店にはその時と同じように有線から小さな音でロカビリーが流れていた。



「お互いに生きている間にもう一度来ます。」

僕は心の中でそう店主に言って店を出た。



1月とは思えない暖かい風がその通りを抜けていった。

「もうすぐマジックアワーだ、暗くなる前に帰るとするか。またな!」

奴は1000ccにまたがり大通りのほうへ走り抜けていく。

僕は排気音を聞きながら、大通りへ向かって歩く。






中華街の門をくぐりぬけ、みなとみらい線元町・中華街駅の入り口まで来ると
山下公園のほうから吹く風に乗って
「あの匂い」
が身体を包み込んだ。


今思ったことがあった。

「彼女に電話しなくちゃ」

しかし公園前にあったその電話BOXはもうなかった・・・・・・






fin





camera: Nikon FE(jank)
lens:   Ai35mmF2.8
film: Fuji NEOPAN SS 100
labo:   popeye camera


Special Thanks: K.M.PhotoPress.INC







Posted at 2014/01/24 23:35:05 | コメント(1) | トラックバック(0) | in the distant past | 日記

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何シテル?   06/06 20:23
「日々修行ですわ!」がモットーです。 人生最後まであきらめずGO!
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