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2021年07月23日

景色の一部になれる車だから

景色の一部になれる車だから 日本だとフォードはマイナーカーでも、グローバルに見ればフォードは、一部のエンスー向け車種を除けば基本的にマジョリティカーです。車に対して特段の思い入れを持たなくとも車が必要な人たちにより選ばれる車、であると言えます。私はそのことにフォードの意義を見出しています。自分の乗る車がマイナーだからいいなどとは少しも感じていません。

なので、同じようにマジョリティを対象とする車には大いに関心があります。このたびフルモデルチェンされたアクアにも関心があって、何しろアクアといえば、トップ写真のような情景が当たり前な、事実上の国民車みたいな存在ですから。今度の新しいアクアもこのように、それこそ「石を投げればアクアに当たりそうな」存在になるかどうかはわかりません。しかしトヨタの販売力やこれまでのアクアの実績とネームバリューなどを鑑みれば、程なくすると街でまた相応の数の新型アクアの姿を拝むことになるだろうと想像します。
そう想定すると、第一印象としての新型アクアで感心したのが、初代のイメージを継承した「攻めた」スタイリング表現です。いまコンパクトカーは、なるべく多くのユーザーに受け入れられることを前提に、無難なスタイリング表現を採ることが多くなっています。しかし例えば現行フィットが、あまりに消極的で勇気のないスタイリングで不評をかこち、対照的に見るからに快活そうなヤリスが好評を博すなど、コンパクトカーのユーザーたちが決して「淡白」で「当たり障りのない」スタイルを望んでいるわけでなく、実は乗り手の感覚に程よく働きかけるポジティブ感のあるものを欲している人が多いことを、きちんと汲んだスタイリングになっています。






手堅いトヨタが、約10年にわたるアクアの実績の中から、ユーザーの性向や、実際の使われ方・ユーザーが望むものなどをしかとキャッチした上で、これまでのアクアのイメージをガラリと変えることなくブラッシュアップしてきた。そのアプローチは素直に大したものだと思います。ちょっと初代Aクラスを想起させるようなサイドウインドウのグラフィックなど、いまだと「主張が強すぎる」「トレンドじゃない」として引っ込められそうなディテールなのを、アクアの視覚的な特徴点として簡単に捨てなかったことはすごい。ショールームの実車内に座り込んでみた印象では、マツダ3のような暗い穴ぐら感は意外と弱めで(おそらくリアウインドウのサイズが改善された効果もあるのでは?)、多くの人が乗る車としてアレルギーが少なそうに感じられました。

街の光景の一部となるような車が、単に調和や融合を謳うだけでなく、その場の空気を適度に刺激し、街や人に活気を与えられるような存在であるのは、むしろ望ましいことであるように考えます。
この点で、新しいアクアのボディカラーが、初代にあった明るいオレンジやブルーなどヴィヴィッドなトーンが消え、カーキやベージュなどいわゆるアースカラー系が主体になったことは残念です。初代アクアは登場のタイミングや生産工場など、当時の東日本大震災からの復興を象徴するような存在であったから、鮮やかなカラーなどはそれだけで前向きなエネルギーを伝えてくる効果がありました(自分の車を見分けられる効果も ^^;)。閉塞感がなお強いこの時代状況下で、どうせなら色彩面でもさらにアクアらしいキャラクターを発揮してもらいたかった。ただもしかしたら、そこらへんはヤリスに任せているのかも?



(この写真にもアクアがしっかりと写り込んでいました。やはり石を投げれば・・な存在ですね)

思えばフォードも、過去のある時期までは無難で特に気にも止められないような存在感を当然としていたのが、それだけではない、本来の高いポテンシャルに呼応するかの如きポジティブな佇まいを身につけて久しいです。
私は、多くの人から当たり前のように選択される存在が、最大公約数的なだけでない、それ以上の「何か」を主張しようとする挑戦的な姿勢は、フォードであれトヨタであれ賞賛したいです。


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Posted at 2021/07/23 09:58:31

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この記事へのコメント

2021年7月23日 14:11
2枚目の写真、見ればトヨタが半数以上。
恐るべしトヨタ!
コメントへの返答
2021年7月23日 18:57
私のフィエスタが写っている写真ですよね、確かにスズキ車がある以外はすべてトヨタ車です。
隣のヤリスのイエローも、奥のシエンタのグリーンも、車の色としてはなかなか頑張っているトーンです。私のコッパーを合わせこうして3色が一緒にいると、ちょっと日本離れした印象になりませんか?

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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