• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

ロボ部長のブログ一覧

2023年08月20日 イイね!

恣意なる「史上初」「史上最高」

恣意なる「史上初」「史上最高」(今回はイメージをmedia.ford.comより借用)
新型マスタングに新しいグレードとしてGTDが追加されるという。マスタングのル・マン出走車の技術がふんだんに盛り込まれた、ロードゴーイング・レースカーとでも言うべきスーパーグレードである。そのスペックといい価格といい、もはや「ポニーカー」マスタングの域を超越した存在のようでもあり、外見的にも確かにS650マスタングのシルエットをベースとしながらも、空力性能向上のためのボディ各所の処理も見るからにただ事でないレベルである。「何シテル?」でも記したが、リアに大きくオーバーハングした巨大なスポイラーに、いにしえのシエラRS500に装着されていたそれを想起させられたりもする。

このGTDの情報を見て、脱内燃機関の声も喧しい折によくこうしたモデルを、極限定数の販売とはいえ、一応は一般市場向けに出して来るものと感心させられつつも、人が車に速さを追い求める欲望にはキリがないことを改めて実感する。
GTDのプレス資料には「マスタング史上かつてないモデル」と高らかに謳われている。そしてこれまでも、マスタングをめぐるフォードオフィシャルの説明では、こうした「史上初」や「史上最高」といった類の表現が折に触れて使われてきたことを思い出さずにおかない。それは歴代のBOSSであり、SVTコブラであり、シェルビーGTであり、KING OF THE ROADであり・・要は、性能的にさらなる前進を標榜したモデルを間断なく登場させることで、常に「これは史上最も・・・」が塗り替えられてきたのだが、とにかくマスタングの歴史にはそうしたリプレースが非常に多かった印象がある。言うまでもなく、マスタングを提供するフォード自身が、「史上初・史上最高」を飽くことなく更新させることで、熱心なユーザーを常に引き寄せ続ける戦略を一貫させているからだ。
結局のところ、史上最高の性能を求めてひとときそれに浴したとしても、世代交代が起きればいずれ最高の座を明け渡すのは自明の理である。史上最高でいられるのは次の最強王者が現れるまでの刹那に過ぎないことは、誰よりも車の提供者側が認識している。そうした儚さを認めたくない、常に最高であらねば納得が行かない覇気あるジャンキーが、少なからない苦労を押してでも代々の最高モデルを乗り継ぐのだろう(シビックType RやインプレッサSTiのモデルチェンジごとに勃発する争奪戦を思い起こす)。それはメーカーにとっては、高付加価値の商品への惜しみない投資を重ねてくれる美味しい上顧客であることは確かだ。

さて「史上最も速いマスタング」を求めていまは760HPのシェルビーGT500に乗る人が、次はこの800HPのマスタングGTDに乗り換えるのだろうか?さしものスピードジャンキーであっても、この乗り換えパターンにはそう易々とは踏み出せないだろう。一方で、最新のS650マスタングには、GTDのベースとなった新グレード「ダークホース」がある。このダークホースもまた、フォードが、シェルビーを名乗らないマスタングとして過去最高のエンジン出力をアピールしている(やはりこれも「史上最高」だ)。私の目にはすでに、このダークホースをベースにコブラエンブレムを掲げた新生シェルビーGTの姿が控えているのが薄々見える気がする。これまでもフォードはずっとそうしてきたからだし、その時はまたフォード自身によって恣意的に「史上最高」が書き換えられることになるのだろう。

以下は独白。私自身が車に対して求めるもののプライオリティとして「速さの追求」は限りなく低い。自動車競技への関心もないし自分で車を他者より少しでも速く走らせたいという欲求も全然ない。車は別段速くなくても気持ち良く走れればいいと思っている。だから、マスタングGTDのようなモデルに対しては単純にスゲーなあと思う反面(ニュルブルクリンクが何秒云々・・などと言っているのはフォードらしからぬ印象でいただけないが)、まるで他人事である。フォードが自動車という走行物体を提供する企業である以上、その動的性能を突き詰めていく姿勢が、結果としてフォードの多くの市販車に有益なフィードバックとして蓄積・反映されるのだろうから、大いに意義は認めるにしても、自分でそうした領域へ踏み込もうとは考えない。
常に「史上最高」と、それが破られた時の落伍感を意識しながら車になど乗りたくないから、速さとは全く別のことに車の価値を見出すべく私はフォードに乗っている。フォード、絶対的に速くはなくても、安心して気分良く走らせるには最高の伴侶である。
Posted at 2023/08/20 15:18:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | Mustang | クルマ
2023年08月13日 イイね!

こちらフィエスタ!

こちらフィエスタ!買い物へ行き利用した公共駐車場でのひとコマ。収容台数と出入庫量が多く一部が機械立体式になった駐車場なので、随所に係員がいて、常に空きが出たエリアを案内してくれています。今日もその方たちの指示のもと行き着いた先で、駐車が可能なパレットの前に立って誘導をしてくれた係の方。私の車を見てすぐに「ハイっ、フィエスタ!」と言ったのを確かに聞き取りました。いちいち入庫する車の車種を点呼するのが決まりなのかな?それより何より、ちゃんとフィエスタと正しい車名を言われたことがちょっとした驚きでした。おそらく私がパレットへ後退で入れる寸前の瞬時にリアのロゴバッヂを見て、車名を読み取ったのだろうと思いますが、それにしたって独特なスクリプト調で記されたFiestaのロゴをすぐにフィエスタと読み取れたとしたらなかなかすごいと思います。日々、古今東西の様々な車種のロゴバッヂを目にしているだけに、瞬間的なロゴの可読力がものすごく鍛えられているのかも?
いやいやそれ以上に、もしかしたらそもそもフィエスタのことを知っていた方だったりして?以前に別な場所の立体駐車場を借りた際にも、そこの係員の方から「フィエスタいい車ですよね」と声をかけてもらったことがあったので、車に一定の関心を持っているような方だとしたら、フォードやフィエスタについても知識をお持ちだったりするのかもしれません。なんにせよ、マイナーな車だけに、思いもよらないところでフィエスタの名を呼んでもらえるのは嬉しいものです。

後からどうでもいいのだけど思ったのが、初代のピューマとか、ロゴを見ただけではさすがに車名を読み取るのが困難だろうなあ・・
Posted at 2023/08/13 18:33:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | Fiesta | クルマ

プロフィール

「まさしく、日本の景色の中にいるフォード。Viva !」
何シテル?   01/17 15:18
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。フォードを40年近くにわたって乗り継いでいます。2016年をもってフォードは日本から事業撤退しまし...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2023/8 >>

  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

愛車一覧

フォード フィエスタ フォード フィエスタ
2014年に国内80台限定で販売されたレザーパッケージの第一弾、うち20台の割り当てとさ ...
フォード フォーカス (ハッチバック) フォード フォーカス (ハッチバック)
生涯で8台目のフォードとして、2000年式・日本発売極最初期のC170フォーカスを202 ...
フォード フィエスタ フォード フィエスタ
「均整」「端正」「抑制」いまのカーデザインが忘れた3つのSeiを備えた小粋な実用小型車で ...
フォード フォーカス (ハッチバック) フォード フォーカス (ハッチバック)
Ford Focus SE/2003 year model/Zetec 2,000cc/ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation