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2020年05月22日 イイね!

日産×フォード×スペインから生まれた車種のこと

日産×フォード×スペインから生まれた車種のこと日産がスペインの工場封鎖を検討中との報道があります。折からのコロナ禍の影響とされていますが、実際はこの数年来稼働率が低下していたことを受けてのリストラ策のようです。

日産のスペイン工場ではかつて、欧州フォードとの共同展開車であった「テラノII」が生産されていました。「ミストラル」の名で日本へも輸出された、ヨーロッパではフォード「マーヴェリック」としても販売されていたRV車です。
当時の文献をひもとくと、テラノIIの開発にフォードの関与は相応にあったようです。しかし完成した車両は、日産とフォードとの「作り分け」がほぼバッジエンジニアリングといっていい程度に微細なレベルで、マーヴェリックは実質的には日産からのOEM供給車というべきだったのでしょう。
オフロード性能はもとより、ヨーロッパ圏の高速巡行や都市部での街乗りもこなせるだけのオンロード性能の高さを重視したRV車という、フォードが得意としていたアメリカンRVとはいくぶん異なったベクトルの商品性は、当時のフォードにとっても未開拓で不慣れだったので、日産に開発のイニシアチブを委ねたのかもしれません。
そうしたテラノII=マーヴェリックは、それだけに無骨な本格RVというよりは、スマートな風貌を備えた都市に似合う雰囲気が魅力的でした。当時、私も日本に入っていたミストラルがとても気に入っていました。特に青い2ドアショートは洒落ていて、ちょっと可愛くもあったのがよかった。TV CFでピチカート・ファイヴの曲が使われていたのを覚えています。

マーヴェリックは、この初代の後は、初代エスケープの兄弟車が2代目を務め、そこまででマーヴェリックの名前が消滅したのち、クーガが事実上の後継車となって今日に至っています。その意味ではフォードにとっては、のちのSUVの主力車の礎を築いたという点で、重要な役割を担った一台といえそうです。

ちなみにテラノII=マーヴェリックのスタイリングを担当したのは、アルファ155やランチア・デドゥラ、フィアット・ティーポといった90年代初頭の何台かのイタ車も手がけたイタリアの工業デザイン事務所であるIDEAです。そうしたこともあって、見事にヨーロッパの景観に調和する佇まいになっていたのですね。
Posted at 2020/05/22 19:12:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | Maverick | クルマ

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
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