●故平山亨プロデューサーの物語です
私の特撮資料「宇宙船文庫 仮面ライダー コレクターズ・ボックス」、
1985(昭和60)年頃に発売された文庫本をひとまとめにして再販したモノ、
(当時と表紙の図柄が違うと思います)
コレは1998(平成10)年に発売されました、
今となってはネットでコノ本以上の内容が検索できますが、
当時(1985年)としてはかなりの内容のモノだったと思います、
そんな4冊の中のイチバン左「仮面ライダー 変身ヒーローの誕生」に、
今回のタイトル「二人ライダー・秘話」が掲載されております、
執筆は仮面ライダーの生みの親、故平山亨プロデューサーですね、
わずか20ページ程度の短編物語ですが、
ココに本郷とルリ子のはかない恋心が描かれてあるのです(驚)、
物語前半は本当にあった事実のコトを書いております、
藤岡氏が事故のため入院して撮影中断・・・、
シナリオの書き換えや代役をどうするか・・・等々、
実際の出来事を書き留めてあります、
コノ流れの中で生まれた「2号ライダーの誕生」「本郷はヨーロッパへ」と言う点について、
平山氏が思い描いた物語が今回の話題です、
大まかに内容を書きますと・・・、
「本郷はスコットランドのバイクレースに出ていた」
(スコティッシュ・6日間・トライアル=SSDT)
「ソノ模様を日本人カメラマン・一文字隼人が撮影していた」
「一文字は本郷のファンで世界のレースに出ていた本郷を撮影していた」
「いつの間にか二人の間には友情めいたものが生まれていた」
「同じ頃、緑川博士はショッカーに拉致されていて
改造人間を作り出していた」
「仮面ライダー0号とも言えるバッタ男を作り出すも
体力がもたずに悲壮な最期を遂げた」
「ショッカーの求める条件の人間に本郷が選ばれる」
「すでに生まれていた蜘蛛男に本郷の拉致を命令」
・・・コノ後はテレビと同じような展開の文章が続く・・・
「ショッカーはバッタ人間2号(1号は本郷)を作り出し
本郷を倒す計画を立て、本郷の友人である一文字を拉致して改造手術する」
「脳改造手術直前に一文字を救出
しかし本郷は改造されてしまった一文字に落胆してしまう」
「だが、一文字は運命が私に与えた使命だと本郷を励ます」
「本郷は一文字に日本を任せ、自身はヨーロッパ行きを決断
コノ時、ルリ子の行く末を案じ、ウィーン行きをルリ子に提案する」
「ウィーンはかつて緑川博士とルリ子が過ごした場所で
ウィーン大学で研究をしており、博士の愛弟子カールがいる
ルリ子とカールは旧知の仲、幼馴染みみたいな関係」
「ルリ子はウィーン行きを快諾、本郷はカールにルリ子を託そうと思う」
「ウィーンへ飛ぶ二人、しかしカールとは会えず」
「カールは宇宙工学を専攻していたが研究が多忙になり
3ヶ月前から行方不明と家族に聞かされる」
「カールを探す本郷にショッカーの魔の手が迫る
しかし間一髪のトコでゲーゲンショッカーを名乗る反ショッカー軍のひとりに助けられ
同時にカールも救出したと報告を受ける」
「教えられたカールの潜伏先に向かう本郷とルリ子
カールとソノ親御さんと無事再会する」
「カールは疲労困憊で昏睡状態に、ルリ子は懸命の看護をする
ソノ渦中で本郷はカールの父母にルリ子を任せたいとお願いする
カールの母はルリ子にカールのお嫁さんになってくれないかとお願いする」
「カールの母親にお願いされ、悩んだ挙句に本郷へ相談するルリ子」

(画像はイメージです・以下イメージ画像ネットより拝借©石森プロ・東映)
・・・ココから先は小説を引用します・・・
( )カッコ内の人物名は分かりやすいよう私が入れたものです
(母親)「カールは自分の罪に打ちひしがれています。
ルリ子にプロポーズしたいが、自分にその資格がないと思って苦しんでいます。
母親の私にはわかるのです。カールに生きる力をとり戻させることの出来るのは
ルリ子貴女しかいない。そして貴女はカールを愛している。
貴女もカールと結婚して幸せになれるでしょう。
でも、もしかしたら他の人のことが好きなのでしょうか?」
(ルリ子)他の人、他の人、それは本郷猛あなたなのに・・・
ルリ子は猛の言葉を待った。
俺と一緒に戦ってくれ、という一言を待った。
孤独な本郷さん、それも死を賭した孤立無援の戦いの日々、
貴方のために、せめてもの安らぎを捧げたいのに・・・
どっと吹きつける突風が切れて二人は同時に言葉を発した。
(ルリ子)「本郷さん!」
(本郷)「ルリ子さん!」
そしてしばらく目を見つめ合った。
やがて目をそらすのは、本郷が先であった。
(本郷)「カールには君が必要だ」
(ルリ子)「本郷さん、私は貴方と・・・」
(本郷)「ルリ子さん、君はすばらしい人だ。でも俺はひとりでもやって行ける」
(ルリ子)「本郷さん・・・」
(本郷)「カールを幸せにしてやってくれ、君にもそれが幸せの道だ・・・」
こうしてカール一家にルリ子を委ねた本郷は再びショッカーの本拠を、
たたくために戦いの場に臨み、
そしてショッカーが攻撃拠点を日本に集中するようになり、
それを追って日本に帰る日迄ドイツ、フランス、イギリスとヨーロッパ各地を転戦したのだ。
と、こんな架空とも(ライダーの物語上での)裏話、サイドストーリー的なモノを、
平山氏は考えておられたそうです、
テレビの物語では一文字が本郷はヨーロッパのショッカーと戦うために
ルリ子と一緒に行ったとセリフを言っただけのウラに、
これだけの物語があったかと思うと、
ナンダカとってもワクワクしますよね(笑)、
タジマさん、イラストお借りしました、ありがとうございます♪
コノ2ショット、ホントにステキだな♪
緑川ルリ子、仮面ライダーの永遠のヒロインですね、
マッハⅢにも乗っているんです(驚)走行シーンは吹き替えみたいですケド、
赤いメットに赤いウェア、コノ回(第12話)のルリ子、キマってますね♪
第13話、去り行くライダーを見送るルリ子最後の出演シーン(涙)、
カノジョを超える存在のヒロイン、いないだろうなぁ~、
もし、いたら教えて下さいネ(爆)、
それではまた次回に。