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2016年04月30日 イイね!

クリス・バードの美意識

クリス・バードの美意識90年代から2000年代にかけて、欧州フォードのデザインテーマであったニューエッジ・デザイン。その後期にあたる2000年代初頭のモンデオやフィエスタのデザインを統括したディレクターがクリス・バードです。アウディから欧州フォードへ移ったバードは、おそらく当時のアウディが世界のカーデザインに多大な影響を与えたトレンド・セッターであったことから、フォードがそのようなトーンを自社のデザインに欲していたがゆえの「引き抜き」だったのでしょう。実際にこのモンデオとフィエスタにも、初代TTやA2といったアウディの先鋭的なデザインと相通じる処理が認められます。両車ともに、均一でシャープなライン、大きめのRがかけられてテンション(張り)を感じさせる面構成、明確な円弧のフェンダーアーチなど、当時アウディが打ち出した「ニュー・ジャーマンルック」とでもいうべきソリッド指向な造形手法のうえに成り立っているデザインといえます。明らかに、クリス・バード自身の造形感覚や美に対する意識が反映されていると考えられます。
メーカーのインハウス(企業内)デザイナーであれば、自分自身の美意識や好みがあっても、時に応じてテーマを変える企業のデザイン方針に合わせた表現をすることが求められます。逆にいえば、つねに自らの持ち味で勝負ができるように、それが生かせそうな企業を渡り歩くこともインハウスデザイナーの宿命です。アウディで確固たるデザインのテーマを築くことに貢献したバードは、その成果をフォードにおいて遺憾なく発揮させることになりました。その後、フォードがより躍動的で情感に訴えるキネティック・デザインへとデザインテーマを変化させるとともに、バードはこの次のモンデオのFMCまでは関わったようですが、それ以降はフォードデザインの表舞台で名前を見ることはなくなりました。
Posted at 2016/04/30 18:40:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | Mondeo | クルマ

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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