2019年03月03日
間違いだらけの?単気筒エンジン感
●間違った思い込みの単気筒エンジン感
バイク乗りの間で単気筒エンジンのハナシとなれば、
いつの時代からか「ヤマハSR」が基準になって、
エンジンのフィーリングがとか、鼓動感や振動、排気音などを比べたりして、
「単気筒らしいネ!」とか「コレぞ正にシングル!!」なんて言い方をしてました(よね?)、
また、暗黙の了解として(?)、
排気量は少なくとも250以上、
400が基本(?)で、ソレ以上はビッグシングルと形容されて、
2サイクルや125以下の単気筒車はまた別のカテゴリー分けされたりして、
誰がどう決めたのか?少なくとも私が知る(バイクに興味を持ち出した時代から)30数年前から、
そんな世界となっているようです、
で、先にも書きましたが、単気筒エンジンって、
馬力とかの性能ウンヌンよりも振動とか回転フィールのほうが大切にされてきて、
(モチロン例外もあります)
メーカーもそういうのを良く理解して(?)イロイロな単気筒エンジンをリリースしてきました、
で、私も免許取得してスグに乗ったのが単気筒(スズキグース350)で、
「おおっ、コレが単気筒ダ!」みたいな知ったかぶりで(笑)乗りました、
それまで単気筒なんて乗ってもいないし初めての愛車にも関わらずにネ(苦笑)、
バイクの雑誌等(って言うか昔のコトなので雑誌と友人等の会話くらいしか情報源なかった)で、
単気筒のインプレを読んで「そうなんだ」とそう思い込んでいたんですね、
なので、グースの後に乗った(先日のブログでも登場した)ホンダの「AX-1」に乗って、
とってもモノ足りなさをカンジたのです、
AX-1は水冷のDOHC4バルブ、シリンダーには2輪では初めてメッキシリンダー(NSシリンダー)が採用され、
今にして思えば当時コレ(AX-1)の為だけに設計したとってもゼイタクな仕様のエンジンなのですが、
AX-1を購入した当時21歳の若造の私は、
そんなAX-1の魅力のミの字も分からずに半年余りで売り飛ばしてしまった・・・(汗)、
いえいえ、車体を初め、乗り味はとっても好きだったんですね、
今の私の愛車XL230みたく、気軽に振り回せるバイクなのです、
当時もヤマハDT125Rと言うオフ車に乗っていたのもあって、
オフ系の車体のハンドリングや動きって言うのが自分に合っているのカナって、
そう思ってAX-1を購入したのですが・・・、
エンジンのフィーリングがグースと比較してしまうとどうしてもツマラナク思えてしまい、
しかもパフォーマンスでDTにも劣ってしまうと言う(苦笑)、
DTは125ですが2サイクルなのでそれこそウデがあれば結構速いんですね、
まだまだ若かった私がいくらヘタクソでも(今もヘタクソでも・笑)、
精神面で(?)遅いとカンジてしまうからには、
魅力度が低くなってしまったのであります、
ずっとあとになってソイツが大きな間違いだったと気付くのですがね(苦笑)。
●らしくない単気筒
AX-1のエンジンって、思い返せば「単気筒らしくない」エンジンのフィーリング、
水冷ですからエンジンのメカノイズも静かですし、
DOHC4バルブだからかメッキシリンダーだからか吹け上がりはとても滑らか、
単気筒では大切にされる(?)振動や鼓動感なんてのも余りカンジられず、
振動の少ない(小さい)快適な単気筒なのです、
と、書きますと、おそらくは(乗ったコトないのでわかりませんが)近年の単気筒エンジンと似ているのでは?と、
でも、ソノ当時、グースを知って雑誌のインプレで間違った単気筒感を持った私には、
AX-1のソレは魅力的じゃなかったんですね、
グースは単気筒としては異例の高回転型で1万回転までアタマ打ちもなく吹け上がる、
特に8000回転からは2サイクルみたいなパワーの出方をしてスゴく面白い、
ソノ一方で排気量も350あるので低回転でドコドコ言わせて高いギヤで引っ張ってバリバリ言わすのもできる(笑)、
雑誌で言う「低速では単気筒らしく、高回転はそれまでにない単気筒の回り方のバイク」となるのです、
でも、AX-1はそれまでの単気筒として求められた鼓動感や振動、回転フィール等が、
大袈裟に言えばマルチ(2気筒以上)エンジンみたいなカンジで、
とってもアッサリしたモノだったんですね、
そんな「アッサリなAX-1」を血気盛んな(爆)21の若造が面白いと思えるワケないですよね(?)、
バイクに乗るなら、単気筒ならではの刺激が欲しかったのですョ。
●今にして分かる「単気筒感」
これまで10数台のバイクに乗って、
そして2年ホド前にXL230を増車して、
「あぁコレこそ単気筒(笑)」と長年の想い(?)を果たせました、
XLは低回転でホド良い振動、
ソコからアクセル大きく開ければ「バカバカっ」って強い振動をハンドルやステップに伝え、
高回転でパワーが出るも、「ドンっ」とゴムでも挟んだかの様なアタマ打ち感があって、
いかにも「単気筒らしい」回り方・フィーリングのエンジンなのです、
グースは単気筒としては高回転型と先にも書きましたが、
コレも単気筒らしい部分がある、と雑誌等に書かれ(私もそうカンジて)、
XLは実に単気筒なソレと思い、
では、AX-1は?と思えば、
コレはエンジンの進化や完成形として見たら「とっても良くできた単気筒」になるのでは?と、
振動少なく、スムーズに回転上がって、アタマ打ち感も少なく、扱いやすいパワーの出方・・・・等々、
こう書くと、良くできたエンジンですよね?
エンジンの歴史で見れば、まずは単気筒があって、
高出力化や高級化のためにシリンダーの数が増えて、
シリンダー数増えれば、回転は滑らか・振動は減る・排気音も(単気筒に比べれば)静か・・・と、
正にAX-1のエンジンがそういう方向に当てはまるなぁ~と思ったワケです、
そんなエンジンを30年以上も前に、
(AX-1の登場は1987年・昭和62年でした)
たったひとつの車種の為にこんなエンジンを造ってしまうなんて、
(後年になって「XLディグリー」と言う車種に転用されますが、最初はAX-1だけのエンジンでした)
ホンダってスゴいな!と思うと同時に、
車体も現代のアドベンチャー系に通用する設計と、
AX-1、今さらですが相当スゴい思想のバイクだナ!!と、
で、そんなAX-1をホンのチョッピリしか愛用しなかったケドも、
乗ったからこそ(今頃ようやく・苦笑)分かった「単気筒感」とソノ奥深さ、
あぁ素晴らしき単気筒の世界(笑)、
魅力を追求してのどんな性能やフィーリングでも、
「単気筒らしい」エンジンとして受け入れてやりたいと思いましたね。
50でも125でも単気筒らしさはありますし、
ソノ排気量しか持たない魅力もあります、
大きな単気筒はソレはソレで爆発的なトルクや瞬発力で圧倒的で面白く、
250クラスは軽やかに程よく味わえる単気筒感が魅力です、
さて、貴方のお好みはいかに?(笑)
それでは、また次回。
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Posted at
2019/03/03 14:08:32
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