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ロボ部長のブログ一覧

2024年01月14日 イイね!

カングーとフォーカスに無理やり共通点を見出す

カングーとフォーカスに無理やり共通点を見出すいくらかでも車に興味を持っていると、カングーが何とも不思議な存在であることに気付かされる。自宅の周辺にも二代目のデカングーを主体に存外に生息していて、両手の指くらいの台数なら近隣の居処がすぐに思いつく。ルノーというブランド(ショップもすぐ近くにあるわけでもない)、しかもフルゴネットというやや特殊な成り立ちの車種であることを鑑みれば、異例なまでの普及度合いだと思う。一方でカングーといえばこだわりを持ったオーナーが多い印象で、それだけにオーナー間のつながりも強く、俗にカングー村と言われるようなミーイズムっぽいコミュニティが形成されていたりするのがどうにも気持ち悪いなぁと感じられ、それゆえ私自身はカングーという車に対する目線が長いこと斜になっていた。
しかし最近になって、やはり近所にこんな極初期型のコカングーがいるのを偶然知ったことがきっかけで、カングーへニュートラルに目を向けてみようという気になった。そうしたらフォーカスと色々な点で相通じる部分があることに気付かされ、改めて妙な親近感を覚えている。
まずは出自について、カングーのデビューが97年、フォーカスは98年だからほぼ同じタイミングだ。そして両車ともに既存車種のモデルチェンジでなくまったくのブランニュー車であることも共通している。もちろん、カングーはエクスプレス、フォーカスはエスコートと、それぞれ前身となるモデルはあったが。
次にサイズアップについて、モデルチェンジした二代目で初代から大幅なサイズアップを果たしたのも、カングーとフォーカスに共通な(問題)点だ。どちらも確か二代目の全幅が同じく1,840mmではなかったか?特にカングーの場合、それまでの5ナンバー枠から一気に15cm近く広がったのだから、ボディサイズに敏感な日本市場での当時の戸惑いはいかほどだったか。とはいえ、結果としてそれでもデカングーはかなりの数が売れたのだから、そこはフォーカスの辿った顛末とは大違いである。
最後はカングーとフォーカスというよりも、ルノーとフォードの共通点と言うべきかもしれないが、日本でのビジネスのポジショニングである。ルノーもフォードもグローバルでは大メジャーなのにこの国では肩身が狭い。結果としてブランドのキャラクターを明確にするため、過剰にスポーツ路線を強調した戦略に頼らざるを得なかったことは否めない。そんな中でもルノーはマーケットを底支えするボトムレンジたるカングーが手堅く売れたことが、国内の屋台骨となっていた面が強そうだ。フォードはそこが果たせなかった。
ちなみに今、日本でのルノーのビジネスは、実は結構際どい状況ではないかと推察する。台数は少なくても美味しい稼ぎが見込めた高付加価値のRSが消え、薄利ながら安定して売れていたトゥインゴもなくなり、そして頼みのカングーがフリークから見放され・・となると、これはまさしく一時期のフォード、すなわちフォードジャパンが2000年代終盤頃に欧州系モデルの販売をストップさせた頃、日本で売るタマが事実上なくなったも同然で商業的な危機を迎えた頃を彷彿とさせはしないだろうか?

なんだか結局シニカルな見方になったが、それはさておき、こちらの初代カングー、しかも初期型を今なお乗り続けているオーナーさんは、心底カングーという車の良さを理解して受け入れていらっしゃるに違いない。もし国内正規販売車とすれば日本の地を踏んでから20数年、まさに我がフォーカスと同じくらいになるはず。近しい世代の車に乗る一人として、これからも可能な限り長くこのカングーと過ごしていっていただきたいものだ、と素直に思う。

Posted at 2024/01/14 15:38:47 | コメント(1) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2023年11月18日 イイね!

プントとフィエスタ

プントとフィエスタ最近プントづいている。少し前に、ghiaさんが何シテル?で愛車のフィエスタをプントのそばに駐車すると言われていたのを見たのがきっかけだ。ghiaさんがフィエスタを並べているのはグランデプントらしいが、私が好きなのは93年に登場した初代プントである。昔からジュージャーロを敬愛していたこともあって、初代プントは登場当時から気になっていてカタログも所有していた。久方ぶりにそれを引っ張り出してみて、あ、C346フォーカスで新鮮に思えたマスタードオリーブの色彩感は、すでにこのプントで展開されていたんだ-と再認識。無塗装のブラックバンパーとの組み合わせの洒脱さといったら!



こうして久々にプントに目が向いた矢先、近所のリサイクルショップで出会ったのがトップ写真のミニカーである。パトカーのモデルとはいえ、初代プントの5ドアの1/43ミニカーはかなり珍しいのでは(3ドアモデルはブラーゴから出ていた記憶があるが)?こちらのミニカーは細部のディテール表現はそこそこながら、車全体のシルエットの表現は秀逸で、初代プントの「面質はソフトなのに全体形はソリッド」という独特のシルエットが的確に表現されているように思う。特に、リアに向けてスロープダウンすることなく真っ直ぐに伸びるルーフラインに、初代プントの生真面目なパッケージングがよく表されている。
初代プントが属したBセグの5ドアハッチバック車こそが、全ての車のカテゴリー中で最も「知的なパッケージング」が要求されると言っていい気がする。それは、サイズやコストの制限が厳しい前提のもと、求められる最大限の客室スペースと安全性、積載性などをバランスさせた上で、多くのユーザーを振り向かせられるスタイリッシュさを備えることも大切なのだから、デザインの観点からも全方位型なアプローチを課せられたカテゴリーと言える。ジュージャーロ氏はこの点で、初代ゴルフやウーノといった5ドアHBの傑作を数多く生み出してきていて、初代プントもまさしくそうした経験に基づいた模範的なパッケージングの1台であった。

そして、初代プントの登場から10年近くを経て現れたB256フィエスタの5ドアモデルに、私は初代ウーノやプントに相通じるパッケージングの発展形を見た思いがした。アップライト気味に5人の乗員を座らせることで、車体の全長を必要以上に伸ばさずとも良好な居住性を確保する。そうすると必然的に車高は高めとなるが、それによる立体マスの縦方向へのボリュームの増大化を決してダルに感じさせない造形手法の冴えは、まさにニューエッジ・デザインの究極と言うに相応しいものだった。
一方で、B256フィエスタのルーフラインは初代プントと比べると、明らかにリアに向かってスロープダウンする度合いが強いのが、下の写真からもわかるだろう。2000年代初頭にフォードのデザインディレクターを務めたJ.メイズ氏は、B256フィエスタのデザインに際して、ホンダのフィットのように空間効率の高さと引き換えにミニバン的なボリュームがボディに生じるのを避けたかった、と言及していた。この点は初代プントあたりと比べると、パッケージングを多少スタイリング表現に振ることで妥協した面があると言えそうだが、小型のハッチバック車に効果的な、抑制の効いた躍動感を与えることには成功していた。それにしてもこのサイドビューで見ると、何ときれいなルーフラインであることか!



きょうび、初代プントやB256フィエスタのようなパッケージングとスタイリングを伴った5ドアHBは本当に少なくなってしまった。同じくらいのサイズ感ならより用途性と見栄え度が高いSUVへとユーザーの指向がシフトしたからだが、いたずらに寸法や物量を拡大することなく必要な機能をもたらす、真に理知的な成り立ちを備えた小型車が今だからこそ求められている気がしてならない。
Posted at 2023/11/18 22:25:25 | コメント(1) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2023年10月07日 イイね!

深読み・・蓋かけされた顔から伝わるのは

深読み・・蓋かけされた顔から伝わるのは前々から、今年MCを受けて以降のこの車を見るたびに(実際はそんなによく見るわけでもないが)何かの車の顔とイメージが近いな・・と感じていたのだが、そうか、Mach-Eだ!と気づいた。ソウルレッドの色調といい、新たに「フタをされた」フロントグリル周辺の意匠といい、どこかしらマスタングMach-Eを喚起させるものがある。Mach-Eも実車を見たことがあるわけではないのだけれども。

(写真はNet.CarShowから借用)

少し前に実施されたマツダ2のMCでは、特に女性へのアピールが意識されたそうだ。曰く、マツダ車全体として男性ユーザーに選ばれる傾向が強いらしく、本来ならば女性ユーザーも多いBセグメントのコンパクトカーであるマツダ2でさえ、女性からの支持の割合が低めなのが課題だった、と。女性や若年層による支持を得るべく、よりパーソナル&カジュアル指向を強化して新たに設定されたグレードの中に、この「フタかけグリル」モデルも含まれるという。
正直なところ、元々の大きなグリルを覆うと女性や若者が反応するのか?わからないけれど、私はこのフタかけグリルに、BEVに近いフロントフェイスの印象を与えたいというマツダの思惑が透けて見える気がしている。つまり、テスラやボルボ、そしてフォードなどのBEV各車に共通する、グリルレス基調の顔つきを純然たる内燃機関車であるマツダ2に表現させているのではないかという邪推(?)だ。

近年のマツダは、ブランドイメージの強化に向けて、自らのライフスタイルを充実させることを大事にしながらも社会や環境へ対する高い意識も持ち合わせた、洗練された志向を備えた層をターゲットにしている。そうした層はBEVへの関心も高いのだが、あいにくマツダにはそれに応えられる商品ラインナップが欠けている(MX-30はほとんどアリバイ作りのための本気でないBEVに過ぎないことをユーザーは見破っている)。
一方で、マツダの経営戦略におけるBEVの位置付けは決して積極性を感じさせるものではない。少し前までマツダの執行役員を務め、いわゆる「魂動デザイン」を提唱し指揮した前田育男氏などは、BEVには関心がなく自分がデザイン開発のリーダーとしてそれに取り組む意欲は低い、と商業媒体上で公言していたほどである。それはマツダの企業規模や地域社会・生産体制などとの関係を踏まえた上での見解かもしれないが、BEVだけでなくPHEVなどの電動化全体に対して、マツダの動きはいかにも消極的に映る。そんなマツダ自身がいま特に重視するユーザー層のニーズとのズレがあるジレンマを、他ならぬマツダ自身も実は感じているのではないかと思う。
他社のようにBEVをはじめとした電動化への急速なシフトを行えないならば、せめてそれを象徴するイメージだけでも自社商品へ反復させることで、若い層や女性の意識との乖離を防ぎ、自分たちが決して周回遅れでない、アップデートされた存在であることをアピールしたい-そんな少しばかり悲壮な想いを、ブランドアイデンティティの一大ポイントとして維持し続けてきた顔をあえて覆い隠した、このマツダ2から感じるのである。
Posted at 2023/10/07 18:16:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2023年03月19日 イイね!

ベース車からの飛躍度合いの絶妙なさじ加減

ベース車からの飛躍度合いの絶妙なさじ加減フォード◯カですがそれ以前に一介のクルマ好きだから、こういう車種が自宅からそれこそ徒歩数分の場所にいるとなれば黙ってはいられません。初代デルタは今では中古車相場が凄まじいことになっているそうですね。特にモデル末期のエヴォなどとんでもないようです。私はそうした投機的なことにはまったく関心がないので、エヴォルツィオーネがどれほどの存在なのかもよくわかりません。
この近所に現れたHFインテグラーレは、エヴォになるより前の世代なので、ボディの拡幅度合いは控えめだし(5ナンバー!)、フロントのエアアウトレットだってまだ孔を開ける余地が各所にあるくらいに止まっているのがいいですね。エヴォはもうこれ以上やりようがないかのような悲壮感が漂っていて、そういう本当にギリギリの刹那的な存在感が好きな人もいるのでしょうけど、私としてはエヴォは無理くり感があって見ていてなんだか痛々しいです。

フォードならばエスコートRSコスワースが同等の存在であり、エスコスもベースのモデルからすれば相当に各部に手が入っていて、見た目には別物感があります。しかしたとえ巨大なスポイラーが付けられようが、フェンダーが膨らもうが、フロントの孔が増えようが、おおもとの標準モデルからの地続き感が絶妙に保たれているのが、こちらのHFインテグラーレと共通している美点だと思います。グループAカーは平準的なベース車とのギャップが魅力ですが、ギャップの表現のさじ加減は、エンジニアリングだけでなくデザインの観点がきちんと反映されてこそ決まるのだと思います。
Posted at 2023/03/19 21:19:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | Other | クルマ
2023年02月15日 イイね!

「アストン顔」とフォード

「アストン顔」とフォード昨日の昼時、六本木での信号待ち中にこちらへ迫ってきたアストンマーティンのシグネット。これまでシグネットは何台か見てきましたがシルバーカラーは初めてでした。

一時期のフォード各車のフロントがアストンに似ていると言われ、その理由としてアストンのデザイナーがフォードにも在籍していたから、といった説明がされることがありました。これは正しいような、正しくないような説と言えます。
アストンで腕を振るったデザイナーでフォードとも関わりが深かったのは、名門復活のきっかけとなった90年代のDB7をデザインしたイアン・カラムと、2000年代初頭のアストン各車をデザインしたヘンリック・フィスカーがいます。カラムはDB7を手がける以前に欧州フォードのデザインセンターに所属していたことがあります。フィスカーはアストンがフォードのPAG(Premium Automotive Group)に属していた際のデザイナーだっただけに、フォード本体との関わりも深く、アストンのデザインを担当する傍ら、当時ロンドンにあったフォードのデザイン・シンクタンク「インジェーニ」(INGENI)のチーフも担当していました。
しかしこれら2人がアストンと関係があったのは、フォードのいくつかの車が「アストン顔」などと評された2010年代初頭よりはずっと前だったから、直接の影響はほとんどなかったと言えます。そういった意味ではアストンのデザイナーによるフォードへの関与というのは正確ではないのですが、一方で「アストン顔」各車に象徴されたフォードのワン・グローバル・デザインを指揮したデザイン・ディレクターのJ.メイズが、フィスカーをアストンに招き入れ、「インジェーニ」のチーフも任命した経緯があったことから、メイズの指揮下でフォードにアストンのテイストが反映された、と言える面があります。フォードがグローバルなモデル展開を進める上で、世界各地のユーザーの嗜好に応えられるプレミアムな印象を与えるために、アストン的なフロントエンドによるイメージづくりが有効だと、メイズが判断したのかもしれません。

今日のシルバーのシグネットを見て連想したのが、こちらのモンデオ。個人的には「アストン顔」という形容が最もしっくり来るのが、このモンデオのフロントエンドなのです。





Posted at 2023/02/16 00:55:36 | コメント(2) | トラックバック(0) | Other | クルマ

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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