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ロボ部長のブログ一覧

2017年10月29日 イイね!

「私の好きな欧州フォード」

「私の好きな欧州フォード」もう20年近く前、仕事の関係でお二人の日本人デザイナーと知り合う機会がありました。その方々はイギリスのデザイン系大学を修了後、ユニットを結成してロンドンをベースにプロダクト(製品)のデザインを手がけていました。私が知り合ったのはお二人が現地に生活の拠点を構えてしばらくした頃、定期的に帰国された時にお会いしては、ロンドンでの暮らしぶりやヨーロッパのデザインの最前線についての話を興味深くうかがったものです。

ある時、クルマが好きな私はお二人にふだんどんなクルマにお乗りなのか?と尋ねてみました。それに対する回答が「フォードの小さいのに乗っている」。聞けば、ロンドンでの暮らしを始めてまだ間もないこと、これからヨーロッパでデザイナーとしてのキャリアを本格的に積み上げていくうえでも、いまはまだクルマにあまりお金をかけられないんですよーそんなことを笑いながら話していた記憶があります。世界的なデザイナーが群雄割拠するヨーロッパに日本人が斬り込んでいくのは並大抵なことではなく、まずは何よりもそのために、自分たちの持てる力を注ぐという意志の強さを感じるとともに、そんなお二人のパートナー車が欧州フォードであることに、どこか意外というか、しかし同時に微笑ましさも感じたのでした。
その「小さいフォード」がKaなのかフィエスタなのか、はたまたエスコートなのかはわかりませんでしたが(確か、当時はまだフォーカスが登場する直前くらいだった気がします)、いずれにせよ、ロンドンの街中や郊外のカントリーロードを駆け、時にはデザインの素材や道具や製品の試作品を運んだり・・と、きっとお二人の日々の足として活躍していたのでしょう。

プロダクトデザイナーは、身の回りのモノのあり方に対する意識が人一倍敏感だから、自分が気に入らないモノは基本的に身近に置きたがらないものです。たとえモノ選びにお金がかけられないとしても、できる範囲でなるべく感覚にフィットするモノを選ぶはずなので、そういった人がMiniやVWやFIATなどでなくフォードを選んだことが、とても興味ぶかく感じられました。
もしかすると、「フォードでござい!」というこれ見よがしな個性や記号性がない分、虚飾なく実質的な部分がしっかりと前に出てきているという「良質なカンバス」のようなキャラクターが、デザイナーの美意識に合うのかも・・その時はちょっと肯定的に捉えすぎたのかもしれませんが、私はそんなふうにも思えた欧州フォードのことが好きです。
Posted at 2017/10/29 10:00:35 | コメント(2) | トラックバック(0) | Ford | クルマ

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「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
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