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2024年08月24日 イイね!

デロリアンがフォードエンジンを積まない理由

デロリアンがフォードエンジンを積まない理由自宅からわりと近いエリアにあるショップの店先にこんな車が。デロリアンは不思議で、すでに誕生から40年以上を過ぎて今なお結構な台数が生き延びている。各地のオフミーティングなどでもちょくちょく目にされるようだし、売り物だってたまに出てくる。いくらフリークによる世界的なネットワークが形成されているとはいえ、そもそもメーカーがとうの昔に消滅していることを考えれば異例の長寿ぶりと言えるのではないだろうか?デロリアンを象徴しているステンレスのボディ外板がサビや腐食に強く、無塗装ゆえ褪色の心配がない点などは、物理的にこの車を長持ちさせる要因の一つになっているのかもしれない。

昔からデロリアンについてどうにも不可解だったのが、搭載されるエンジンが通称ドゥブランV6、すなわちPRVのV6であることだ。ジュージアーロによるスタイルをまとうデロリアンは、ハードコアなスーパーカーでこそなくても、見るからに俊敏なスポーツ性能を備えたスーパーGTカーという印象なのに、当時はプジョー604などの大型サルーンにも積まれていた重たくてパワー不足のV6を採用するなんて、いかにもミスマッチングではないか。
これについては、デロリアンのエンジニアリングをロータスが担当したということで、もしかするとロータスヨーロッパの最初期にエンジンをはじめとした主要なコンポーネンツをルノーから調達したことに倣ったのかも、とも思った。もしそうだとしたら、ロータスヨーロッパはその後エンジンをフォードベースに切り替えたのだから、デロリアンの設計においては当初からフォードエンジンを選択することだって十分に成立したのでは?
そう、デロリアンには、フォードのエンジンが載るのが相応しかったように思える。フォードのエンジンは、多くの小規模なスポーツカー専業メーカーやバックヤードビルダー的なつくり手から恰好の素材として選択されてきたし、他ならぬフォード自身がそうした立場へ積極的に自らのエンジンを差し出してきた(今だってそうだ)。デロリアンの組み立て工場がアイルランドにあったのも、フォードUKからのパーツ供給を受けるには好都合な条件だったはずだ。

自分で考えれば考えるほど、デロリアンとフォードエンジンとのマッチングに何も不自然なことはなさそうなものだが、しかしそうならなかったのは、結局のところデロリアンの創設者にしてそのネーミングの始祖であるジョン・デロリアン氏が、GM出身であったという一点で、フォードのパーツを採用することなどはじめから完全な想定外であった・・と推測するのが自然ではなかろうか。

Posted at 2024/08/24 10:42:16 | コメント(1) | トラックバック(0) | Other | クルマ

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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